大学生になって初めての夏休み。
世間がお盆休みになったのをきっかけに、ぼくは実家に帰ってきていた。
家から大学までは2時間ほどで、無理をすれば通えない距離ではないのだが、早起きが嫌なぼくは一人暮らしをさせてもらっていたのだ。
帰ってきた息子を両親は喜んで迎えてくれたが、今日から親戚の家に行く予定になっているという事で、午前中に出かけてしまった。
せっかく帰ってきたのにいきなり寂しい状態になったが、連絡をしなかったのだから自業自得といえる。
ぼくは仕方なく、居間でテレビを見ながらゴロゴロと過ごしていた。
「あれ? お兄ちゃん帰ってたんだ」
突然声がして振り向くと、そこには妹の奈美が立っていた。
「あ、ああ……」
ぼくは適当な返事をする。
というのも、妹の格好に目を惹かれてドキドキしてしまっていたからだ。
妹は別に怪しい格好をしている訳ではない。
ごく一般的な高校生の制服を着ていただけである。
だが、その白いブラウスに赤いタイ、深緑のチェックのスカートという姿がぼくを動揺させる要因となっていた。
実はぼくは、そういった格好に目が無かったのである。
いわゆる制服が大好きで、道ですれ違う女子高生の姿に見とれてしまうほどだった。
短いスカートから少女たちの白い太ももが出ているだけで興奮し、思わず股間の一物を硬くしてしまうのだ。
特に夏服は、胸の膨らみが良く分かる点でたまらなかった。
AVビデオでも女子校生モノばかりを見て、いつかは自分も制服姿の女の子とセックスしたいと夢見ていたのだった。
その憧れの姿が今目の前にいる。
しかもヒラヒラとしたスカートから伸びる白い太ももが、顔に触れんばかりの距離に
あるのだ。
ただ見るだけなら沢山の女子高生を見てきたが、これほど至近距離で見るのは初めてだった。
思わず生唾を飲み込んでしまう。
「ねえ、これ面白い?」
妹がテレビを指差しながら聞いてきた。
「あ、ああ……なかなか面白いよ……」
心ここにあらずといった感じで答える。
妹の制服姿は一人暮らしをするまではさんざん見てきた。
だがそれは中学の制服であり、今年高校生になった妹の制服姿、さらには夏服姿というのは見たことがなかったのである。
いつも憧れて見ていた格好を妹がしているというのは何とも言えない興奮があった。
「あはははっ、ホント、面白~~い……」
妹はそんな兄の思いなど想像するはずもなく、テレビ画面に見入っている。