セガの元親会社でもあったCSKの社長故大川氏が2000年頃からゲームはダウンロードの歴史になると語っていたという記事が掲載中。時代を読む力は凄かったんですね。ただし、ネットを搭載しなければハードを出さなかったともいっていますね。
「ネットワーク機能がなかったら,ハードは閉めていた」
大川氏は,これまで進めてきたDreamcast戦略について,必ずしも納得していなかったようだ。
「これからはゲームも音楽もなにもダウンロードになる。これが世の中の流れなんです。ハードウェアのビジネス(製造・流通・在庫のビジネス)なんかするつもりはない。しかし,(代表権を持った)97年6月の時には,すでにハード(Dreamcast)の構想がスタートしていた」
「だから,無理を言ってモデム機能だけは搭載させた。当時,何千円もするモデムを搭載するなんて,と社内は反対が多かった。でも,これは反対を押し切った。今,Dreamcastは,これをつけているからまだ生きている。これがなかったら,ハードは閉めていた」
「ゲーム市場は成熟している。ゲームオタク向けの市場は冷え込んでいる。だが,インターネットでは,小さなコミュニティが無数に出現している。インターネット時代では,個人が放送局や出版社になれる。『ゲームの部品化やモジュール化』で,素人が勝つことだってできるんです。音楽や映画も同じ。このインターネットの流れは,誰も否定できない」
「バーチャルな世界で,個人が自分の自己顕示欲を満たせるような場が,これから必要です。(セガは)その場を提供する。たとえば,競馬の馬や野球選手なんかを育成して,それを露出させる『場』とか。そこから先にいろんなビジネスがある。何が出てくるか,わからない」
今期,同社はDreamcastの値下げによって,ハード事業の連結営業損失が403億円まで膨らむ見通しとなった。だが,同氏は「損を出しても,未来のネットワークビジネスを進める道を選んだ」という。
「ケチケチしていてはアドバンスは取れない。在庫で持つぐらいやったら,やってまえ,と言った」
・・・としていて、業界を先読みしていたんですね。個人放送局というより企業が乗り出す時代になっていますし、何より、ダウンロードでゲームを買う時代というのを真っ先に予言しており、2000年でこの発言は2歩先をいっていましたね。今になって実現していますが、いろいろなアイディアを持っていたようですね。
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