881 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:04/03/11 19:53 ID:7IYFgo+o
小さい頃から自分の名前が嫌いだった。
周りの子は、みんな凄くかわいい名前で、子供ごころにものすごく羨ましかった。
私の名前は、ちゃんづけで呼んでもださいし、呼びすてにもゴロが悪くてイマイチだった。
だから、本当に大嫌いだった。なんでこんな名前付けたんだろうってずっと思っていた。

小学校だったある時、母親と大喧嘩をした。
「なんでこんな変な名前付けたの!?兄弟もいないし、一人っ子でつまんなくて、しかもこ
んな名前だなんて最低!」 たぶん、こんなようなことを言ったんだと思う。

すると、いつもなら私以上の勢いで言い返してくる母が、黙ってしまった。そしてそのまま何
も言わずに寝室へ。
いつにない状態に混乱しつつも、私は悪くないもんと意地をはっていたら、ソファに座ってい
た父がぽつりといった。

「お前の名前はな、魂が三つっていう意味なんだ。お母さんは、お前を生む前に2回流産して、
それでやっとお前を授かったんだよ。」

母が流産していたなんてまったく知らなかったので、その時私は、怒りも忘れて本当に驚いた。
驚きすぎて、何もいえなかった。

「お前には、その2人の子がいつも一緒にいてくれるように、例え何があってもお前は一人じゃ
ないんだよって、そういう意味でお母さんと一緒に名前を考えたんだ」

そう言っている父もどこか寂しそうだった。その時初めて、私は父や母にとって、踏んではいけ
ない地雷を踏んでしまったことに気づいた。

お父さんお母さん、ごめんなさい。
今はこの名前、ちゃんと大事にしています。彼氏にも大切に呼んでもらってます。