2: :2005/06/30(木) 22:41:37 ID:
蒸し暑さで目が覚めて、顔を洗いながら代わりばえしない毎日を少しばかり自嘲する。朝
飯をかき込むことさえも億劫に思ううちに出発の時間はやってきて、一時間後には会社の
デスクに座っている。
飯をかき込むことさえも億劫に思ううちに出発の時間はやってきて、一時間後には会社の
デスクに座っている。
3: :2005/06/30(木) 22:42:18 ID:
良スレの悪寒
5: :2005/06/30(木) 22:43:04 ID:
仕事にはやりがいなど感じないし、働かなくて良いものなら今すぐにで
もやめてやりたいが、そんな度胸もなく、何より金銭的な余裕がゼロなのだから致し方ない。
もやめてやりたいが、そんな度胸もなく、何より金銭的な余裕がゼロなのだから致し方ない。
7: :2005/06/30(木) 22:44:04 ID:
無難に時間を潰しながら、帰宅できる時を待ちわびて、時がくれば満員の電車に身を預け
家に帰る日々‥退屈で、つまらない日々。
家に帰る日々‥退屈で、つまらない日々。
11: :2005/06/30(木) 22:44:58 ID:
「刺激が欲しいよなぁ」と呟いてみても、何一つ変わらない・・・そんな日常。
13: :2005/06/30(木) 22:45:37 ID:
今日、家に帰った俺はいつもの様にパソコンの電源を入れ、ビールを片手にある掲示板を
開いた。この2ちゃんねると呼ばれる日本最大の掲示板の中でも、ニュー速VIP板は俺のお
気に入りの板だ。
開いた。この2ちゃんねると呼ばれる日本最大の掲示板の中でも、ニュー速VIP板は俺のお
気に入りの板だ。
15: :2005/06/30(木) 22:46:15 ID:
最近じゃクオリティが下がったとか言う意見もあって、実際過度の馴れ
合いや、りんごジュースさえ知らない厨の存在を目の当たりにすると苛立つ気持ちもない
とは言えないが、それでも俺はVIPが好きだしウィークデーにおける数少ない楽しみでもあ
る。
合いや、りんごジュースさえ知らない厨の存在を目の当たりにすると苛立つ気持ちもない
とは言えないが、それでも俺はVIPが好きだしウィークデーにおける数少ない楽しみでもあ
る。
16: :2005/06/30(木) 22:47:33 ID:
ところが、今夜は少し様子が違っている気がする。相変わらず大量のスレやレスが投
下されてはいるが、住人に全く人間味を感じないのだ。勿論、ここの住人は日頃から非人
間的な変態ばかりだが、それにしても今夜は何かが違う。あまりに無機質だ。
下されてはいるが、住人に全く人間味を感じないのだ。勿論、ここの住人は日頃から非人
間的な変態ばかりだが、それにしても今夜は何かが違う。あまりに無機質だ。
17: :2005/06/30(木) 22:48:28 ID:
カーチャンスレで涙を流し、秘密基地スレでセピア色に染まってた奴等とは思えない。そんな違和感
を抱きながらいくつかのスレを回るうちに、俺は一つの不思議なスレを見つけた
を抱きながらいくつかのスレを回るうちに、俺は一つの不思議なスレを見つけた
18: :2005/06/30(木) 22:48:50 ID:
「ねえ、本当のトウキョウ、知ってる?」と銘打たれたそのスレには、タイトル以上に不
可思議な内容が綴られていた。まるで俺の事を誰かが見ていたのではないかと思う位に、
俺の一日に酷似したストーリーが展開されていたのだった。
可思議な内容が綴られていた。まるで俺の事を誰かが見ていたのではないかと思う位に、
俺の一日に酷似したストーリーが展開されていたのだった。
19: :2005/06/30(木) 22:49:40 ID:
一瞬戸惑ったものの、「所詮リーマンなんて誰も似たような生活なのだろう」と考えると
合点がいく。なにも特別な日常ではないし、むしろ標準的なリーマンの一日なのだから、
そう不思議なことでもないのかもしれない。
合点がいく。なにも特別な日常ではないし、むしろ標準的なリーマンの一日なのだから、
そう不思議なことでもないのかもしれない。
20: :2005/06/30(木) 22:50:07 ID:
そうやって自分を納得させてクソスレを立てる作業に戻ろうと思った俺は、画面を眺めな
がら立てるクソスレのタイトルを考え出していた
がら立てるクソスレのタイトルを考え出していた
21: :2005/06/30(木) 22:52:08 ID:
なにこの一人相撲スレ‥。だが面白い悪寒
23: :2005/06/30(木) 22:53:35 ID:
‥十分、いや二十分はたっただろうか?いつもならクソ過ぎる位のタイトルが浮かんでく
るのだが、今夜は全く上手くいかない。 「ねえ、本当のトウキョウ、知ってる?」という
文字だけが頭にこびりついて離れないのだ。どうにも気になった俺は、さっきの不思議なスレ
をもう一度開いてみる。すると、かすかな女の声で「本当のトウキョウ、知ってるの?」
と聞こえた気がした。
るのだが、今夜は全く上手くいかない。 「ねえ、本当のトウキョウ、知ってる?」という
文字だけが頭にこびりついて離れないのだ。どうにも気になった俺は、さっきの不思議なスレ
をもう一度開いてみる。すると、かすかな女の声で「本当のトウキョウ、知ってるの?」
と聞こえた気がした。
25: :2005/06/30(木) 22:55:23 ID:
部屋には自分一人しかいないのにも関わらず微かに響いた女の声には、不思議と恐怖を感じなかった。
俺はただ「トウキョウ」という響きに感じる違和感に神経を尖らせていた。
俺はただ「トウキョウ」という響きに感じる違和感に神経を尖らせていた。
27: :2005/06/30(木) 22:56:27 ID:
東京で生まれ育った俺にしてみれば、「東京」なんて言葉はそれこそ毎日耳にするし、職場だって東京駅の
傍にあるのだから、慣れない言葉ではない。なのに、女のいう「トウキョウ」は俺の知る
「東京」とは全く違うものの様に聞こえたのだった。
傍にあるのだから、慣れない言葉ではない。なのに、女のいう「トウキョウ」は俺の知る
「東京」とは全く違うものの様に聞こえたのだった。
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