853 名前:ゲームセンター名無し[] 投稿日:02/02/20(水) 16:54 ID:l9zLi0X/ [1/3]
「良い話」というか、「良い店員」のことなんですが…

 私がよく行くゲーセンは、最新のゲームこそそんなに置いてないものの
 UFOキャッチャーが非常に取りやすく、また、プリクラが置いてある所も
 周辺にそんなに無いため、いつも人で賑わっている(田舎だなぁ…)。
 どちらかといえば親子連れやカップルが多く、のどかな雰囲気。
 いわゆるDQNはあまり居らず、とても快適な場所です。

 そこのゲーセンには、ちょっとした名物店員さんがいます。
 身長は190cmを優に超え、体重も150kgくらいありそう。
 顔はメチャクチャ恐く、髪型も角刈で、どこからどう見ても
 カタギの人ではないのですが、とっても親切! 口調も物腰も柔らかく、
 UFOキャッチャーで苦戦していると「景品を移動しますね」と言って
 取りやすくしてくれたりと、まさに店員の鑑。午前中の暇な時なんかは
 対戦ゲームのやり方を見せてくれたりなんかしていました。
 ↑自分がやりたいだけでは?というツッコミは無しね(笑)

 で、クルマのゲームで「スリルドライブ」というものがあるのですが、
 これが何故か人気で、休日などは行列が出来るくらいでした。
 それでもみんな ちゃんと順番を守り、連コインなどはせず
 楽しくゲームしていました。ところがある日、制服着用の厨房2人が
 そこを延々と占拠する、という事態が起こりました。
 後ろには、やりたそうにしている5~6歳くらいのガキ2人が。
 (続く)


854 名前:ゲームセンター名無し[] 投稿日:02/02/20(水) 16:55 ID:l9zLi0X/ [2/3]
その厨房は連コインの嵐。しびれを切らしたガキ達は
「ねぇ、まだ~?」と聞いたのですが、それに対する答えは
「うるせーんだよ。ガキがこんなところに来てるんじゃねぇ!」
「お前ら殺すぞ!?」
という、信じられないものでした。
正直言って私もガキはあまり好きではなく、さりげなく蹴っ飛ばしたり
したこともありますが、この言葉は酷いと思いました。
そこで、あの名物店員さんに「今日はガラの悪い客がいますね~」と
言ったところ、顔色を変え
「えっ、どこですか?気付きませんでした」と言い、すぐさま
スリルドライブのところへ。その時、タイミング良く厨房達が
「ガキ、まだいるのかよ。帰れ帰れ!氏ね!」と。
その言葉が、名物店員さんの導火線に火を付けました。

彼は無言でその厨房2人をドライバーズシートから引きずり出し、
ズボンのベルトの部分を持ったかと思うと、高々と持ち上げました。
片手で1人ずつですよ?

†   †
 \○/
  ∥
  ∥
 / \    ←こんな感じで  † ←厨房

漫画でしか見たことのないシーンが実際に見れるとは思いませんでした。
(まだ続く)


855 名前:ゲームセンター名無し[] 投稿日:02/02/20(水) 16:55 ID:l9zLi0X/ [3/3]
店員さんはそのまま出口に向かい、その厨房達をポイと投げ捨て
「もう二度と来るな。これはさっきのゲームの分だ」と
200円を手渡しました。厨房達はそのお金を受け取らず逃走。

振り返って戻ってくる店員さんの顔は既に笑顔で、ガキ達に
「恐くなかった?さあ、ゲームしてね」と優しく声をかけました。
そして今度は両手で優しくガキを持ち上げ、ドライバーズシートに
着席させてあげました。するとここで問題が…
ガキの身長では、ペダルに足が届かないのです。
すると店員さんは自分が座り、ガキを膝の上に座らせ、ハンドルだけは
ガキに操作させ、アクセルとブレーキは自分で操作してあげることに。
その光景を見ていた他の店員の一人が、もう一人のガキに同じことを
してあげ、ようやくゲームを楽しめることが出来ました。

ガキ達のハンドルさばきはメチャクチャでしたが、
絶妙のアクセル・ブレーキワークが効を奏したのか、さっきの厨房達の
スコアを軽く超え、その日のハイスコアまで出す始末。
すると巨体店員さんは「すごいね~、ちょっと待ってて」と言い、
カウンターの奥から小さなピエロ人形を持ってきてガキにプレゼント。
「ありがと~!」と言い喜んで帰るガキ達。そしてガキ達が店を出て
行くと、巨体店員さんは彼らを尾行するように後を追いました。
後日聞いてみると「あの厨房達が待ち伏せしてるかもしれないから
心配だったのでそっと後を追ってみた」と。私は心底感動。

もし私が女だったら…
そして、その店員さんが身長180cm・体重60kgくらいで、顔が
窪塚のようで、いつも着ているデニムシャツの代わりにもうちょっと
センスが良い服を着ていて、汚れたスニーカーの手入れもして、
髪型ももうちょっとオシャレだったら、彼氏にしたいと
思わせるくらいの人物でした。
「でした」と書きましたが、今もいます。

長文失礼いたしました。