同僚「応接室に暴力団がやってきてるらしい!」俺「やれやれ……」
俺「なんですか?」
課長「なんだ、この書類は!? 何度同じミスをすれば気が済むんだ!」
俺「あれれ……?」
課長「あれれじゃない! すぐにやり直せ!」
俺「分かりました……おっかしいなー……」
課長「まったく……いつもぼんやりしやがって、この給料泥棒が!」
俺「ふあぁぁ……」
俺「今日は暖かくて気持ちいいなぁ……」
俺「ぐぅ、ぐぅ……」
同僚「お、おい、起きろよ!」
課長「ほっとけ! どうせ起きてたってなんの役にも立たん!」
受付嬢「いらっしゃいませ」
若頭「……」ズイッ
大男「……」ズイッ
受付嬢「ひっ!?」
若頭「姉ちゃん、こちらの部長さんに用があるんやけど。取り次いでもらえる?」
受付嬢「しょ、少々お待ち下さい……!」
若頭「こらどうも! 部長さん、課長さん!」
大男「……」ギロッ
部長「……」ゴクッ
課長「……」ゴクッ
部長「あの……ご用件は?」
若頭「これですわ」パサッ
部長「こ、これは……!?」
若頭「この写真……これはれっきとした談合の証拠やでぇ~?」
部長「いや、これはただの接待で……」
若頭「苦しいわ~、苦しすぎるわぁ~」
若頭「これバラまかれたら、お宅の会社の信用はどうなるんやろなぁ~? あんたも無事じゃ済まんで」
部長「う、ぐ……」
部長「なにがお望みでしょう……?」
若頭「さすが部長さん! 話が早い!」ペシッ
若頭「そうすれば、お宅もうちもウィンウィンってわけですわな」
部長「ちなみに、お付き合いというのは……?」
若頭「まあ……うちの会社の製品をお宅で取り扱ってくれればええんや」
若頭「契約における条件はこんなもんでどうでしょ?」パサッ
部長「……!」
部長「バカな、こんな条件受けられるわけがない!」
若頭「あ?」ギロッ
部長「え……」
若頭「お宅はこの条件で受けるしかないんですよ」
若頭「でなきゃ、さっきの写真、週刊誌にでも送りつけるだけですわ」
若頭「知り合いにいい記者がおってね。きっとあることないこと書いて騒いでくれると思いますわ」
若頭「来週、この会社がどうなってるのか楽しみですわぁ~」
部長「ま、待って下さい……!」
同僚「大変だ、大変だ!」
俺「……ん?」
女「どうしたの?」
同僚「今、応接室に暴力団がやってきてるらしい!」
女「ええっ!?」
同僚「それで、奴らうちの弱みを握ってて、法外な要求を突きつけてるんだってさ!」
同僚「こりゃ部長と課長じゃどうにもならないぞ……」
俺「……」
同僚「お前、どこ行く気だよ!?」
俺「応接室」
同僚「応接室!? ヒラのお前が行ってどうにかなるわけねーだろ!」
俺「だけど、このままじゃうちの会社ヤバイんだろ? なら、何とかしなきゃ」
俺「久々にヒリヒリするような緊張感を楽しめそうだ」スタスタ
同僚「ちょ、おい、待てって!」
課長「ど、どうします……?」
部長「う、うぐ……」
ガチャッ
俺「失礼しまーす」
部長「!」
課長「なんで君がここに!?」
課長「君が出る幕はないんだ! とっとと出ていきたまえ!」
俺「……ん。あんた、どっかで見た顔だな」
若頭「ああ? こっちはお前なんぞ知らん――」
若頭「!」
若頭「……あ」
若頭「あんた……いやあなた様は……!」
若頭「ど、どうも……」
俺「たしか、数人で若い子を拉致しようとしてたっけ?」
俺「あん時は楽しかったねー、俺もいい運動になったよ。あんたらは病院でしばらく寝たきりだったろうけど」
若頭「ア、アハハ……」
大男「カシラ、どうしたんです?」
若頭「お、お前は黙ってろや!」
俺「で、今は女の子じゃなく、企業をターゲットにしてるってわけだ」
若頭「いや、あなたのいる会社だと知っていれば……」
部長「ひっ!?」
課長「うわっ!」
大男「こんなよく分からん野郎に舐められてどうすんです!」
大男「こういう時のために俺がいるんでしょうが! こんな奴、俺がブッ潰してやりますよ!」
若頭「バカ、よすんや!」
大男「死ねやぁ!」ブオンッ
俺「おっと」ヒョイッ
ドゴォッ!!!
大男「ぐああああっ!」ドサッ
ピクピク…
俺「あーあ、こりゃしばらくお粥しか食えないだろうな。悪いことしちゃった」
若頭「ひ、ひいい……」
部長「す、すごい……」
課長(信じられん、これが本当にあのダメ社員なのか!?)
若頭「ひっ!?」
俺「どうしますか? まだ話を続けますか? それともお引き取り下さいますか?」
若頭「も、もちろん帰ります! 帰らせていただきます!」
若頭「ほら、起きろや! 行くで!」
大男「あうう……」
若頭「ほなさいなら! さっきの写真はもちろん処分させていただきます!」
課長「俺君、君はいったい……!?」
俺「俺ですか? ただのダメ社員ですよ」
俺「おかげですっかり目も覚めましたし、仕事に戻りましょう!」
課長「そ、そうだね……」
……
俺「……むにゃ」
俺「あ、やべ、寝てた……。しかし、いい夢見れたな……」
同僚「大変だ、大変だ!」
俺「……ん?」
女「どうしたの?」
同僚「今、応接室に暴力団がやってきてるらしい!」
女「ええっ!?」
同僚「それで、奴らうちの弱みを握ってて、法外な要求を突きつけてるんだってさ!」
同僚「こりゃ部長と課長じゃどうにもならないぞ……」
俺(正夢きたー!)
同僚「任せろ……ってお前が行ってもどうにもならないだろ!」
俺「いや……きっとどうにかなる。そんな気がするんだ」
同僚「やめとけって! 絶対さらにこじれるだけだ!」
女「そうよ、やめときなさいって!」
俺「いいから任せとけって」
俺「失礼します」
部長「!」
課長「なんで君がここに!?」
若頭「……」ギロッ
大男「……」ギロッ
俺(夢で見た奴らとそっくりだけど、本物はやっぱり怖い!)
俺「え」
若頭「このヘタレそうな面構え、スポーツなんかしてそうにないガタイ、不健康そうな白い肌……」
若頭「うちの組にはおらんタイプやな……気に入ったわ!」ジュルリ…
俺「えっ」
部長「ホントですか!?」
課長「どうぞどうぞ、お貸しいたします!」
若頭「じゃ、行こか。なあに、ちょいと気持ちいいことするだけや」
俺「やれやれ……久々にケツがヒリヒリするような緊張感を楽しめそうだ」
―完―
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コメント一覧 (11)
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- 2019年02月28日 21:14
- 静かなるドンって最初は凄い面白かったよね
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- 2019年02月28日 21:17
- タイトルに【ホモ注意】って書いとけ管理人
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- 2019年02月28日 21:19
- そ……ッッそうきたかァ〜〜〜〜〜ッッッ
-
- 2019年02月28日 21:37
- 久々ってことは処女じゃないんですね
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- 2019年02月28日 22:04
- メンツを何よりも大事にするヤの付く自営業の方々がボコられてこんななるのかねぇ?
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- 2019年02月28日 22:09
- あのさぁ…
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- 2019年02月28日 22:13
- この俺くんエイズにでもかかってるんじゃねーの?
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- 2019年02月28日 22:40
- ケツを犠牲にして会社を守る社員の鏡
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- 2019年02月28日 23:40
- 静かにしてなドン
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- 2019年02月28日 23:51
- ある意味で特命係長
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- 2019年03月01日 00:02
- 悪人「落ちたか……この高さでは助かるまい」手下「一応死体を確認しません?」
勇者「俺の偽者を見つけたからニヤニヤしながら退治してやることにした」
たぶん、これの作者だろ?
急激にオチの質が落ちてきてるぞ、おちだけに
なんつって
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