320 名前:名無しんぼ@お腹いっぱい :03/06/22 09:01 ID:fxEgfRzU
あれは給食の時間だった。
いつものようにストローでゼリーに穴を空けて女子からイヤな顔をされて、
絶好調な俺。そんな和気藹々としたクラスに流れる校内放送。

「図書委員からお知らせします。五年四組の長島君。『女の人の体』という本の
返却が遅れています。昼休みに必ず返すように。繰り返します…」

長島は泣いていた。男泣きに泣いていた。
たった数秒の放送が、彼には何時間に感じられたのだろう。
長島は教室を飛び出した。追う者はいなかった。笑う者もいなかった。



その後、卒業するまで、長島は孤独だった。