967 名前:大人の名無しさん[] 投稿日:03/02/13 11:18 ID:UoByDRy+
私が生まれてすぐ両親は離婚し、母の実家で祖父母、
母と暮らしていた。母は私を育てるため、毎日毎日
遅くまで残業していて、朝しか顔を合わせない日もたくさん
あった。休日は母は疲れて遅くまで寝ていて、どこかへ
連れて行ってもらった記憶もほとんどなかった。
父兄同伴の遠足や運動会も、友達みんながお母さんと
嬉しそうに手をつないでいるのを見てやりきれない気持ちに
なった。
私は手のかからない子供だったと思う。自分の感情を抑えて
「会社休んで参観日に来て。」
なんて無茶を言ったことなんかなかった。一人遊びも上手
だった。すべてに遠慮して幼い頃から敬語を使う子供だった。
私が生まれてすぐ両親は離婚し、母の実家で祖父母、
母と暮らしていた。母は私を育てるため、毎日毎日
遅くまで残業していて、朝しか顔を合わせない日もたくさん
あった。休日は母は疲れて遅くまで寝ていて、どこかへ
連れて行ってもらった記憶もほとんどなかった。
父兄同伴の遠足や運動会も、友達みんながお母さんと
嬉しそうに手をつないでいるのを見てやりきれない気持ちに
なった。
私は手のかからない子供だったと思う。自分の感情を抑えて
「会社休んで参観日に来て。」
なんて無茶を言ったことなんかなかった。一人遊びも上手
だった。すべてに遠慮して幼い頃から敬語を使う子供だった。
968 名前:大人の名無しさん[] 投稿日:03/02/13(木) 11:19 ID:UoByDRy+ [2/2]
小学校3年くらいのことだった。遠足に行った後、作文を書く
ように言われた。「五感」をテーマに書けと言われたんだと
思う。先生は、視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚を説明して
くれた。私はその中で触覚というものをテーマに選んだ。
遠足で山道を歩き学校までの道、皆2列になって手をつないで
歩くわけだが、私は列の一番後ろを歩いていた。
生徒の数が奇数だったため、私は一人で歩いていたのだが
その時、先生が来て、私と手をつないで歩いてくれた。
いつも先生が手をつなぐのはもっと手のかかる子ばかりで
私はいつも羨ましいと思っていたのだと思う。
なんだかすごくドキドキして嬉しくて、涙が前がよく見えない
まま学校に着いた。
作文には遠足の帰り道の先生の手が暖かかった、と書いたと
思う。私の作文を読みながら先生が
「手くらい、いつでもつないであげるのに。」
と震える声で言って、私の手をもう一度つないでくれた。
友達たちは私の作文に何が書いてあったか気になるみたいで
私に聞いてきたが、振り切ってトイレに走って行ってまた
泣いてしまった。
小学校3年くらいのことだった。遠足に行った後、作文を書く
ように言われた。「五感」をテーマに書けと言われたんだと
思う。先生は、視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚を説明して
くれた。私はその中で触覚というものをテーマに選んだ。
遠足で山道を歩き学校までの道、皆2列になって手をつないで
歩くわけだが、私は列の一番後ろを歩いていた。
生徒の数が奇数だったため、私は一人で歩いていたのだが
その時、先生が来て、私と手をつないで歩いてくれた。
いつも先生が手をつなぐのはもっと手のかかる子ばかりで
私はいつも羨ましいと思っていたのだと思う。
なんだかすごくドキドキして嬉しくて、涙が前がよく見えない
まま学校に着いた。
作文には遠足の帰り道の先生の手が暖かかった、と書いたと
思う。私の作文を読みながら先生が
「手くらい、いつでもつないであげるのに。」
と震える声で言って、私の手をもう一度つないでくれた。
友達たちは私の作文に何が書いてあったか気になるみたいで
私に聞いてきたが、振り切ってトイレに走って行ってまた
泣いてしまった。