中国の田舎で違法労働する「白猿」たちとその仲介人
3/16(土) 13:00配信
白猿ショー
中国の田舎の街々に、「白猿(ホワイトモンキー)」とほかの外国人たちから馬鹿にされる外国人たちがいる。
男女とも肌を露出させ、見世物の猿のごとく商品などのPR要因として使われているからだ。
だがなぜ?サウス・チャイナ・モーニング・ポストからお届けする。
「モンキーショー」
外国人のプロのモデルやパフォーマーは、中国で働けば暮らし向きは安泰だ。
仕事は保証されるし、契約書やビザの手続きも万全だし、有名ブランドやその他企業からの引く手あまたで、
北京でも上海や広州でも、異国生活のありとあらゆる利得を享受できる。
だが、中央から離れた小さな地方都市だと様相は一変する。「モンキーショー」という蔑称で呼ばれる奇天烈で、
違法労働のプロモーションイベントに出るような外国人たちもいるのだ。そういう外国人は基本的には販売促進の小道具で、
檻のなかの猿のように、見世物になったり写真を撮られたりする。
それでも臨時仕事を探しに中国へやって来る新参者が、訛りの強い英語を話したり、
英語を教えられるほど流暢ではなかったりする場合、モンキーショーに出ることが食い扶持を得る選択肢のひとつになる。
異国生活者コミュニティのなかで、冗談にも「白猿」として知られている彼らは、
中国内で人種差別されている外国人の類であり、中国語を読んだり話したりがろくにできない。
英語が堪能な地元の仲介人は、この「猿」たちと中国人依頼主との橋渡しをし、彼らの稼ぎから2~3割の上前をはねる。
最良の仲介人は「猿の保護活動」もする。中国の田舎企業の極悪非道なふるまいから彼らを守り、家主や銀行との交渉もしばしば進んで引き受ける。
自身の中国名を明かしたくないため「アリス」と名乗る人物も、そんな仲介人のひとりだ。
彼女の話す英語は流暢かつ英語らしい英語だ。
だがロシア語も、教わった罵り言葉以上のレベルで勉強したいと思っている。
担当する外国人の大半がロシアかウクライナ出身だからだ。
「中国語学習の学生ビザで来ている人がほとんどですけど、彼らが学校に足を運ぶことはないですね」とアリスは言う。
彼らは西欧人やアメリカ人よりも扱いやすく、手がかからないのにたくましいともアリスは付け足す。
そういう気質のおかげで仕事には事欠かないが、理由はほかにもある。
脱ぐほど儲かる
「見た目的にできるだけ外国人らしいのが中国人の好みなんです。黒っぽい目に黒っぽい髪なんてダメ。
鋭い目鼻立ちもいただけない。
長身で肌が白く、髪はブロンドで目は青く、丸くてかわいい顔立ちが好まれます。筋肉質なのもすごくいいです。
筋肉隆々な男性には、トップレスでやる仕事がたくさんあります」
筋骨たくましいかどうかに関係なく、肉体をさらせば稼ぎが上乗せされることになっている。
「平均的な日給は800~1000元(約1万3000~1万7000円)ですが、女性はビキニ、男性はトップレスになれば、
さらに200元(3000円超)多くもらえます」とアリスは説明する。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190316-00000002-courrier-cn&p=1