image credit:Sunny skyz
2月の末、冷たい雨が降る中イギリスのウースターにある小学校の前には老若男女問わず行列ができていた。いつまでも続くその行列にはもちろん訳がある。
昨年末に急性リンパ性白血病だと診断された5歳のオスカー・サクセルビー・リー君のためである。人々はオスカー君の置かれている状況を知り、ドナーテストを受けるべく並んだのである。
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わずか5歳で白血病の診断を受けたオスカー君
去年の12月、オスカー君は急性リンパ性白血病という診断が下された。
治療するためには、造血幹細胞の移植が必要だが、細胞の構造の複雑さ故、ドナーとのマッチングが非常に難しいということも発覚した。さらに医師からは「3か月以内にドナーを見つけないとオスカー君の命が危ない」という診断も下された。
たった3か月でできるだけ多くの人にドナーテストを受けてもらうにはどうしたらいいのか。時間は刻一刻と過ぎていく。
オスカー君の両親と支援者の人々は「オスカーのために手と手をつないで」という名のキャンペーンを開始し、ウースターの市民に口の中の綿棒でこするマッチングテストを受けてくれるように訴えかけた。
image credit:Sunny skyz
オスカーのために…集まった市民はおよそ5000人
ウースター市民は降りしきる雨の中にもかかわらず、オスカー君の通う小学校の前に長蛇の列を作った。
集まった人数はなんと4855人。これだけの数が集まっても、オスカー君にマッチするドナーがいるかどうかはまだわかっていない。
「宝くじに当たる確率のようなもの」と専門家は話しているという。けれども単純に、ドナーが多ければ多いほどその確率は自動的に高くなる。
image credit:Sunny skyz
オスカー君は現在小児病院にて治療中、すでに輸血や化学療法を開始しているという。
ニュースの影響でドナーが増え、いつしかオスカー君が元気いっぱいに暮らせる日が来ることを願うばかりである。
References: Sunny Skyz/Daily Mail/など / written by kokarimushi / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
やさしい世界
2.
3. 匿名処理班
イギリスのこういうところ、大好き。早くドナーが見つかって助かりますように。
4. 匿名処理班
どうか適合する人が見つかりますように…
5.
6. 匿名処理班
白血病って10万人中男女合計7.6人というすごい数になるし
子供だとどこの学校でも一人は患者いる計算
意外に多いし自分も調べてちょっとビビった
それでもこんな病気になる確率なんてお断りだ
7. 匿名処理班
もしかしたら自分がドナーになれるかもしれない、もし自分は合わなかったとしてもこの中の誰かが適合してくれればいいと集まった人たち。
ご家族やご本人だけでない、彼等の願いでもある。
ドナーが見つかりますように。
8. 匿名処理班
見つかったとしても、実際にドナーになってくれない場合もあるんだよね…
テストは簡単だけど、実際の骨髄穿刺を嫌がる方ってのが多いらしい
9. 匿名処理班
地元の小学校でドナーテストを受けられるようにしたのがいいね。遠くの病院まで行ってテストを受けてくれと言われても働いている大人には難しい。日本にはこういう柔軟性がないよね
10. 匿名処理班
小学校から中学に上がる寸前に、それまでサッカー頑張ってた子が体育の授業を休むようになって、どうしたのかな?と思ったら、白血病って…。
自分は中学に上がってすぐに転校したから、その子のその後は知らないけど、もしあのとき、自分になにかできたなら、この列に並びたかった。
11. 匿名処理班
踊る大捜査線 THE MOVIE ロンドン橋を封鎖せよ!
12. 匿名処理班
集まった人々には感謝!人間って捨てたもんじゃないよ!って思った。けど骨髄に針を刺すの痛いんだよね。更に最悪なのは痛みのフラシュバックもあったりで。でも集まった人々の中に適合者がいて欲しい。
13. 匿名処理班
この場合骨髄移植の事だと思うが、彼らは低い確率ながらドナーが半身不随になる可能性があるのを知っているだろうか。そしてそれが決して低過ぎる確率ではないのも。
14. 匿名処理班
骨髄注射を10回以上したことある
骨髄に冷たい水分がドクドク入ってくるリアルな感じがいつも怖かった
下手くそな医者だと、麻酔も超痛いし酷いとその後1週間痛みで寝込んだ
それより危険で痛くて怖いなら、自分は耐えれそうにない・・・
15. 匿名処理班
ここにドナー側についてのデマを書いている方がいらっしゃって、自分で調べて理解が深まりました。ありがとう。
16. 匿名処理班
>>8
神経ブロック注射みたいなもの?
看護師さん3〜4人に押さえつけられぐらい痛かった
ほんの数秒だけど全身が汗でびっしょりになった
他人のためにこのくらいの痛みを耐えてきたドナーさんは尊敬する
17. 匿名処理班
※15
デマを書いているのが分かっていて
それを指摘して改めさせないのは
デマに加担するのと同じこと