『ドリームキャスト~PS3まではポリゴンを如何にだすかという意味合いが強かったものの、今やゲーム機の表現力は飛躍していて、選ぶハードで何が遊べるかが最重要になっているとしたコラム記事』が掲載中。
ドリームキャスト~PS3まではポリゴンを如何にだすかという意味合いが強かったものの、今やゲーム機の表現力は飛躍していて、選ぶハードで何が遊べるかが最重要になっているとしたコラム記事が掲載中。ドリームキャスト時代までは純粋にスペックを追っていましたね。
PS1やセガサターン、N64が出ていた頃は、まだポリゴン黎明期で、テクスチャーポリゴンにも限界があり、又ポリゴン量もPS1の演算値で36万ポリゴンでしたから、まだまだ表現力に欠けて、これからどんどん進化していくという期待感があったんですね。その先陣を切ったのはドリームキャストで、演算値で300万ポリゴン、フルカラーテクスチャー&圧縮、バンプマッピングなどの機能を有し、新時代の幕開けとなります。
当然日本以上に海外での評判が高く、特にクレイジータクシーやジェットセットラジオ、ソニックアドベンチャーシリーズはよく売れましたね。今は2kゲームズになっているセガの元子会社ビジュアルコンセプトも優良スポーツゲームを輩出してEAスクウェアが危機感を抱いたのは有名です。
そして、PS2が出ますが、これははっきりいってSCEにゲーマー、クリエイター、マスコミでさえ踊らされた格好で、演算値が6600万ポリゴンという理論値と、そして、その時流れたリッジレーサーのDEMO映像に最後まで追いつけなかったですから、当時のドリームキャストを応援していた身としては、ドリームキャストマガジンでさえあのスペックは疑っていましたね。
実際に作り方がいろいろあるハードで、ハードの特性を引き出せばポリゴンはそれ相応に出たので、そしてDVDがキラーハードになったのはあまりにも有名でしたね。そして、XBOXと出るんですが、1年の違いでPS2の3倍のスペック差を出せたのは大きかったですが、日本であまりにも普及しなかったのは痛かったですね。
巨大なハード、マニアックなソフト群、セガ、フロムソフト、KOEIなどの本気作品が遊べたのは価値がありましたが、北米で一定のシェアを獲得したどまりだったのはマイクロソフトとしても誤算だったと思います。そして、もう1つの誤算がゲームキューブで、この時は任天堂は作りやすいハードを作れば、サードパーティーが集まってくれると信じていたんですね。しかし、テイルズ、バイオと独占と銘打ってPS2に移植するという裏切りがあり、PSさえ持っていればすべてのサードが集まると勘違いしてしまう現状を生み出した張本人でもありましたね。
しかし、PS3時代に入り、ポリゴン量が大幅に増加して、表現力も飛躍的に高まり、スペックを扱いこなすのさえ大変なハードの時代に突入していきます。巨大資本ゲーがこの頃から勢力を伸ばし、EA、UBI、テイクツーなど、大手資本が莫大な開発力をバックにPS3&XBOX360でハイエンドなゲームを輩出していきます。
そこでハードの指針とスタンドアローン的なガイダンスが生まれます。一方の任天堂はスペック優位論をあきらめ、独自色があるハードを創造に力を入れ、リモコンで制御するwiiを生み出し、世界で1億台以上売れる爆発的なヒットを記録します。しかし、リモコンでゲーム体験が0からのスタートになるという任天堂の思惑は当たりましたが、それ以上の革新が無く、そこから生まれる体験も限定性があったので、任天堂もwiiU、ニンテンドースイッチと進むにつれてリモコンと距離を置くようになります。
そして、PS4、XBOXOne、ニンテンドースイッチでは、表現力の世界に突入して、そこで如何にリアルな造形を作るかということを念頭に置きつつも、ゲーム性やキャラクターの作り方などいろんなアプローチができるようになったので、ソフトを生み出す上で、スペックが優位だからハードが強いという時代ではなくなりつつあります。
次世代XBOXやPS5も同じ路線の延長線上でしょうが、それでも表現力が上がる世界を追求したハードはどこまであっと驚かせるかは見どころですね。かつてはポリゴンを出すことさえやっとだった時代から、見た目のすごさとゲーム性が一体となったゲームがどれだけ完成度の高いレベルでまとまっているかという勝負になっているので、又インディーゲームも開花しており、こちらは完全にアイディア勝負の世界で花開いていて、多様性が生まれており、今後の未来はよりソフト力が最優先になる時代になっていくでしょうね。そういう意味ではスペックが一番低いニンテンドースイッチでミリオン連発しているのが印象的です。