image credit:twitter@JRart
先月30日、フランスのパリにあるルーブル美術館にて、築30年を迎えたルーブルピラミッドが驚くべき姿に変貌した。
見えないはずの地下の基礎から氷山の一角のように突き出る姿は、まるで発掘されたばかりの未知の遺跡だ。
これはフランスのアーティストの豊かな発想と2000枚の紙、400人のボランティアの協力で完成した錯視アートで、わずか1日ほどの展示ながらも多くの来訪者の度肝を抜いた。
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ルーブルピラミッドの記念錯視アート
この壮大なるインスタレーションは、ルーブル美術館の30周年のためにフランスのアーティストJRが作った記念アートで、大量の紙を使用したもの。
Can’t believe this happened 👀 merci @museelouvre ! #JRauLouvre pic.twitter.com/mPC4Hw2Wlt
— JR (@JRart) 2019年3月31日
巨大なピラミッドを囲んだ紙の総面積は170,000平方メートル以上。過去最大のコラージュともいわれている。
400人の4日がかりの作品がほぼ1日で終了
この作品はJRが招待した400人のボランティアが2,000枚もの紙を4日がかりで貼ってようやくできあがった。
I finished this one for you Agnes Varda, you loved people, pasting and illusion ... ❤
— JR (@JRart) 2019年3月30日
I am sure you can see it. I did something that can be seen from the sky. Promised, I didn’t know that it was for you pic.twitter.com/U5b29GMWJI
だが、ようやくできたコラージュは3月30日の展示初日からまもなく、これを眺めるたくさんの人の足の下でボロボロになってしまった。
This project is also about presence and absence, about reality and memories, about impermanence. pic.twitter.com/ic1vlqXjvG
— JR (@JRart) 2019年3月31日
素材が素材がなだけに致し方ないが、その翌日にはほぼ剥がれてしまった。地下からそびえるピラミッドの見事な光景はまさにつかの間の眺めだったのだ。
築30年の象徴的なピラミッドを作品に
ルーブル宮殿内に創設されたルーブル美術館そのものの開館は1793年だが、現在の外観は1980年代に行われた大規模リフォームを経たものだ。
宮殿そのものが美術館となり、アメリカの建築家イオ・ミン・ペイがデザインした巨大なガラスのピラミッドが据えられたのは1989年のことだった。
生まれ変わった美術館の象徴でもあるピラミッド。巧妙な錯視を用いてその基礎部分を「明かした」JRの錯視アートは、30年前の着工時や架空の発掘作業を想起させるユニークな作品と評されている。
壊れる過程も想定したはかない作品
せっかく作ったのにたった1日で終わりなんてがっかりな気もするが、当のJR自身はこんな風に語っていた。
「イメージとは人間の寿命と同じではかないもの。作品なりの寿命を生きるのです」
接着剤は日光で乾燥し、破れやすい紙はさまざまな鑑賞者の足元で裂けてバラバラになる。彼はその過程も作品の一部とみなしていた。
JRは過去にもルーブルピラミッドを使った錯覚アートを手掛け、2016年にはピラミッドそのものを消したこともある。
作品には終わりがあるもの、というスタンスで独自の作品を披露するJR。大胆な着想で人々をあっと言わせるのが得意な彼の今後の作品に期待だ。
written by D/ edited by parumo
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コメント
1.
2.
3. 匿名処理班
こんなんダラダラ続けてたら話題にならんからこれで良いんやで
4. 匿名処理班
砂の曼陀羅と同じ趣きだね。コンセプトが好きよ。
5. 匿名処理班
ピラミッドの中に、目のようなものが見えるんだが、さて……
病院行ったほうがいいのかなぁw