もし小惑星が地球へ向けて飛来してきたとしたら、その衝突を食い止める手立てはあるのだろうか?
NASA、欧州宇宙機関(ESA)、米国緊急事態管理庁(FEMA)は、参加者を集い、4月29日から5月3日に惑星防衛カンファレンスを開いている。
カンファレンスでは、地球近傍天体が地球に衝突する事態を想定した演習が行われる。
演習では、NASAとその提携機関は、2027年に100分の1の確率で衝突するとされる地球近傍天体「2019 PDC」といった、「現実的だが、架空のシナリオ」に対応しなければならない。
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最初の一手は飛来している物体を把握すること
ESA惑星防衛部門のリュディガー・ジェン氏によれば、「防衛の最初のステップは、何が飛来してくるのか把握すること」である。
まずこれができなければ、衝突を防いだり、被害を最小限に防ぐために必要な手を打つことはできない。
そのために、そのような状況になれば、ESAは詳しい情報をリアルタイムでツイートするだろう。したがって、一般の人たちも専門家の動きを確認できるはずだ。
そしてカンファレンスの演習においても、実際の場合と同じように、ESAのツイッターで状況がライブでツイートされる予定だ。
Each day of the #PlanetaryDefense Conference, a press release will be put out, updating participants on the hypothetical asteroid #2019PDC - now (hypothetically) hurtling towards Earth.
— ESA Operations (@esaoperations) 2019年4月27日
🌍☄️More on this year's #ImpactScenario on the #rocketscience blog:https://t.co/kn9xsTABg2 pic.twitter.com/AAC5B9mzje
備えるに越したことはない
これまでNASAは、地球近傍天体の衝突シナリオ演習に6度参加してきた。
それらは回避や被害を抑える対策が不可欠であることは同じながら、いずれも異なる状況を想定したもので、必ずしも小惑星だけに注意すればいいわけではないことが明らかにされてきた。
FEMAのレヴィティカス・ルイス氏は、次のように話している。
「緊急事態に対応する機関は、小惑星の衝突がいつ、どこで、どのように起きるのか、そして生じうる被害の態様と範囲を知りたいと考えています。」
彼の言いたいことがお分かりだろうか?
どのような事態でも備えておくに越したことはないということだ。
#FictionalEvent
— ESA Operations (@esaoperations) 2019年4月30日
The Space Missions Planning Advisory Group #SMPAG - pronounced 'samepage', chaired by ESA's Gerhard Drolshagen, now meets to discuss its recommendations for the task force.
Find out more about this vital organisation: https://t.co/AiIb0K4kR1#PlanetaryDefense🌍☄️ pic.twitter.com/bKw7Zum2U0
少なくとも、NASAとその提携機関は、本当に小惑星が地球へ向けて接近してくるという深刻な状況に直面したとしても、パニックに陥ることはないだろう。
References:NASA will simulate an asteroid impact scenario with live tweeting/ written by hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
もう一度軌道を観測し直します、まだ分からないので冷静に。
よりも
トリノスケール10です、諦めてください。
の方が冷静になれそう。
2. 匿名処理班
人工衛星よりも地球に接近したところを通過するらしいね
人工衛星にぶつかると軌道が変わって地球に衝突する可能性が高いとドイツの少年が指摘してたのを学者が認めたとか何とかという記事を見たことある。
3. 匿名処理班
ブルース・ウィリスをスペースシャトルに押し込んで小惑星爆破させる