image credit:nollyvines/youtube
テラリウムとは、陸地の生物圏を再現するため、主にガラスの容器で植物や小動物などの陸上生物を栽培・飼育するものだ。
近年はインテリアとしても人気のテラリウムは多様なスタイルがあるが、イギリスの男性が水もやらず栓をしたまま40年以上維持しているツユクサのテラリウムが話題になっている。
見事なバランスで繁栄する緑の世界はどのように生まれたのだろうか?
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Thriving Bottle Garden Hasn't Been Watered in Over 40 Years
簡単な準備で始めたテラリウム
デビッド・ラティマーさんがこのテラリウムを始めたのは1960年の4月17日。イースターの日だった。
使ったのはおよそ45リットルの大きなビン。そこにいくらかの堆肥を入れてから、針金を使って慎重にムラサキツユクサの種をまき、140ミリリットルほどの水を加え混ぜた。
え、それだけ?と聞きたくなるほど簡単だがこれがうまくいったらしい。もしかしたら使用している栓がコルクなのも幸いしているのかもしれない。
1972年に一度水を上げただけ。自給自足の生態系が形成
このビンの世界は主に光合成の魔法で成り立っているそうだ。
肥料と水と種が入ったビンに栓をしたラティマーさんは、それを適度に日の当たる場所に置いた。
image credit:nollyvines/youtube
それからしばらくなんの手も加えなかったが、1972年に一度だけ水を入れた。
あとは再び栓をしたままでひとりでに自給自足の生態系が形成したという。
十分な太陽光を浴びた植物は光合成で成長に必要なエネルギーを獲得する。これにより酸素や水分が発生し、こもった湿気は水滴となり降り注ぐ。
その酸素を堆肥中のバクテリアが吸い、植物の光合成に不可欠な二酸化炭素を作り出す。そのバクテリアは底に落ちた枯れ葉を分解して堆肥を豊かにする。
好奇心で作ったら40年も持続
最後に水を入れた後も中のツユクサは順調に伸びていった。
image credit:nollyvines/youtube
40年以上もほったらかしで持続している驚異的なテラリウム。だが、創造主?のラティマーさんはその道のプロではないという。
その頃に流行してた「ボトルガーデン」を純粋な好奇心で始めただけで、先のことなど考えもしなかったそうだ。
死後は子どもたちか園芸協会に譲渡予定
偶然なのか必然なのか、うっかりちょうどいい感じでできた緑の世界を抱きかかえるラティマーさんはとても誇らし気だ。
image credit:nollyvines/youtube
このビンの最新情報は不明だが、2013年にインタビューを受けた際のラティマーさんは80代で、もし寿命を迎えたら子どもたちに引き継いでもらうか、園芸協会に譲ると語っていたそうだ。
以下はテラリウムの作り方の参考動画である。
ガラスの器に石、木炭、土を入れ、シダや好みの植物を植えた後、霧吹きの水をかける。ポイント水のやりすぎや直射日光を避け、枯れ葉や虫を取り除くことだそうだ。
Sprout Home Terrarium How-To in HD
References:mymodernmetなど /written by D/ edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
凄いね〜!!僕もやってみよう!
2. 匿名処理班
シーラカンスを発見した人と同じ
ラティマーという名字なのが
何か奇跡的で神秘的なモノを感じる。
3. 匿名処理班
やっぱ重要なのは「バランス」なんだね。
4. 匿名処理班
NASAが秘訣を聞きに来る。
5. 匿名処理班
真似してできるものだろうか?
6. 匿名処理班
菌や虫が侵入できなかったのもあるんだろうけど、奇跡的な環境バランスだったんだろうなぁ
7. 匿名処理班
水分はどうにもならないんじゃない?
コルクで栓してあっても、どうしても漏れ出ちゃうもんなんじゃないのかなぁ
8. 匿名処理班
地球を作った男
9. 匿名処理班
何度か失敗してきたが、もう一度チャレンジする気になった。
GWの最後にこれやることに決めた。
10. 匿名処理班
光合成でボトルの中はプラスが積み重なっていくと思う
>直射日光を避け、枯れ葉や虫を取り除くこと
11. 匿名処理班
丸っこいビンと愛嬌のあるおじいちゃんの絵的な組み合わせがなんとも和ませる
12. 匿名処理班
皆偶然に成り立った世界で生きているんだなぁ。
13. 匿名処理班
神「実は地球もそうだったりするんだけどね」
14. 匿名処理班
宇宙船なんかの閉鎖環境におけるエコシステムのモデルケースに出来るかも
15. 匿名処理班
小さな地球だね
16. 匿名処理班
水槽バージョンのもあるよね、何十年も持つかはともかく。
上手いことやったら密閉してても狭い世界の中で、上手く生態系が回るらしい。
17. 匿名処理班
俺も地球って惑星テラリウム作ってみたけど最近バランス崩れてきて困ってんだわ
18. 匿名処理班
ツユクサって花がまた綺麗なんだよね。
瓶の中で花が咲いた所を見てみたい。
19. 匿名処理班
ほんとかなぁ〜
20. 匿名処理班
ミニ地球の誕生です
21. 通りすがり
植物の光合成が止まる条件を書いときます
光を植物に当ててもその周囲の二酸化炭素を使いきってしまった時は光合成出来ません
強い光を当てた時はより多くの酸素を作れますがやり過ぎてしまうと水草は大きく成長し維持する為の二酸化炭素が足り無くなります
虫も居ないし病気の症状でも一致しないのに何かおかしいと思ったら二酸化炭素のボンベがありますので試して下さい
22. 匿名処理班
俺も小学校のころ水草水槽に放置してたけど臭くなるだけだったわ
23. 匿名処理班
そういう事が目的でないのだろうけど、
見た目は手を入れた方がキレイで、
なごむよね〜。
24.
25. 匿名処理班
>>12
地球と同じだね
26. 匿名処理班
枯れた植物を分解してる細菌の方が奇跡的なバランスだと思われる
27. 匿名処理班
40年以上というか…、
1960年からならほぼ60年、
1972年からでもそろそろ50年近く経つよね。
凄いな。
28. 匿名処理班
山ゴケでやり始めて早半年。今だ元気にしてるよ。
但し、数カ月に一回ガス抜きしてやらないと、
ガラス瓶が爆発しそうで怖い。
まだ、中の生態系バランスが悪いんやろね。
29. 匿名処理班
※5
これだけ数十年単位でもつかは分からないけど、
西欧列強が植民地開拓を進めていた時代
遠い大陸で採集した珍しい現地植物の標本を
枯らさないように数ヶ月かけて海運する際、
植物園並みの潤沢な真水なんて船上では到底 供給できないので、
ガラス箱に密閉し、呼吸と光合成・吸水と蒸散のサイクルを
自己完結させて運んだ―――という話は聞いたことがある。
30. 匿名処理班
※17
「二酸化炭素とか環境破壊化学物質とかやたら放出する虫がはびこっちゃってさ。もうそろそろ駆除しなきゃな〜と計画中」
31. 匿名処理班
太陽の力は偉大だ。
瓶の中にある限られた物質だけではこんなに上手く循環はできないと思う。瓶をすり抜けて届く光のエネルギー。
きっと地球もこの瓶と大して変わらないのだと思う。
当たり前に降り注ぐ太陽光無くして私達の生態系は生まれていないと思う。この惑星は光と水が作り出した箱庭だ。
32. 匿名処理班
>>16
小さなエビとか水草が入ったやつだね
前に30万円くらいで売ってるのみて気になったけど
日の当たりすぎとか寒すぎとかちょっとしたことで死の惑星を作り出すと思ったら迂闊に買う気にならなかった…
33. 匿名処理班
今に別の生命が誕生したりして.....
34. 匿名処理班
あんなデカい瓶が売ってる事に驚きw
35. 匿名処理班
1万年後、そこには小さなー。
36. 匿名処理班
コルクじゃなくて
キャップで密閉したら
やっぱり枯れるんでしょうか?
東大生お願いします!
37. 匿名処理班
動物も熱帯魚も植物も生き物の世話全般に言えることだけど、
失敗する一番の原因は
「○○のしすぎ」が殆ど。
触りすぎ、かまいすぎ、餌のあげすぎ、過密すぎ、水のあげすぎ、過栄養すぎ、etc..
愛情があるが故に色々してあげたくなるのはわかるけど、無責任なようだけど、生き物なんて必要最低限の世話だけでの半放置でもほったらかしでも十分育つ。人間もそうかもね。
アレコレやりすぎるとかえってストレスで死ぬ。動物ってストレスで簡単に死ぬし枯れるからね。