【 下半身で成り上がった!?】「男らしさ」を武器にした怪僧・道鏡
https://rekijin.com/?p=20182 下半身で破格の出世!天皇就任も射程に
道鏡しか見えなくなった孝謙上皇に危機感を覚えたのが、淳仁天皇と藤原仲麻呂です。仲麻呂は反乱(恵美押勝の乱)を起こしますが結局破れ、天皇も配流となりました。そして上皇は再び即位し、今度は称徳天皇となったのです。
そして天皇が行ったのは、道鏡を太政大臣禅師とすることでした。これは文字通り、政治のトップである太政大臣と同等の地位です。しかも、すぐに法王の位を与えたのです。これはなんと天皇に準ずる待遇でした。一介の僧が寵愛(下半身由来)でここまで上り詰めるとは、なんという事態でしょう。
そこで起こったのが、「道鏡が皇位につくべし」という託宣が下された宇佐八幡宮神託事件でした。結局、道鏡が天皇になることはありませんでしたが、皇位をうかがう程の勢いがあったのです。
愛する称徳天皇が亡くなり都から追い出される道鏡
しかし道鏡の全盛時代もやがて終わります。770年に称徳天皇が崩御すると、遺宣によって白壁王が皇太子となり、光仁天皇として即位しました。もう誰も道鏡(とその下半身)を必要とはしていませんでした。彼は下野国(栃木県)の薬師寺別当を命じられ、そこで亡くなったのです。