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【明治の怪奇事件】「巨大怪獣」と人間の戦いが岡山県の山中で行われていた…巨大怪獣の正体とは | 不思議.net

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【明治の怪奇事件】「巨大怪獣」と人間の戦いが岡山県の山中で行われていた…巨大怪獣の正体とは

2019年06月22日:22:00

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コメント( 15 )


正体不明の巨大怪獣

今回の怪奇事件は今から130年以上前の1883年(明治16年)の朝日新聞に掲載された記事から紹介したい。
この年の4月16日の朝日新聞には、なんと岡山県の山中に正体不明の巨大怪獣が現れ、激しい銃撃戦の末に人間に退治されたという記事が掲載されているのだ。非常に古い記事であるため、読みにくい部分もあったが、出来る限り現代語訳をしてご紹介したいと思う。





牛殺しの怪獣

1883年(明治16年)3月15日の夕方ごろ、岡山県下備中国哲多郡(現在の岡山県新見市近辺)の農家から二頭の飼い牛が、牛小屋を破り行方不明になるという事件が発生した。

この飼い牛はよく飼い慣らされており、勝手に逃げ出すということは考えられなかったため、飼い主は「泥棒取られたか」と近所の農家総出で牛泥棒を捕まえるべく見張ることにした。しかし、この日はどんなに探しても牛は見つからなかった。

そして日が明けた朝8時ごろ、近くの山で仕事をしていたひとりの若者が青い顔をしながら村へと戻ってきた。

「大変だ!来てくれ!」

3人の大人が山へ向かうと、なんとそこには昨日行方不明になった、二頭の牛の死骸があったのだ。牛は何か大きな獣に食い荒らされたかのようにバラバラになっており、角や骨などの固い部分は残されていた。

「これは牛泥棒の仕業じゃねぇぞ……!」

ツキノワグマの仕業ではないか、との声もあったが、とにかく二頭の牛を食い殺すような巨大な獣が、村を襲えば、家畜は元より自分たちや家族も食い殺されてしまう恐れがある。村人達はすぐに牛殺しの獣を退治すべく討伐隊を結成

翌々日3月18日には「怪獣現る」との話を聞きつけた、近隣十か所の村から、クワや銃、刀を持った総勢550人もの成人男性が集結したという。

そして、正午の鐘と共に、山中に現れた謎の怪獣を倒すため、命をかけた大規模な「山狩り」がはじまった。繰り返すが、これは当時の朝日新聞に載っていた内容である。

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怪獣現る

討伐隊たちは牛の死体のあった場所から、足跡を追っていくことにした。
男たちはキツネやタヌキなど他の獣を蹴散らし、山の奥の方へと入っていくが、牛殺しの怪獣の足取りはなかなか掴めなかった。
そして、日が暮れ始め、そろそろ撤収しようとした17時ごろ、山の奥を調査していた討伐隊の数名が、ついに牛殺しの怪獣と遭遇したのである。

この怪獣の大きさは仔牛ほどの大きさで、両目は月日のようにギラギラと光っており、口は耳元まで裂けていた。

「こいつが化け物だ!撃て!」

男たちは手にしていた銃を怪獣に向けて発砲した。しかし、怪獣の動きは想像以上にすばしっこく、討伐隊のほとんども銃の取り扱いの慣れていなかったため、弾はなかなか当たらなかった。
そんななか、一人の勇気ある若者が怪獣の至近距離まで近づき、弾丸を発射。弾は怪獣の前足を貫き怪獣は「うおおお!」と、うめき声をあげた。

怪獣はふらつきながら山深くに入っていき、この機を逃がさんと男たちも数十発の弾丸を放ったが怪獣に当たることはなく、逃してしまった。

男たちは、さらに深追いしようとしたが、周囲も暗くなってきたため一旦村へ帰ることにし、男たちは翌19日早朝より再び山狩りを行うことにした。



怪獣の最後

翌日、手負いとなった怪獣を仕留めるのは今しかないということで、長期戦に及んでもいいように食料や松明などを手に集合した。

怪獣が逃げ出した位置わかるため、男たちは声や銃声をあげ怪獣を山の奥へ奥へと追い込んでいった。
そして、午後2時ごろ、ある隊員が傷を負い動けなくなっている怪獣を発見。彼らは谷間へと怪獣を追い込み、雨あられのように銃弾を浴びせることに成功した。

そして、怪獣は断末魔をあげながらその場に倒れ、ついに息絶えた。岡山県の村を4日間に渡り恐怖に陥れた「怪獣騒動」はこうして終焉を迎えたのだ。



正体は二ホンオオカミか?

村を襲った怪獣は前述の通り、仔牛ほどの大きさで、体毛は青黒く光っており、口は耳まで裂け、3寸(約10㎝)ほどの巨大な牙が生えていた。そして、男たちの目を引いたのは足部分に水鳥やカエルのような「水かき」が生えていたことである。

日本に生息していた二ホンオオカミは、足に水かきがあることが良く知られているが、この怪獣持つ水かきは二ホンオオカミのそれより遙かに大きく「海狼(ウミオオカミ)」なる未知なる生物ではないかと村中で話題になったという。

朝日新聞の記事には、この逸話を元にして描かれた「海狼」のイラストが掲載されている。

水狼

イラストを見る限り、長い尻尾や細い脚は二ホンオオカミの特徴によく似ているため、やはり正体は岡山に生息していた巨大な二ホンオオカミが、食べ物欲しさに村を襲ったのではないかと思われる。

現に怪獣が現れた現在の岡山県新見市は明治時代の初期まで二ホンオオカミが生息していたのではないか? との研究家によるデータも残っており、不思議と今回ご紹介の怪獣奇談と合致しているのだ。

二ホンオオカミは、今回の怪獣騒動から約20年後の1905年(明治38年)に奈良県吉野郡で捕獲された1匹が確実な最後の生息情報とされており、以来日本においてオオカミの生息例は報告されていない。絶滅の原因は諸説あるものの、森の伐採による餌資源の減少や、オオカミの頭蓋骨を魔除けの道具に使うため乱獲したため、とされている。

岡山県の山中に現れた幻の怪獣「海狼」。……その正体は身勝手な人間達に怒りを覚えた二ホンオオカミの狂暴化した姿だったのかもしれない。

参考文献:朝日新聞縮刷版
文:穂積昭雪(昭和ロマンライター / 山口敏太郎タートルカンパニー / Atlas編集部



【Atlas関連リンク】
まるで生きている…カナダ北部で発見された氷河期時代、オオカミのミイラ
https://mnsatlas.com/?p=39565












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コメント

1  不思議な名無しさん :2019年06月22日 22:13 ID:EHqTXbhp0*
ソースが朝日新聞、ライターが山口敏太郎の所の人
っていう説得力
2  不思議な名無しさん :2019年06月22日 22:13 ID:L.77s5e60*
ニホンオオカミって痩せこけた野良犬レベルだろ?
そんな巨大な個体がいたとは考えにくいから誇張されたんだろうな
3  不思議な名無しさん :2019年06月22日 22:19 ID:YbZME5z10*
>>2
>仔牛ほどの大きさ
たいして大きくないしな。
でもオオカミ1頭で牛襲うのもちょっと考えにくいが。
4  不思議な名無しさん :2019年06月22日 22:33 ID:s.NSZ8w50*
10㎝の牙とか絶対盛ってるわ
5  不思議な名無しさん :2019年06月22日 22:33 ID:2R3SgtlG0*
朝日新聞はこんな昔からホラを吹いてたのか
6  不思議な名無しさん :2019年06月22日 22:44 ID:S.GNcblA0*
ニホンオオカミが二ホンオオカミになってますよ
7  不思議な名無しさん :2019年06月22日 22:49 ID:lCH76qGA0*
まあこんな風に話が大きくなり妖怪や民間伝承になっていくんだろうな
8  不思議な名無しさん :2019年06月22日 22:54 ID:DSoqs2Ga0*
今だったら、その討伐隊に彼の国の人が徴用された事になるんだろう
9  不思議な名無しさん :2019年06月22日 22:59 ID:8Qw59wSU0*
つまんな
10  不思議な名無しさん :2019年06月22日 23:00 ID:m8gjNwc40*
ニホンオオカミにオグラードつけて食べたら美味そう。
11  不思議な名無しさん :2019年06月22日 23:07 ID:UHjtkMZJ0*
二頭の牛をこいつらが食べてしまったんでごまかすために怪獣でっちあげただけだろ
12  不思議な名無しさん :2019年06月22日 23:17 ID:LTx0FGTF0*
>>1
ふうん、バッファローマンがウルフマンに喰われたのか
13  不思議な名無しさん :2019年06月22日 23:17 ID:t8Fu1SVW0*
日本版ジェヴォーダンの獣か・・・。

14  不思議な名無しさん :2019年06月22日 23:27 ID:xZqCTUto0*
寄生獣とシンイチの最期の闘いを思い出した。
15  不思議な名無しさん :2019年06月22日 23:38 ID:dkvvlrNL0*
安部公房のエッセイに書かれていたことが興味深い。
「アムダ」という人間によく似た生き物がいて、医学実験に使われているという。
トーホグの訛りの強い地元民の会話から聞き込んだ情報であったが・・・

 
 
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