彡(゚)(゚)「死ぬ前に散歩でもするか」
彡(゚)(゚)「死んだらどうなるんやろ…まぁ今より楽にはなれるやろな」
彡(^)(^)「なんやあのコインランドリー、夜中なのに一台動いとる。女もんのパンツとか入ってたらそれ被って死ぬのも一興やな、開けたろ」
手「……けて……助けて……」
彡(゚)(゚)「なんや、手が喋るんか」
彡(゚)(゚)「女の声やな……女なんか?」
女「助けて……」
彡(゚)(゚)「何があったんや、そもそもなんでそんなとこ入っとんのや」
女「痛たたたたたたたた!ちょ、止めて止めて!」
彡(゚)(゚)「なんや、どうなっとるんやお前は」
女「出られないんです」
女「痛い!痛いですから!」
彡(゚)(゚)「本格的にどうなっとるんや」
女「実は、私死のうと思ってて……」
女「冷静に考えればそうですよね……。でもまぁ本気だったんです」
彡(゚)(゚)「気持ちは分からんでもない。死のうとすると時々おかしなこと考えよるよな」
女「で、出られなくって体は全部向こう側に行ってしまって」
彡(゚)(゚)「向こう側?」
彡(゚)(゚)「異世界か?俺TUEEEEするんか?」
女「異世界と言えば異世界かもですが…物理法則とか全然違うみたいなんですよね」
彡(゚)(゚)「そっちはどんな世界なんや」
彡(゚)(゚)「食べ物がないんか」グイー
女「引っ張らないでって!だから私お腹が減って減って……」
彡(゚)(゚)「腹が減っとるんか……」
彡(゚)(゚)「これ食うか?」
女「良いんですか!?」
彡(゚)(゚)「ええで、カードはわいが貰うけど」
彡(゚)(゚)「なんやこれ。5億年ボタンみたいなやつ出てきたけど」
女「それ、人の気持ちを自由にできるボタンらしいんですよね。こっちの世界の人はみんな持ってて。
私も貰ったんです」
女「食べ物自体がないんですよ」
彡(゚)(゚)「せやったな…。まぁ貰っとくわ」
彡(゚)(゚)「で、お前はお前でどうするんや?」グイー
彡(゚)(゚)「難儀過ぎるやろ」
彡(゚)(゚)「まぁええわ。明日もわいが生きてたら何か持って来たる」
女「ホントですか!?待ってます……待ってますから」
彡(゚)(゚)(まぁ、生きてたらやけどな)
彡(゚)(゚)「おい、今日も(パンツにいれて)プロ野球チップス持ってきたで」
女「あ、ありがとうございます!来てくれるか心配でしたけど良かった!」
彡(゚)(゚)「お前なぁ……このボタン、凄いで」
彡(゚)(゚)「目の前でボタン押したら誰でもわいの言う事聞くんや」
彡(゚)(゚)「気に食わんトッモの前で押してな、わいの靴を舐めろって言ったらホントに舐めよったんや」
女「……そんなことに使ったんですか?」
彡(゚)(゚)「……まぁ、せやな」
女「そんなふうに使うものじゃ無いみたいですけど……でもまぁ喜んで貰えたなら良かったです」
彡(゚)(゚)「確かに楽しくはあったやで。でもそれだけや。楽しいだけ」
女「……」
彡(゚)(゚)「……」
女「お、お願いします!」
彡(゚)(゚)(まぁ、わいが生きてたらやけどな)
そして翌日
女「アタタタタタタタ!いきなり引っ張らないでください!」
彡(゚)(゚)「ほれ、今日の分のチップスや」
女「あ…ありがとう。今日もそのボタン使ったんですか?」
彡(゚)(゚)「ああ、使ったで」
女「……どうしたんですか?」
彡(゚)(゚)「みんながわいの言うこと聞くんや」
女「…なんでも思い通りになって素晴らしいじゃないですか」
彡(゚)(゚)「それがそうでもないんや」
女「まぁ……そうですよね 」
彡(゚)(゚)「かと言って、もうこのボタン使わずに何かやるのもしんどいんや」
女「なんでですか?」
彡(゚)(゚)「なんでやろなぁ……前から不意にあんねん。それがここんとこ大きくなってきてな」
女「……死のうと思うことが、ですか?」
彡(゚)(゚)「もうこのボタン返すわ」
女「……どうしてですか?」
彡(゚)(゚)「全部思い通りになっても、結局わいは楽しめんかったって思ったからや。もう終わりでええ」
女「なら誰が私に食べ物を持ってきてくれるんですか……」
彡(゚)(゚)「……すまんな」
女「……」
彡(゚)(゚)「腕一本じゃ押せへんやろ」
女「はい……。なので、最後の頼みでちょっとボタン持っててください。それで私の指をボタンに向かって押して下さい」
彡(゚)(゚)「なにお願いするんや?」
彡(゚)(゚)「それはあかんわ。わい死ぬんやから」
女「……それなら私が死ぬように押します。このままここにいても辛いですし。腕だけコインランドリーとか妖怪みたいで……」
彡(゚)(゚)「……なんでお前が死ぬんや訳分からん」
彡(゚)(゚)「…せやったな……。けど、それも寝覚めが悪いっちゅーか…… 」
女「大丈夫ですよ、だってあなたももう寝「覚め」ないんでしょ?」
彡(゚)(゚)「せやったわ……ならもうええか、押すか」
女「はい、お願いします」
女「……。はい、これでもう大丈夫です」
彡(゚)(゚)「わいにはなんにも聞こえなかったで?」
女「口はこっちの世界ですからね、小さな声でお願いしたんです」
彡(゚)(゚)「……さよか。まぁわいは行くわ」
彡(゚)(゚)「……ほな」
彡(゚)(゚)「? なんも聞こえん」
彡(゚)(゚)「いつの間にか腕も無くなっとるな……」
彡(゚)(゚)「それともわいの夢やったんやろか」
彡(゚)(゚)「まぁええや。わいも死ぬんや……」
彡(゚)(゚)「……も一回あのコインランドリーの乾燥機の中確認してみたろ」
彡(゚)(゚)「奥どうなっとんねん……なんや真っ暗になって……」
彡(゚)(゚)「ギャアアアアアアア!」
女「ね?引っ張られると痛いでしょ?」
彡(゚)(゚)「お前……。戻れたんか」
女「はい、ボタンを押した時、こっちの人に「私を向こうに戻してください」ってお願いしたら、こっちの世界の乾燥機に300円入れてくれて。そしたら簡単に戻れました」
彡(゚)(゚)「えぇ……。待って……待ってクレメンス」
女「……ボタン、押します?」
彡(゚)(゚)「……押すわ」
女「……何お願いするんですか? 死ぬとか言うなら押させませんよ。死のうとしてた私が言うのもおかしな話ですが命の恩人ですし」
彡(゚)(゚)「なんかもう全部が馬鹿らしくなったわ、死ぬのも生きるのも。だからもうなんでもええ、取り敢えず戻りたい」
女「……」
彡(゚)(゚)「……だから、押させてくれや」
彡(゚)(゚)「わいが漏らしたクソを誰か片付けてクレメンス!!!ついでに向こうの世界に戻してくれ!!!」ポチー
女「うわ、ちょっと……。いきなり戻ってきてクソ漏らしてるじゃないですか。正直引きます」
女「ま、まぁいいじゃないですか」
彡(゚)(゚)「あ、このボタン……。持ってきてしもた」
彡(゚)(゚)「まぁええか……。プロ野球チップスでも食いにいこか」
女「そうですね。でも」
女「その前に着替えてからにしてくださいね」
終わりやで
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先々週
コメント一覧 (5)
-
- 2019年07月25日 14:25
- うむうむ良かった
-
- 2019年07月25日 15:39
- 死ぬ気だったのならそうしろや jカス
-
- 2019年07月25日 16:06
- いいじゃないか!
-
- 2019年07月25日 23:21
- うーん
嫌いじゃない
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