生物の優れた特徴や形状を模倣するテクノロジーが進む昨今、イギリスの航空ショーで明かされた次世代の航空機デザインが話題をさらっている。
航空機メーカーのエアバス社が手がけた「Bird of Prey」は今にも羽ばたきそうな鳥型フォルムをしていらっしゃる。
このハイブリッド電動飛行機は、圧倒的な飛翔力を持つ猛禽類をモデルにしたもので効率や燃費の向上にもつながるという。
羽ばたきそうな猛禽型ハイブリッド飛行機
先月半ば、イギリスで開催されたロイヤル・インターナショナル・エア・タトゥーにて、エアバス社のコンセプト機「Bird of Prey」のデザインが公開された。
The ‘#BirdOfPrey’ is taking wing! This sleek new concept takes inspiration from eagles to create a hybrid-electric design with individually controlled feathered wings. We’re always looking for pioneering new ideas – what would your aircraft be inspired by? https://t.co/HOfecb8X06 pic.twitter.com/0zXOr5znJv
— Airbus (@Airbus) 2019年7月19日
空を制するタカやワシの飛行とシルエットにインスパイアされた近未来設計。
その尾翼や主翼の先は正確な飛行制御ができるよう設計されている。
軽量なカーボン繊維を使用したターボプロペラ付き電動ハイブリッド飛行機は、二酸化炭素の排出量を抑え、燃料効率を改善しつつ低速性能を強化する。
効率の良い鳥型機体で燃費も向上
この斬新な機体についてエアバス広報は以下のようにコメントしている。
「Bird of Preyは鳥類の効率的なメカニズムに触発されたもので、翼の構造は猛禽類をモデルにしてます。さらに個別制御の羽もありアクティブな飛行が可能になります」
RAF FAIRFORD | This is the #design spec of conceptual airliner #BirdofPrey unveiled at #RIAT19 #Airbus #aviation #future #engineers #HighValueDesign @airtattoo @GREATBritain @AeroSociety @TheIET @TheAirLeague @UKAeroInstitute pic.twitter.com/QX5EzrpTJk
— Airbus In The UK (@AirbusintheUK) 2019年7月19日
同社がシェアしたインフォグラフィックによると、この飛行機は最大で80名の乗客を収容し、着陸もより静かになる。また燃費も向上し、同等の実機に使う燃料の50〜70%程度で運用できるという。
次世代にひらめきを与えるデザイン
Bird of Preyは構想をデザインにしたもので実際に販売する予定はない。
英国の国際貿易大臣リアム・フォックスによるシェア動画
Delighted to support the launch of the fantastic new @Airbus Bird of Prey concept airliner at the Royal International @AirTattoo show today.
— Dr Liam Fox MP (@LiamFox) 2019年7月19日
The 🇬🇧 is a world-leader in engineering #innovation, with UK aerospace industry exports totalling £34.2bn in 2018.
#EngineeringisGREAT pic.twitter.com/htMtAKWZtf
だが、同社のシニアマネージャーであるマーティン・アストン氏は、こうしたデザインが将来の航空技術者が、より環境に優しく静かな飛行機を構築する基準になると語る。
持続可能性の向上手段は航空業界の優先事項の一つです。より良い手段を使えば飛行もさらにクリーンになり、環境にも優しく音も静かになります。
先端技術と自然界のダイナミックな融合。洗練された機体を目指すエアバス社は、次世代の設計者にインスピレーションを与える先駆的なアイデアを模索している。
References:designtaxiなど /written by D/ edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
>Bird of Preyは構想をデザインにしたもので実際に販売する予定はない。
燃費はいいが別の問題点があるってことだな
2. 匿名処理班
え?垂直尾翼ないの?
っておもったけど
そういや取りって垂直尾翼ないよね
3. 匿名処理班
殺傷力高そうな羽や
4. 匿名処理班
このデザインに、早く素材が追い付いてほしい。
5.
6.
7.
8.
9. 匿名処理班
デザインめっちゃいいなー座席ちょっと高くてもこれに乗れるなら乗ると思う
10. 匿名処理班
固定翼でこの形状は意味があるのかな?鳥の有意性はむしろ可変翼であることと、羽ばたきにより推進できることじゃない?
11. 匿名処理班
ついでに太陽光発電パネルも付けりゃいいのに
12. 匿名処理班
ラピュタに出てくる飛行機っぽい
13. 匿名処理班
猛禽類は音を抑制する為にあの翼の形状になったんだろうが、ジェットエンジン付いてたら煩いしあまり意味ないよな
14. 匿名処理班
なぜだろう、格好よくない・・・。
15. 匿名処理班
ジブリっぽい!
16. 匿名処理班
ナウシカでこういうの見たような
17. 匿名処理班
アーセナルバードだこれ
18. 匿名処理班
違うんだよなあ・・・
こうじゃないんだよ
19. 匿名処理班
押井映画に出てきそう。
20. 匿名処理班
これぞ野生の機能美っちゅー奴や
21. 匿名処理班
垂直安定板と方向舵がないが、ヨーイング安定や旋回はどうするのだろう。
左右のエンジンの推力を、コンピュータ制御だろうか。
22. 匿名処理班
乗っているとデコに畝状の突起ができそうな名前ですな
まずは緑に塗ろうぜ
23. 匿名処理班
いいねこういう近未来的なデザイン、結構好きだよナイス👍
24. 匿名処理班
妄想スペックと妄想デザインなんだから何でもありよ。
エンジンどこ行った。
25. 匿名処理班
二宮忠八さんの設計は間違ってなかったんだな。
26. 匿名処理班
※1
主翼がやたらと高い位置にあるので
エンジンの整備性が悪いのは確実ですが、
(おそらく)航空機初のハイブリッド機関っていうのも曲者ですね
燃料のほかにバッテリーも積む必要があるので
軽さが重要視される飛行機とは相性が悪いというのが定説でしたが
どうなることやら
27. 匿名処理班
※19
イノセンス それは、猪木
28. 匿名処理班
航空機メカニックやってる自分からしたら正気とは思えないデザインだ。
100年くらい前にタウべって言う鳩をモデルにした飛行機があって
性能が良かったけどあっという間に廃れた。
鳥が飛べる60〜150kmくらいなら効率良いかもだけど、それ以上ならテーパー翼か後退翼だな。
新幹線よりも遅くなりそうだし。本音言うとデザインがイマイチですわ…。