272:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:14:41.35
ID:PDSSJdDN0
――有咲の蔵――
山吹沙綾「……えぇと、なに?」
戸山香澄「だからね、巴ちゃんに聞いたんだ! さーや、動物に好かれたいって!」
沙綾「ああうん、この前そんなこと言ったね。で……その耳は?」
香澄「猫耳だよ!」ネコミミカスミーン
沙綾(いつもの髪型プラス猫耳……耳がいっぱいあるみたいに見えるなぁ)
香澄「さぁ、さーや!」
沙綾「いや、さぁ、って言われても……どうしたら?」
香澄「えっ、動物に好かれたいんだよね?」
沙綾「うん」
香澄「じゃあ、どうぞ!」
沙綾「……いや、なにが?」
273:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:15:14.65
ID:PDSSJdDN0
香澄「えっ?」
沙綾「それ私のセリフなんだけど」
香澄「動物に好かれたいんだよね?」
沙綾「うん」
香澄「じゃあ、はい!」
沙綾「いや、えぇと……」
香澄「さーや、猫嫌いだっけ?」
沙綾「ううん、好きだけど」
香澄「なら問題ないよね?」
沙綾「…………」
沙綾(えーっと、これはアレかな……動物嫌われだから、猫耳付けた香澄で慣れるとかそういう感じの……)
香澄「にゃーん♪」
沙綾(ああやっぱりそれっぽいなぁ。いやでも……えぇ? 動物の耳付けた友達を可愛がるってどうなのそれ、絵的に?)
香澄「にゃーん?」
沙綾(うーん、でも純粋な厚意だし、無下に出来ない)
274:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:16:00.01
ID:PDSSJdDN0
香澄「にゃーにゃー?」
沙綾「ああうん、分かったよ。ありがとね、香澄」
香澄「にゃ!」
沙綾「えーっと、じゃあ……おいで?」
香澄「にゃー♪」タッ
沙綾「うわーすぐ来た」
香澄「にゃん♪」スリスリ
沙綾「あーはいはい、いいこいいこ」ナデナデ
香澄「にゃ~……」ゴロゴロ
275:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:16:32.14
ID:PDSSJdDN0
沙綾(……いや、懐いてくれるのは嬉しいけど、どう見ても香澄だしなぁ)
沙綾(猫じゃないし……そりゃ可愛いけど……これは猫じゃない)
香澄「にゃおん♪」
沙綾(膝に頭乗っけてるけど、香澄を膝枕ってよくやるし……)
香澄「にゃーにゃー?」
沙綾「はいはい、頭撫でればいいのかな?」ナデナデ
香澄「にゃーっ♪」ゴロゴロ
沙綾(……まぁいっか。可愛いし)
このあと滅茶苦茶にゃーにゃーした。
276:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:17:15.34
ID:PDSSJdDN0
――後日 有咲の蔵――
沙綾「……え?」
花園たえ「香澄から聞いたよ」
沙綾「何を……って、聞くまでもないかぁ」
たえ「?」ウサミミオタエー
沙綾(首を傾げた拍子にうさ耳が揺れてる……)
たえ「さぁどうぞ、沙綾」
沙綾(……おたえも100%優しさだもんなぁ。断りづらい)
沙綾「えぇと、それじゃあ……おいで?」
たえ「ぴょんぴょん」ピョンピョン
沙綾(本当にうさぎっぽくジャンプしてる……)
277:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:18:11.56
ID:PDSSJdDN0
たえ「あ、間違えた。ぷーぷー」
沙綾「え、うさぎってそういう風に鳴くの?」
たえ「ぷー」
沙綾「……まぁ、うさぎのことだし、おたえがそう鳴くならそうなんだろうなぁ」
たえ「ぷー?」
沙綾「おたえはうさぎに詳しいなーって」ナデナデ
たえ「ぷぅぷぅ♪」スリスリ
沙綾(……なんか、おたえがこうやって甘えてくるのって珍しいから……ちょっと変な気持ちになりそう)
たえ「?」キョトン
沙綾「ううん、なんでもないよ」
たえ「ぷー」
278:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:19:09.51
ID:PDSSJdDN0
沙綾「……おやつ食べる?」
たえ「ぷー!」ピョンピョン
沙綾「うわーすっごい嬉しそう。えぇと……じゃあこれ、巴がくれたジャーキー。はい、あーん」
たえ「ぷー♪」モグモグ
沙綾(友達が床に跪いて、自分の手から差し出されたジャーキーを頬張ってる……)
沙綾「これアウトな絵面じゃないかな?」
たえ「ぷー?」
沙綾「……なんでもない」
沙綾(まぁ……可愛いからいいのかな)
このあと滅茶苦茶ぴょんぴょんした。
279:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:19:41.94
ID:PDSSJdDN0
――後日 有咲の蔵――
沙綾「…………」
牛込りみ「え、えっとね? 香澄ちゃんとおたえちゃんに聞いて……」
沙綾「いや、なんていうかもう慣れたよ……」
りみ「そ、そう?」
沙綾「りみりんは……牛、かなぁ?」
りみ「うん。牛さんの耳とツノ、ひまりちゃんが貸してくれたんだ。あと、この鈴付きの首輪も」ウシミミリミリンクビワツキ
沙綾「なんでひまりはそんなものを持ってるんだろうなー」
沙綾(それに牛込だから牛って……安直過ぎないかなぁ)
りみ「えへへ、牛込だから牛がいいよって、素敵なアイデアだよね」
沙綾「……そう言われちゃったら何も言えないよ」
280:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:20:33.61
ID:PDSSJdDN0
りみ「それじゃあどうぞ、沙綾ちゃん」
沙綾「どうぞって言われてもね」
りみ「牛、嫌い?」
沙綾「なんだろう、動物がどうこうじゃなくて食べ物の話されてる気分だよ」
りみ「え、私、沙綾ちゃんに食べられちゃうの……?」
沙綾「食べないよ」
りみ「よかったぁ。沙綾ちゃんが満足できるように頑張るね?」
沙綾「あーうん、ありがと?」
りみ「それじゃあ……あ、そっか。動物が人間の言葉喋ったらダメだよね」
沙綾「別にそこまで拘らなくても」
りみ「も、もーもー?」チラ
沙綾「…………」
沙綾(マズイ、上目遣いで少し照れながらもーもー言うりみりんが思った以上にかわいい)
281:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:21:20.28
ID:PDSSJdDN0
りみ「もーもー」
沙綾「えぇっと、その厚意をフイには出来ないし……こっちおいで?」
りみ「もーっ」トテトテ
沙綾「…………」
沙綾(うわー嬉しそうにこっち来た。かわいいなぁ)
りみ「もー?」キョトン
沙綾「あ、ううん。牛ってどうやって撫でるんだろって思って」
りみ「もー……もー!」グイ
沙綾「え、私の肩に頭を押し付けて……頭でいいのかな」
りみ「もー」
沙綾「それじゃあ……いいこいいこ?」ナデナデ
りみ「もー♪」
沙綾「……かわいい」
沙綾(あーなんだろうこれ。牛とか動物とか関係なくすごく癒される……)
このあと滅茶苦茶もーもーした。
282:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:22:30.37
ID:PDSSJdDN0
――後日 有咲の蔵――
沙綾「いや……まぁ次は有咲なんじゃないかなーとは思ってたよ」
市ヶ谷有咲「……なんだよ。私じゃ不満かよ」
沙綾「あ、ううん、不満とかそういうのじゃなくて……」チラ
有咲「なんだよさっきから意味深にチラチラ見てきて」ワンダフルイヤーアリサー
沙綾(まさか去年の戌年の衣装着てくるとは思わなかったなー……)
沙綾「えーっと、気合入ってるね?」
有咲「べっ、別に気合とか入れてねーし。ただ、どうせ去年着たやつだしこれなら恥ずかしくないかって思っただけで……」
沙綾「そっかそっか」
有咲「ったく、別に沙綾に撫でてほしいとか遊んでほしいとかこれっぽっちも思ってねーからな」
沙綾(そんなこと聞いてないんだけどなぁ。でも、なんか犬の格好した有咲見てると……なんだろう、この……)
283:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:23:24.45
ID:PDSSJdDN0
有咲「それじゃあ、ほら」
沙綾「ほらって?」
有咲「そりゃ、アレだよアレ……」
沙綾「ハッキリ言わないと分かんないよ?」
有咲「うー……」
沙綾(唸ってる……本当に犬みたい。あーマズイ、なんかもう……)
沙綾「イジワルしたくなるなー」ボソ
有咲「……は?」
沙綾「あ、聞こえてた?」
有咲「え、いや」
284:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:24:48.81
ID:PDSSJdDN0
沙綾「なんだろうねー、なんでだろうねー。有咲がワンちゃんのカッコしてると……ねぇ?」ジリジリ
有咲「な、なんでそんなジリジリ近付いてくんだよ!?」
沙綾「こら。ワンちゃんは人の言葉をしゃべらないよ?」
有咲「う……」
沙綾「香澄もおたえもりみりんもみんな動物になりきってたよ?」
有咲「わ、分かったよ……わん」
沙綾「よーしよーし、いい子だね。それじゃあこっちに……」
有咲「わ、わんわん!」ジリジリ
沙綾「どうして後ずさるのかな?」
有咲「うー……わん!」
沙綾「でも……なんだかその反応、本当に動物を相手にしてるみたいで……ふふ」
有咲「わぅ!?」
285:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:25:58.30
ID:PDSSJdDN0
沙綾「大丈夫だよー、怖くないよー……ふふふ」
有咲「わうわう……」フルフル
沙綾「どうしたのかな、そんなに首を横に振って?」
有咲「わぅー……」チラ
沙綾「今日は香澄たち、商店街に用があって遅くなるって言ってたよ? だから蔵の入り口を見ても仕方ないと思うな」
有咲「……!」ダッ
沙綾「逃がさないよ?」ガシ
有咲「きゃうん!?」
沙綾「ふふ、どうして逃げるのかな? 大丈夫だよ、怖くないよ? ちょっと可愛がるだけだからねー?」ナデクリナデクリ
有咲「わぅっ」ビクン
沙綾「アリサちゃんはどこをどうされるのがいいのかなー? ここかなぁ、それともこっちかなぁー?」ワシャワシャ
有咲「!? わんわんわん!?」ジタバタ
沙綾「こらこら、暴れないの。でもこれくらいやんちゃな方が可愛いなぁ……ふふ、ふふふふ……」
有咲「きゃう――んっ!!」
286:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:26:51.70
ID:PDSSJdDN0
―2時間後―
香澄「遅くなってごめーん!」
りみ「思ったより商店街の人と話が長くなっちゃって……」
たえ「ごめんね」
沙綾「ううん、大丈夫だよ」
たえ「そっか、よかった」
香澄「あれ、有咲?」
有咲「うぅ……」グッタリ
りみ「ど、どうしたの、隅っこの方で……?」
たえ「あ、去年着た犬の衣装だ」
有咲「もう……お嫁にいけない……」
287:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:27:39.18
ID:PDSSJdDN0
沙綾「いやー、ちょっと可愛がりすぎちゃったかな?」
有咲「ちょっとじゃねーよ!! 2時間撫でくり回され続けてちょっとってどんな判断だよ!!」
沙綾「あーごめんごめん」
有咲「ごめんで済めば警察はいらねーんだよ! つーか沙綾、お前が動物に嫌われる理由はぜってーそれだからな!!」
沙綾「え、それって?」
有咲「無自覚かよ!? お前、動物目線から見たら相当怖いからな!? そういうの絶対動物は分かってるからな!?」
沙綾「そうかなぁ……」
香澄「え、でもさーや、私の時は膝枕とかしてくれてすっごく優しくしてくれたよ」
たえ「私もジャーキー食べさせてくれた。沙綾、優しい」
りみ「わ、私も膝の上で甘えさせてくれたよ?」
有咲「はぁ? じゃあなんで私だけ……あんな……」
288:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:28:36.12
ID:PDSSJdDN0
沙綾「いや、なんていうか……可愛くてつい」
有咲「かっ、可愛いって……!?」
沙綾「どうしてかな。やんちゃというかわんぱくというか……そっけないほど可愛がりたくなっちゃうんだよね」
たえ「有咲にどんな風にしたの?」
沙綾「えーっとね、こうやって抱き寄せて」グイッ
有咲「ちょっ」
沙綾「こう、色んなところをわしゃわしゃーって」ナデクリナデクリ
有咲「も、もうやめてくれ!」
沙綾「こーら。ワンちゃんが喋る時はどうするんだっけ?」
有咲「わ、わんわん!!」
沙綾「よしよし、いいこだねー」ワシャワシャワシャ
289:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:29:33.65
ID:PDSSJdDN0
りみ「か、過激すぎないかな……?」
香澄「有咲ってすごいなぁ。さーやにあんなに撫でくり回されてる」
たえ「もうすっかり調教済みだね」
有咲「お前ら見てないで助け……!」
沙綾「アリサちゃーん?」
有咲「わ、わお――んっ!!」
このあと滅茶苦茶わんわんさせられた。
おわり
290:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/15(金) 22:30:51.26
ID:PDSSJdDN0
いつもイベストを読むのが遅くなります。今回は早く読もうとか思っているうちに一週間近くが過ぎていて、読んだら読んだでさーやちゃん可愛すぎてこんなことになりました。ごめんなさい。
元スレ
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