2.アメリカ人に買われて奴隷になる

ベルギー軍に土地を占領され、ベンガとムブティ族の人々は奴隷にされました。檻に入れられ、奴隷市場に連れて行かれます。

その後、アメリカ人宣教師S・P・ヴェルナーがベンガらを見つけ、塩や真鍮製のワイヤーで買いました。購入後、ヴェルナーはベンガと数人の部族をアメリカに連れて行き、1904年のセントルイス万国博覧会に参加させています。

3.世界博覧会で人気者になる

セントルイス万国博覧会の人物学の展示と趣旨が違いましたが、ベンガたちは大活躍しました。中でも、ベンガはとても人気になり、新聞記事で全国に名を知られるようになります。

ベンガは見物客と気さくに話したり、笑ったりしていたようです。ベンガの魅力的な人柄と奇妙な歯の形に、見物客は感銘を受けました。

4.アメリカの博物館で暮らすことを決める

世界博覧会が終わると、ヴェルナーはベンガらをアフリカに戻しました。しかし、ベンガは家族を失っており、新しい生活に馴染めません。そのため、「アメリカに戻りたい」とヴェルナーに頼みます。ヴェルナーはアメリカ自然博物館の館長に連絡し、ベンガは博物館に住むことになりました。

5.サルと一緒に展示された

博物館での生活は大変なものでした。そのため、ヴェルナーはブロンクス動物園の責任者に連絡します。”ベンガの生活の質は新鮮な空気と課外活動で向上する”と考え、動物の世話や食事の手伝いを提案しました。

そのうち、見物客が動物よりもベンガに注目していることに動物園の責任者は気づき、ベンガを展示に加えます。動物園の訪問者は増えましたが、恥ずべき展示としてアフリカ系アメリカ人の牧師グループは抗議しました。

6.ベンガのストレスも限界だった

物議を醸した展示会の閉幕後も、ベンガは動物園の敷地内で生活を続けました。しかし、ベンガはすっかり人気者になってしまったため、好奇心旺盛な観光客が殺到します。

動物園の生活に嫌気がさしたのか、ベンガは飼育係をナイフで脅して逃げ出しました。その後、ベンガはニューヨークの孤児院に送られています。

7.鋭い歯に人々は興味を持った

ベンガの低身長はアメリカ人の注目の的でしたが、鋭い歯はさらに人々の興味を集めました。鋭い歯はアフリカの習慣で、慎重に削られています。最終的に、ベンガは歯に被せ物をしました。

8.アメリカでの生活に馴染もうとした

ベンガはアメリカでの生活に溶け込むため、友人を見つけて、タバコ倉庫での仕事に就きました。特徴的な歯に被せ物もして、名前も”オットー・ビンゴ”に変えています。

9.ようやく平穏な生活が訪れた

ブロンクス動物園から逃げ出した後、ベンガは孤児院で生活します。しかし、20代半ばの大人が生活する場所は、孤児院にありませんでした。

そこでニューヨークの牧師たちは、バージニア州リンチバーグのキリスト教の神学校に連絡をとります。ある一家の家にベンガは滞在し、一家の兄弟と自然を楽しみました。

10.アフリカに戻りたい、しかし…

ベンガはお金を貯め、アフリカに帰る計画を立てました。しかし、第一次世界大戦が勃発し、故郷への渡航が禁止されます。

1916年3月20日、ベンガは近くの森に出かけて、狩りやハーブ収集など自由な時間を過ごしました。そして、儀式用の火を起こし、歯を元の状態に戻します。その後、盗んだ銃で自分の胸を撃ち、32歳でこの世を去りました。遺体は別の場所に移されたため、行方が分からなくなっています。


アフリカに帰れなくなったことで、精神を病んでいたそうです。

人間動物園なんて悪趣味なものに、当時の人はなぜ食いついたのでしょうか。

via:Ranker