2.干し首を作る準備

後頭部と首を切り、頭蓋骨を取り除きます。そして、ピンで唇を固定し、瞼を縫うそうです。

3.頭を茹でる

次に、沸騰したお湯に頭部を90分から120分入れて、大きさを3分の2まで縮ませます。茹で時間によって頭の形が崩れてしまうため、この工程はとても重要です。

早く取り出すと頭はベタベタし、遅いと髪の毛が全部抜けてしまいます。皮膚がゴム状で黒ずんだら、この工程は成功です。

4.余分な肉を削り取る

沸騰したお湯から頭を取り出すときには、細心の注意を払わなければなりません。取り出したら、余分な肉を取り除いて、顔の形を整えます。

5.仕上げ

仕上げに、砂や熱い石を頭部に入れて、頭の内部を保護しながらより収縮させていきます。頭に熱い石を入れる理由は、肌を保護するからです。

その後、頭に火を当てて黒くして固めていきます。最後に唇のピンを外して、口を縫うことを忘れてはいけません。持ちやすくするために、頭部に穴を開けるそうです。

6.西洋でブームになる

1800年代半ば、干し首は西欧で人気になりました。「干し首が本物かどうか」を購入者が信じていたかは、定かではありません。しかし、部族は銃や金と干し首を交換しました。その結果、”干し首の犠牲者”が増えていきます。”干し首”人気は20世紀になっても続きました。

7.本物にも2種類ある

観光客が購入する干し首は、たいてい低品質です。たとえ本物であっても、部族の儀式用の干し首と全く違います。儀式用の特徴は、とても黒い肌と小さい顔、垂直の鼻腔です。一方で、観光客用のものはあまり縮んでいなく、外見が劣化しないように作られています。

8.ナチスが持っていた干し首

戦争犯罪を裁くニュルンベルク裁判では、2つの干し首が証拠として提示されています。ナチスが自分たちで作ったのか、それとも南米の部族が作ったものかはわかりません。

しかし、この干し首でナチスは囚人たちを脅していたといわれています。最近では、テロ活動の資金を調達するために、イスラム国が干し首を作って売っているそうです。

9.偽物がどんどん出回っている

DNA鑑定をしない限り、本物か偽物かを判別できません。最近では工芸品の干し首がどんどん出回り、産業も拡大しています。流通している干し首は80%が偽物だそうです。

10.本物か偽物かを判別する方法

本物と偽物と見分ける方法はいくつかあります。観光用の干し首は、動物の皮膚で作られており、人間の干し首よりも軽いです。また、髪は接着されており、耳や顔の細部が欠けています。さらに、口元は少し盛り上がっているようです。

11.干し首の起源

干し首の起源は、ジバロアン民族まで遡ります。ジバロアン民族は、ペルー北部とエクアドル東部を拠点とした部族で、頭狩りと干し首で有名です。古代中国でも敵の頭を加工して記念に被っていましたが、ジバロアン民族の方が古いです。

11.本物の干し首は1500年から1950年にかけて作られた

ジバロアン民族の干し首の習慣は1599年から始まったといわれており、19世紀まで知られていませんでした。干し首を銃と交換が始まると、ジバロアン民族の文化は大きく変わっていきます。

部族間の戦いが大幅に増加し、ある部族は22年間で人口が半分に減りました。しかし、病気や戦争、死者の増加を部族の人々は魔術のせいにしたそうです。



2009年、複数の首なし遺体がエクアドルで発見されています。

犠牲者たちは干し首にされて、インターネットで販売されている噂があるそうですよ。

via:Ranker