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中米ベリーズの熱帯雨林の奥深く、最新のライダー(LIDER)技術を使って空から深い木々の下をのぞいてみると、数千年前にさかのぼる古代マヤ文明の農地の巨大ネットワークが浮き彫りになった。
今回の発見は、20年以上に渡るこの地域の調査結果の一部だが、紀元250年から900年にピークを迎えたマヤ文明が、いかに厳しい環境に適応しながら農業を行っていたかをおしえてくれる。
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大規模干ばつの影響を受け湿地帯へと農地を拡大
農地では、トウモロコシ、豆、カボチャ、アボカドを育てていた。おそらく、1800年前に始まった一連の干ばつのせいで、マヤの農民たちが乾燥が進む斜面から、低地にある森の湿地帯へと農地を広げていかざるをえなくなってからのことだろう。
レーザー走査技術を使って明らかになった、ベリーズ北西部の熱帯雨林に広がる
古代マヤの農地と水路
image credit: University of Texas at Austin, Austin, Texas
今年10月にこの調査結果を発表したテキサス大学の地質考古学者、ティム・ビーチはこう語る。
一連の証拠は、湿地帯の農地が最初に始まったのは2000年も前で、およそ1200年前から爆発的に広がったことを示しています。
高地が乾燥していたら、回復力のある農業を求めて農地を拡大していくのに、湿地帯がもっとも理にかなった場所だったと推測されます
ライダー走査による遠隔スキャンで未知なる場所が明かされる
新たな研究では、遠隔操作のできるライダー(Lidar:レーザー光による検知と測距)という機械を使った。これは、レーザーパルスを照射して、その散乱光を測定することによって、遠くにある対象物の外郭などを分析するもの。
2016年7月始め、2日に渡って、600メートル上空から65億以上のレーザーパルスを放ち、およそ260平方キロメートルに渡る熱帯雨林をスキャンした。
この地域で、マヤの人工物はこれまでにも見つかっているが、このライダー走査によって、これまで未知だった場所を含めた、農地や水路の全体像が明らかになった。
ライダーのすばらしいところは、足を踏み入れることのできない深い森の下のほうまで見ることができることです。おかげで、このエリアの詳細な地図を得ることができたのです
論文の共同執筆者で地形学教授のシェリル・ルザダー=ビーチは言う。
この研究は、ライダーのようなハイテクツールと、昔ながらの考古学手法をうまく組み合わせた強みを存分に示してくれた。と言うのは、コネチカット大学の地理学者キャサリン・ジョンソン。
ライダーは、考古学分野において画期的なツールだが、農地の年代、その利用法や作物を調べた補足情報と組み合わせて使うと最大限に活用できるという。
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大規模な水路のネットワークも明らかに
また、湿地の農地だけでなく、大規模な水路のネットワークが構築されていたこともわかった。
水路はつなげると、1キロもの長さになるものもある。それは、細かく縦横に張り巡らされていて、まるでクモの巣か、大地を覆うネットのようだ。
マヤ人たちが農地をベリーズ北西の熱帯雨林へと広げたのは、厳しい環境変化を克服するためだったが、それがまた独自の変化を引き起こした可能性がある。
Image by Bogdan Okhremchuk/iStock
現代の気候変動との関連
農作業の一環として、作つけ前の野焼きを行うことで、温室効果ガスである二酸化炭素やメタンガスの大気中レベルがわずかに上昇する原因となったのかもしれない。
古代マヤ人が、地球温暖化の原因だったというわけではありません。言いたいのは、温室効果ガスのこんなわずかな変化でも、無視できないほど重大なことで、ある程度の地球温暖化を引き起こしたかもしれない、ということです。
それが、現在のわたしたちに、今起こっていることを余計に懸念させる原因になっているのです
ペンシルバニア大学の考古学者エミリー・ハンマーは、今回の発見は、人間の活動が気候変動にどのような影響を与えるのかを理解するための幅広い枠組みを与えてくれると言う。
この重要な研究は、世界中の熱帯地域での古代の大規模な土地改革が、人間が地球のシステムまでも変えてしまう大きな力をもつようになった可能性を示しているということです
この研究論文は『National Academy of SciencesのProceedings of the National Academy of Sciences』(10月7日付)に掲載された。
References:Laser-scanning tech uncovers huge network of ancient Mayan farms/ written by konohazuku / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
マチュピチュはインカ帝国です(・ω・)
しかし古代マヤにもそんな高度なシステムが
構築できたなら焼き畑農業による
農地疲弊が原因ではなく
記事で書いてあるように
気候変動による干ばつが
主な原因だった事になるのかな
まあ冷静に考えてみれば
あんな建築物を作れる人たちが
農業技術だけ低いなんて事はないか