弱肉強食の野生動物の世界では、「生き延びる」ことが何よりも大切だ。時としてそこには親子の情すら、入り込む余地がないこともある。
しかしその一方で、子供を全力で守る母親も確かに存在する。今日は全身全霊をかけて子供を守り抜いたヌーのお母さんを紹介しよう。
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Female Wildebeest Vigorously Defends Calf
野生の王国、アフリカのサバンナで、ヌーの母子を執拗に追いかけるリカオンの群れ。
走り続けるヌーの母子。少しでも立ち止まるとたちまち子供に襲いかかるリカオンに、果敢に立ち向かうお母さん。
双方ともに必死な闘いがどれだけ続いただろうか。ある一瞬に突然、双方の動きが止まったかに見えた。
「やれやれ、疲れたよ」とでも言いたげに、地面に座り込むリカオンたち。
リカオンたちが戦意喪失したのを確信したのか、ヌーの母子はゆっくりと歩みを進める。
そしてリカオンたちから離れた途端、お母さんは「さあ、走って!」と子供を促すように走り始めたんだ。
リカオンは社会性の高い生き物で、そのハンティングの成功率の高さはプレデターの中でも群を抜いている。その彼らをして諦めさせたのは、お母さんの強い意志と愛情に他ならないだろう。
ヌーに限らず、生まれたばかりの子供たちは、肉食動物の格好の餌食である。以前奇跡的にライオンの手から逃れたヌーの赤ちゃんを紹介したことがあったが、あれはあくまでも例外だ。現実には子供をあきらめて逃げる親たちも多いのだ。
今回の母子も、これからたくさんの危険な試練を潜り抜けていかなければならない。ともあれ今日は少なくとも生き延びた。堂々とその場を去って行く母子の姿に、安堵した人も多かったんじゃないかな。
written by ruichan
※この記事はカラパイアの姉妹サイトマランダーから転送したものです。マランダーで前日一番人気の高かった記事を、後日カラパイアの紙面上で紹介しています。
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コメント
1. 匿名処理班
親は偉いねー!!!
2.
3. 匿名処理班
すごーい!
4. 匿名処理班
又一の家族愛は深く、親の又一は身をていしても子供を守ることがあるのです。
5. 匿名処理班
蹴れば致命傷になりそうだけど体の構造的に無理なのかな?
6. 匿名処理班
このヌーのお母さんの場合、オキシトシンが非常に高かったため、子供を必死に守ることができたんだろうね。