かつて高校の先輩だった悪人(♀)「ずいぶんと逃げ回ってくれたものだが……追いかけっこもここまでだ。」
悪人「私の金、人脈、影響力……それらを使えば、音信不通の人間を一から探し出すことなど容易いことさ。」
悪人「ようやく……フフフ、本当に、ようやく会えた…。ずっと会いたかったよ……○○くん…。」
悪人「……フフ、そうつれない態度を取ってくれるな。この私に逆らうことが利口なことでないことくらい、キミにだって分かるだろう?」
悪人「人を探すことよりも、人ひとり消す方がずっと簡単なんだ…。私の機嫌を損ねるような真似は、悪手だと私は思うがね…?」
悪人「……○○、私の目を見ろ。…………逸らすな、見つめ続けろ。…………ずいぶんと、精悍な顔つきになった……クククッ…。」
悪人「……キミ、どうやら困っているようだね。金もなく仕事もなく、うだつの上がらない生活を送っていると聞いたよ。まったく、哀れなものだね。」
悪人「かつて同じ学舎で同じ空間で、同じ時間を共に過ごした私と、ずいぶんと差がついたものだ。……そのときは、こうして見つめ合うことも出来ないガキだったが……今は違うな…?」
悪人「……キミを探していたのはね、キミにやってもらいたいことがあるからだよ。わざわざ莫大な金を使ってキミをここに呼び付けたんだ……キミにしか頼めないことさ。」
悪人「……ハハハッ、馬鹿にするなよ。私の“ビジネス”を頼むのに素人を使うほど私は適当な人間ではない。キミに頼まずとも、優秀な人材がいくらでもいるからね。」
悪人「…………単刀直入に言おうか。キミに頼みたいこと、それは……」
悪人「私の、夫になってもらいたい。」
悪人「簡単に言えば、私の精神衛生を保ち、私の精神的支柱となり、私の愛の受け皿となって、私に子を産ませる……そんな役割だ。どうだ、夫というのが適切だろう?」
悪人「もちろん、キミには私と戸籍を連ねてもらう。内縁でも愛人でもない。私の、伴侶となってくれ。……まあ、キミの意見など考慮する気はないが。」
悪人「もし断ってみろ。必ずお前を破滅させてやる。凄惨極まる方法で、この世から塵ひとつ残さず跡形もなく消し去ってやる。そのつもりで、聞いてくれ。」
悪人「……なに、そう深い理由はないよ。ただ私が、学生時代の愛しい後輩をどうしても忘れられない……それだけさ。」
悪人「片時も私のそばを離れず、ただ私に永遠の愛を誓え。……私がキミに頼みたいことは、以上だ。…………どうかな。いい返事を期待させてもらうよ。」
無念
元からこんな感じだったのか?普通に優しいお姉さんだったのか?
いずれ悪人になる高校の先輩「……おかえり、○○くん。」
先輩「ん?……フフフ、なにもおかしなことはないじゃないか。キミは放課後には必ず部室へ来る。それをいつも待っている私がいるんだ。」
先輩「だったらここは、キミにとっての第二の家みたいなものじゃないか。だからなにもおかしなことはないのさ。」
先輩「さあ、そんなことより昨日の続きをしよう。負けたままではキミの溜飲も下がるまい?機会は与えられるべきだ。もっとも、勝てるという保証はないがね。」
先輩「掛け金は敗者が決めたまえ。私はいくらでもいいさ。どんな状況でも勝てるという自信があるからね。」
先輩「……ほう、強気に出たな。だったらその伸びた鼻は私が挫いてあげよう。出過ぎた杭は叩きのめすのが先輩の役割だからね。」
先輩「後輩というものは従順すぎるくらいでちょうどいい。キミは少し生意気だからね……色々と。」
先輩「さて、開きたまえ。…………フフフッ。その程度で私の尾を掴めると思っていたのか。舐められたものだな、まったく…。」
先輩「……ブラックジャックだ。今日もまた、私の勝ち。強者とは常に運に恵まれ、力を持ち、そして美しく勝利するものだ。」
先輩「○○くん。私は、美しいかな?」
先輩「…………やけに、素直だな。ハハハ……いつもこうなら、可愛げもあるというのに……フフフ、まったく…。」
賭け事してたい
あとは新婚生活だな
悪人「……ああ…………うむ……。…………分かった、そうしておいてくれ……ああ……。」
悪人「……ふぅ。やれやれ、悪事を働くというのも疲れるものだ。○○くん、茶を淹れてくれないか。」
悪人「……ああ、気が利くな。……ずいぶんと、私の伴侶も板についてきたじゃないか。今のキミの姿は、まさに夫を甲斐甲斐しく支える良妻そのものだよ。クククッ。」
悪人「なに、少し意地悪を言っただけじゃないか。そう怒ることはない。……それより、どうかな。ここは気に入ったか?」
悪人「ここは西日がよく差してね。夕方のときが一番明るい。……私のこだわりのひとつさ。いいものだろう?」
悪人「……ん……。………………。」
悪人「……たしかに、言われてみればそうかもしれないな。ここは、そっくりだ。あの、私たちの部室と。」
悪人「あそこもまた夕日が差して、その西日に照らされて放課後の時間を無為に過ごしていた。……懐かしいな。」
悪人「…………私は……無意識のうちに、あそこを求めていたのかもしれない。キミとの時間が恋しくて、また求めて、そんな妙なこだわりを、持ったのかもしれないな…。」
悪人「……覚えているかい?私はたしか一度、キミに言ったことがある。あの部室は、私たちの第二の家だと。」
悪人「それがまさか、本当に同じ家に住むことになるとはね。ハハハ、人生というものはどう転ぶか分からない。」
悪人「…………○○くん。ひと勝負どうだい?昔の話をしていたら、なんだか恋しくなってきた。ルールはまだ、覚えているね?」
悪人「フフ、いい返事だ。キミが買ったら、その分の金をキミの個人口座に振り込んでおこう。もし、負けたら……」
悪人「……それは、そのときになって決めよう。なに、簡単なことじゃないか。怖いのなら負けなければいい。私に勝ち続ければ、それでいい。まあ、それが出来なかったから今キミはこうして私の隣にいるのかもしれないが、ね。フフフ。」
悪人「さあ……またキミに美しいと言ってもらえるように……叩き潰そうか、その鼻を。」
家族団欒のひととき
元スレ
かつて高校の先輩だった悪人(♀)「ずいぶんと逃げ回ってくれたものだが……追いかけっこもここまでだ。」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1578161498/
かつて高校の先輩だった悪人(♀)「ずいぶんと逃げ回ってくれたものだが……追いかけっこもここまでだ。」
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コメント一覧 (2)
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- 2020年01月05日 17:10
- ここまて執着してる女が高校のあとどうして一度離れたかが気になる
-
- 2020年01月05日 20:06
- 本当に今さらだけど長いし読みにくい
もっと読みやすく分かりやすく喋ってくれ
空白入れるとかだけで全然違うから
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