image credit:Facebook
戦禍のシリアで野良猫をはじめとする動物たちの保護活動に献身的に取り組んでいる、ムハンマドさんの「猫の家」。だが今月に入って内戦の状況が激化し、ムハンマドさんたちはやむなく施設を閉鎖して避難することを余儀なくされたという。
動物たちはもちろん、人間の命も危険にさらされている現在のシリア。我々には彼らの無事を祈ることしかできないのだろうか。
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停戦が破られ、市街地が空爆にさらされている
シリアの内戦はアサド政権側と反政府勢力の争いに加え、ロシアやトルコの介入など諸外国の思惑も入り込んで、複雑怪奇な様相を呈している。今月12日にいったん停戦が合意されたのだが、その平和も3日しか続かなかった。
15日から政権側による激しい空爆が開始され、多くの犠牲者が出ている模様。「猫の家」のスタッフたちは、空爆の中猫たちの保護に奔走する。動画の中で、爆撃音が何度も響くのがわかると思う。本当に危険な状況だ。
人っ子一人いないゴーストタウンと化した市街地に、猫たちの鳴き声と爆撃音だけが響く。エサをやるモハンマドさんも命懸けだ。
罠をしかけるモハンマドさんたち。いったい何匹の猫を救えるのだろうか。
市街地にあった施設から避難を余儀なくされる動物たち
このままでは危ない! モハンマドさんたちは「猫の家」をアレッポから避難させることを決断した。ここにいたのは、猫やサル、ロバや犬などで、とりあえず郊外にある保護施設に移すことにしたのだが、現地には十分な設備が整っていない。
郊外の施設は、今や動物たちの「方舟」となった。爆撃の続くアレッポから、少しでも早く、1匹でも多く避難させなければ。
「猫の家」にはまだ多くの猫たちが残されているようだ。モハンマドさんは国外の保護団体にサポートを求めたのだが、状況が状況だけにまだどこからも手は差し伸べられていないとのこと。
「猫の家」のすぐ近くにも爆撃が
郊外の施設には、現在既に800匹ほどの猫たちが保護されているんだそう。そして今日、アレッポの「猫の家」から20mの距離に爆撃があったとの知らせが走った。危機一髪だったね。
最新の映像がこちら。今日は雨が降ったので爆撃機が飛ばず、静かな1日を過ごせたらしい。とりあえず空爆が落ち着くまでは緊急避難をして、先のことはまた改めて考えるそうだ。
以前この「猫の家」のレポートをしてくれた、ユーチューバーであり「小さなジャーナリスト」と呼ばれるムハンマド・ナジェムくんも、現地の状況をレポートし続けてくれている。
17歳になった彼のフェイスブックやインスタグラムからは、リアルタイムで現在のシリアの悲惨な状況が発信されている。あまりにもショッキングな映像が多いのでここでは紹介しないけれど、真剣に興味を持ってくれた人はぜひ直接見に行ってほしい。
ちなみにモハンマドさんと「猫の家」の公式サイトでは募金も受け付けているので、よかったらこちらも行ってみてほしい。
written by ruichan
※この記事はカラパイアの姉妹サイトマランダーから転送したものです。マランダーで前日一番人気の高かった記事を、後日カラパイアの紙面上で紹介しています。
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コメント
1. 匿名処理班
こういう紛争はどうしてこうなった?
でいつまでたっても終わらんね
シリアが(というかあの一帯が)元から
歪だったのはあるけど 結局一番得したのは
中東での影響力をアメリカから奪いつつあるロシア
親米エジプト、トルコ、イラクがロシアに接近
イスラエルやサウジアラビアまでもがロシアと関係持つ
クルド人なんかアメリカが堂々と見捨てたからな
2. 匿名処理班
ムハンマドとモハンマドって別人?
3. 匿名処理班
そうだよなあ
爆撃とかあったら人間だけでなく
犬や猫も被害に遭うんだよなあ
4. 匿名処理班
非日常的な日常とでも言うか…戦争しててもその裏側では無関係な一般市民が生活してるんだよなぁ
何もこんな時に野良猫なんか…なんて思う人もいるかもしれないけどこういう時だからこそ安らげるものが必要だと思う
あとは紛争が終わってくれれば万々歳なんだけどね
5. 匿名処理班
>>1
金を持ってる国が介入したからだよ
武器を買う金がなければ紛争じゃなくて、喧嘩で済む