image credit:Facebook
カナダ・アルバータ州に暮らすマックス・アダムスさん。彼は、世界各地で11月に行われる「モーベンバー」という男性のためのがん啓発運動に毎年参加していた。
彼のチャレンジは、60kmを踏破するチャリティーハイクに挑戦するというもの。2019年は親友のがんが発覚したり、祖父をがんで亡くしたりと彼にとっては苦しい年だったこともあり、万感の思いを込めての参加となった。
しかしそんなチャリティーハイクの途中、たった10kmのところで彼は足を止めることになる。
雪深い山道で、力いっぱいに助けを求め鳴き叫ぶ子猫に出会ってしまったからだ。
スポンサードリンク
Guy Hiking In The Snow Finds A Freezing KittenThis guy was hiking in -20 degree weather — when he spotted a lost kitten 🙀
The Dodoさんの投稿 2020年1月13日月曜日
11月とはいえ、カナダ・アルバータの地は極寒だ。雪深い山の中、木の枝でミャアミャアと鳴く猫をアダムスさんは無視できなかった。
image credit:Facebook
しかもよく見ればまだ子猫! 驚いた彼は、とにかく一度、その子猫を連れて帰ることに決めた。
子猫がいた場所の近くにはいくつかの農場があり、そこから逃げ出してきた可能性が高い。そうでなければ、こんな季節の雪山に子猫が1匹でいるはずがなかった。
おそらく近隣に飼い主がいるのだ。
来た道を車まで戻るあいだ、その子猫はアダムスさんの肩の上に。まるで助けられたことがわかっているかのように、体をこすりつけしきりに鳴いていた。
image credit:Facebook
「この子、ヒッチハイク状態だよ」と笑いながら、「飼い主を探してあげなきゃな」とアダムスさん。
しかし徐々に「なんて呼ぼうかな……いやでもダメだな。名前をつけると愛着が湧いちゃうから」と、子猫のことが愛おしくなっていったようだった。
連れ帰った子猫を温かいお風呂に入れ、世話をしながら飼い主を探しはじめたアダムスさんは、ほどなくしてある家族から連絡を受けた。
その子猫を飼っていたという一家だった。数日前の猛吹雪の日に子猫がコヨーテにさらわれて行方不明になり、家族総出で探していたのだそうだ。
image credit:Facebook
ところが、幼い娘さんが子猫を失ったことをひどく悲しがり、どうにもならない状況に。
それでも3日間は周辺を探し続けたが、とうとう子猫を見つけられず……娘さんをなぐさめるため、やむなく新しい猫を迎えたばかりだという。
こうしてアダムスさんは、当初の予定通り飼い主を見つけたうえで、正式に子猫を引き取ることに。ようやく、子猫に名前をつけることができたのだった。
子猫の名前は、インターネットの投票などで候補に上がった「ヒッチ」となった。もちろん、ヒッチハイクからきている。
image credit:Facebook
もとの飼い主家族とも交流は続いており、ときおり子どもたちからヒッチあてに手紙も来るようだ。ちなみに、ヒッチのもともとの名前は「ポンポン」だったみたいだよ。
アダムスさんはヒッチとの出会いを「運命のいたずらだ」と語っていた。「どこで生まれ、どこで死ぬかは自分に選べることじゃないけれど、どんなときだってしなやかに、ポジティブに道を切り開いていくしかない。ヒッチがそれを教えてくれた」と。
−20℃の世界で3日間さまよいながらも、生きることをあきらめなかったヒッチ。だからこそ、アダムスさんと出会った瞬間に、ヒッチはその肩に飛び乗ったんだろうね。
それは、その先に暖かく幸せな毎日があると信じて、ヒッチ自身が選び取った道かもしれない……なんて思うんだ。
written by momo
※この記事はカラパイアの姉妹サイトマランダーから転送したものです。マランダーで前日一番人気の高かった記事を、後日カラパイアの紙面上で紹介しています。
あわせて読みたい
雪降る中寒さに耐えていた妊娠中の猫、男性により救われる
「子猫が窓の外にいる?」危機一髪!12階の窓から落ちた猫の救出劇
間一髪!高速道路で子猫を見つけたバイカー、救出の一部始終と後日談
カリフォルニアを襲った山火事から助け出しされた猫、命の恩人に感謝の気持ちを込めてすりすり
Hope For Paws〜高速道路の真ん中に子猫が!命がけの救出作戦が実行された
この記事に関連するキーワード
キーワードから記事を探す
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
いいね!しよう
カラパイアの最新記事をお届けします
「画像」カテゴリの最新記事
「動物・鳥類」カテゴリの最新記事
この記事をシェア :
人気記事
最新週間ランキング
1位 1946 points | メタラーの教育は早期から。フィンランドには子供向けのメタルバンドが存在する。 | |
2位 1847 points | 岩穴にはまり込んでしまったアザラシ、辛抱強く人間に救助されるのを待っていた(イギリス) | |
3位 1665 points | めったに集まらない5匹の猫がベッドの上に全員集合。手術を終えた飼い主をいたわるため | |
4位 1650 points | 脳に知識をダイレクトにアップロードする方法が判明(米研究) | |
5位 1598 points | カンガルーの足の火傷に水をかけてやる女性。オーストラリアの森はまだ燃え続けている |
スポンサードリンク
コメント
1. 匿名処理班
にゃん啓発運動になってしまったね
2. 匿名処理班
そんな小さな身体で、そんな苛酷な環境で、そんな凄まじい大冒険を…!?!??
なんというラッキーボーイ!
「ぼくん家来たい?」って言われたときだけ「に゛ぇぇぇ」が「んな゜ー!」になるの最高にいい
3. 匿名処理班
やっぱり髭か
4.
5. 匿名処理班
コヨーテから逃げきって、
マイナス20度の雪山で3日も生き延びて
人に(しかもこんな優しい人に)出会えるなんて
強運な子だな〜。ヒゲメンさん ありがとう(^o^)
6. 匿名処理班
元の飼い主一家も、この子猫のことを心配してくれててヨカッタ
誰かがわざわざ雪山まで捨てに来たのかと案じてたからさ
7. 匿名処理班
可愛いなぁもう!!!
8. 匿名処理班
ヒャッハー!またヒゲだぜ!
9. 匿名処理班
コヨーテにさらわれたのに脱出したのか(困惑)
10. 匿名処理班
髭ねこ案件
11. 匿名処理班
やっぱヒゲかぁ・・・
12. 匿名処理班
元の飼い主、2匹は飼えなかったか・・・
しかし、コヨーテによく殺されなかったね
13.
14. 匿名処理班
助けを求めるっていうか助けを要求する声が必死で聞いてて泣きそうになったよ
幸せになれてよかった
15. 匿名処理班
誘拐犯をつかまえて、無期懲役で動物園送りだな。
16. 匿名処理班
子猫にしては大きい気がするのだが、
メインクーンという種類だろうか?