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仲間の死を悼む象、遺体が腐った後もずっと関心を持ち続けている(米研究) : カラパイア

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ArtTower / Pixabay

 象は仲間の死を理解し、悼む動物として知られている。亡骸に集まって追悼する象たちのエピソードは人間の心を打つ。だが、意外にも、象特有の仲間の遺体に対する行動は、意外にもこれまで包括的に研究されたことがなかった。

 『Primates』(2019年11月11日付)に掲載された研究は、それを行なった貴重なもので、新たな洞察が得られた。

 それによると、象は、遺体が腐った後も関心を持ち続けていることがわかったという。また、特に親しい仲間の遺体じゃなくても関心を寄せるという。
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象の遺体に関する関心は、遺体が腐っても続く


 アメリカ、スミソニアン保全生物学研究所(Smithsonian Conservation Biology Institute)などのグループによる研究では、アフリカで野生の象の遺体を観察した12本の文献をレビューし、そこに共通する傾向を割り出した。

 それによると、象は仲間の遺体に対して一般的な関心を示す習性があり、それは白骨死体のような腐敗がかなり進んだものに対してもそうなのだという。しかも、特に親しかった仲間の遺体でなくても関心を寄せる。

 一番よく見られる行動は、遺体に近寄る、触る、調べるというものだ。そうした行動は、優れた嗅覚を使って、遺体の身元を確かめようとしているようにも見えるという。

 鳴き声をあげたり、死んだばかりの遺体を持ち上げたり、引っ張ったりしようとする行動も観察されている。

 研究グループのシフラ・ゴールデンバーグ博士によると、そのような行動をとる象の動機を窺い知ることは難しいが、状況や個体によってさまざまであるのは明らかだという。

 たとえば、象の中には遺体を何度も訪れるものがいたりする。また、母親の遺体のそばで涙らしきものを流す若いメスも観察されているが、これは感情の高まりと関係している可能性があるという。

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Barbara Fraatz / Pixabay

高度な社会性を持つ象の優れた認知能力と高度な感情


 象は群れの中でさまざまな関係を築くことが知られており、そうした関係は数十年に及ぶこともある。そして、その複雑な社会は、群れがくっついたり、離れたりする「離散集合社会」だ。

 こうした複雑な関係に対応するには、個々を識別し、記憶する能力が絶対不可欠である。ゆえに象に優れた認知能力や記憶力、さらには鋭敏な嗅覚が備わっていたとしても特に不思議なことではない。

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kolibri5 / Pixabayか

 象は別れた相手と再会したとき、しばらくニオイを嗅いだり触れたりする。

 これは彼らが常に社会的・空間的情報を刷新していることを示しているが、遺体に対する行動にももしかしたらそれと同じような意味合いがあるのかもしれないという。

 相手が誰であるのか把握することは、象が生存するうえで重要なことなのである。

仲間の遺体に対する象の行動を見ると、心が揺さぶられます。それは明らかに高度な感情を示すものです。これは象がたくさん持つ素晴らしい側面の1つですが、まだ完全には理解されていません

 研究グループのジョージ・ウィットマイヤー博士は語っている。

References:siliconrepublic / phys/ written by hiroching / edited by parumo
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コメント

1

1.

  • 2020年02月11日 16:34
  • ID:540g7Q6.0 #
2

2. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 16:42
  • ID:DRfQdqRW0 #

こう言っちゃ何だけど、

>>遺体に近寄る、触る、調べる
これはどういう危険があるのか知るための検死じゃないのかなと思う。なんか最近動物を感情的に捉えすぎて合理的に捉える事が減ってる気がするの

3

3. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 16:53
  • ID:S85ZIa2C0 #

( ; ; )

4

4. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 16:58
  • ID:DmYjKtYz0 #

ドラマというのはあらゆる生命が持っていて、人間は一番それを複雑に表現できるだけの存在なのかな

5

5. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 17:24
  • ID:M1Cdx23G0 #

動物園で何十年かぶりにで出会った象姉妹が、いつまでも鼻を寄せ合ってるのをドキュメンタリー番組でやってた
飼育員が身元証明書みたいなのを確認して、人間側は初めて姉妹と判明したという

6

6. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 18:00
  • ID:M96LffhE0 #

干からびた子供の死体を抱き続ける母サルとかいるしなぁ
そんなに不思議ではないかな

7

7. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 18:08
  • ID:IgQD7vl00 #

>たとえば、象の中には遺体を何度も訪れるものがいたりする。

これはもう墓参りしてるようなもんだな

8

8.

  • 2020年02月11日 18:25
  • ID:o.F9P.W40 #
9

9. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 19:50
  • ID:ba.Jwc5.0 #

>>2
骨になってもしてるから
あなたの意見は違うと思います

10

10. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 20:00
  • ID:eJBwnVjj0 #

モンゴルだっけかどっかの国で
母ラクダは子ラクダが小さいうちに亡くなるとその亡くなった場所を覚えてて
匂いを嗅ぐと乳を出すようになるらしい
その習性を利用して乳を出さなくなったラクダに乳を出させるみたいな風習があるらしい

11

11. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 20:16
  • ID:A6Fn9SOI0 #

ゾウを研究してる団体がゾウに発信機付きの首輪を取り付けて追跡調査をしていたんだけど、そのゾウが死亡してしまったので首輪と発振器を取り外してキャンプに保管していたら、死んだゾウと同じ群れの仲間が首輪に残った匂いを嗅ぎにやってくるというのをテレビで観た。

12

12. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 21:21
  • ID:ADZqzGqb0 #

死体愛好家のサイコパスなんじゃねえの?

13

13. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 21:44
  • ID:ZNgspBVo0 #

※2
逆に、人間と同様の感情を疑制したとしても、
「見ず知らずの白骨死体」に出くわした時って
悼む云々よりもまず
「え、誰?? 何か身元が分かるような所持品はある?」
「事故? 病気? まさか事件!?」
と、まず状況を明らかにする方が先に立つだろうしなぁ。

いや、人間だと埋葬されてない白骨死体は“明らかな異常”だから
そこは差し引いて「近所を歩いていたら、鯨幕の家があった」
「忌中紙を貼ってある」「墓地で近くに白木の墓標が建った」
あたりのシチュエーションだとしても、やっぱり
いきなり哀悼より、「誰?」「(高齢以外なら)何で死んだの?」
といった探りを入れる方が最初だろうし。
(死因は、疫病の多い時代だと興味本位以上に重要だろうし。)

その後、親しい相手へ何度も参るのは、思慕の念だろうけど。

14

14. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 22:51
  • ID:POuQ59pF0 #

>>10
モンゴルですよ。その習性を利用して身分が高い人の秘密のお墓とか、宝物の隠し場所に、親子のラクダを連れて来て『子殺し』するんですよ。後々何もない大草原を親ラクダを連れて周り、泣く事で秘密の場所が判明するとか…。そんな伝承もあります。

15

15. 匿名処理班

  • 2020年02月11日 23:14
  • ID:ZHAhg9J20 #

猫も仲間が亡くなると凄いストレスを負うって記事をみたが

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