ルヒィ「ナミ…俺、アセクシャルってやつかも知れねぇ…!」
ウソップ「何言ってんだ?あいつ」
ナミ「あいつ最近新聞読んでんのよ」
ルヒィ「恋愛に興味が出ねえ、異性に性的魅力を感じねぇ…!俺にピッタリだ…!」
ルヒィ「おかしいって思ってたんだ…昔から…」
ルヒィ「野郎ども!緊急会議を開くぞぉ!!!」
ルヒィ「黙ってろ、ゾロ」
ゾロ「!?」
ルヒィ「おい、この船に、性差別主義者はいるか」
フランキー「はぁ?」
ルヒィ「性差別主義者のクソ野郎はいるのかって言ってんだよ!!!」ドォン
サンジ「なっ、何怒ってんだルヒィ!」
ルヒィ「お前が一番怪しいんだよ」
サンジ「なっ…! 俺はいつもレディーファーストで…」
ルヒィ「それが差別主義者って言ってんだ!!!」どん!!!
ルヒィ「レディーファースト? 女はか弱い存在だって言うのか!!!」
ルヒィ「俺の仲間に弱い奴はいねえ!!特別扱いなんて必要ねぇ!!!」
サンジ「くっ…すまん…」
ルヒィ「これが落ち着いていられるかぁ!!!」
ルヒィ「この船は未来の海賊王の船だ!そのクルーが差別主義者であっていいはずねえ!」
フランキー「んな大袈裟な…w」
ルヒィ「おいフランキー、なんで今笑った」
ルヒィ「お前、この問題を軽く見てるのか? お前には関係ねぇってか?」
フランキー「んだよ、絡むな」
ルヒィ「お前みたいな奴が!!! 人を下に見て、傷つけるんだろうが!!!」ゴォッ!
ルヒィ「お前らに言っておくことがある!!」
ルヒィ「俺はアセクシャルだぁ!!!!」
ルヒィ「はぁ。その反応だよなぁ」
ルヒィ「本当、『そっち側』の人間は気楽で良いって思うよ」
ロビン「アセクシャルは恋愛に興味を持つことができない人のことね。異性に対する性的欲求がわかないこともあるわ」
ルヒィ「流石、ロビンは博識だな。でも1つ訂正がある」
ルヒィ「興味を持つことが『できねえ』んじゃねえ!興味を持つことが偉いみたいな言い方はやめろぉ!」
ロビン「ご、ごめんなさい」
ルヒィ「偏見っていうのは無意識の内に言葉に混じるんだ、この船の奴らは充分気をつけて貰えればと思う」
ルヒィ「特にロビン。頭でっかちになって理解した気持ちになるのはやめろ。アセクシャルってのも千差万別の性的指向を無理やり言葉の檻に閉じ込めただけにすぎねぇ」
ルヒィ「100人いりゃ100通りのセクシャリティがあんだ。机上の知識で偉そうに語るな」
ロビン「はい…」シュン
ウソップがいたからノリで行っただけだぞ
ルヒィ「まるで他人事だな、ナミ」
ルヒィ「嘆かわしいよ。お前が航海士で、この船は正しい未来に進めんのかね?」
ナミ「なっ…私は性差別なんて」
ルヒィ「『男ども!!!!!』」
ナミ「!!!」ビクッ
ルヒィ「……お前がよく使う言葉だな」
ルヒィ「これ、どういう意味だ?」
ナミ「それ…は…!」
ルヒィ「俺達は男どもなんて名前じゃねえぞ」
ナミ「それは…言葉のあやよ!差別する意図なんて…」
ルヒィ「ふざけるなぁ!!! 嫌な気分になったこっちが悪いってのか!!!!!」
ナミ「きゃっ!」
サンジ「お、おいお前ナミさんに向かって何大声…」
ルヒィ「おーおー、ナミ、いつもの助け舟が来たぞ?」
ルヒィ「サンジも悪いけどお前も悪いんだ。特別扱いが普通だと思ってやがる」
ルヒィ「お前みたいな一部の馬鹿がいるから、世の中の女性は苦しんでるんだろうが!!!!!」どん!!!
ナミ「ご…ごめんなさああぁぁい…(泣)」
ルヒィ「おいサンジ、落とし前としてナミの腹を蹴れ」
サンジ「えっ…」
ルヒィ「『俺は死んでも女は蹴らん』なんて言ってたよな? その言葉とここで決別しろ」
ナミ「ブルック…!」
ルヒィ「ああ?」
ブルック「ルヒィさん。私が下ネタを言っている時、あなたどんな気分でしたか?」
ブルック「私は気がついていました、ルヒィさんはいつも私の下ネタに反応してくれなかったことに。それは何故ですか」
ルヒィ「それは…下ネタは嫌いだ。面白さがわかんねえし」
ブルック「そう!ルヒィさんにとって私の下ネタはある種苦痛に感じるものだったでしょう! それは今ここに、謝罪させて頂きます。配慮が足りませんでした」
ブルック「ですが一度も、ルヒィさんは私の下ネタを止めませんでしたね。それは何故ですか?」
ルヒィ「だってよ…楽しい雰囲気を壊しちまうだろ」
ブルック「そう! それですよ!」
ブルック「ルヒィさん、嫌いな下ネタをスルーしてくれた優しい貴方には分かるはずです」
ブルック「『嫌だ』『気に入らない』そんな感情を生のままぶつけるだけでは、事態が好転することはない、と」
ルヒィ「……!」
ルヒィ「でも、でもよお! じゃあ俺が我慢しろってのか!」
ルヒィ「ずりぃよ!多数派が声をでかくして!俺には関係ねぇって顔して!苦しんでる奴のことなんて考えねぇんだ!」
ブルック「いいえ、そうは言っていません」
ブルック「今、ルヒィさんは会議を開いてくれたではないですか。ヨホホ!丁度円を描くように胡座をかいて、ね」
ブルック「ルフィさんの言う通りです。考え方は千差万別。敵も味方もなく、まずは冷静に話し合ってみませんか」
ルヒィ「俺、自分がみんなとちげえんだって知って、パニックになっちまって…。お前らとは違う世界に追い払われたような気持ちになっちまったんだ」
ルヒィ「俺の意見を否定されると、俺自身を否定されたみたいに思っちまって…だから゛、なんどしでも゛自分の意見をどおざなきゃって…」ポロッ
ルヒィ「威嚇して人を遠ざけだら゛、その空い゛たスペースが自分の領土になったような気分になっだんだ…俺、陣地を゛広げなぎゃっで…じゃな゛いと侵略ざれぢまう゛っで…」ポロ…ポロ…
ルヒィ「おま゛えらみん゛な、ながまだっだのに…!」ウェェェェン
ウソップ「い…いいよ何泣いてんだ!!!」
フランキー「さっき、小馬鹿にして悪かったな」
チョッパー「ルヒィ、元気出せよ!」
ルヒィ「特にサンジ…ナミ…ロビン…酷いこと言っでごべん…」
ナミ「……馬鹿ね、いいのよ。私も悪かったわ」
サンジ「船長が泣くんじゃねえよ」
ロビン「私が不勉強だったのは事実だから」
ブルック「ヨホホ!一件落着ですかね。これからはみなさん、万人に配慮した言葉遣いを心がけましょう」
ルヒィ「ありがとうブルック…」
ゾロ「話そうぜ、未来の船のこと」
ウソップ「ああ、嘘なしに、な」
ブルック「ヨホホ!胸を割って話し合える仲間がいるって本当に良いことですね!まあ私胸、無いんですけど!!!」どん!!!!!!
おわり
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コメント一覧 (24)
-
- 2020年04月27日 13:11
- >>1
特に最近は色んな人が書いてるっぽいから一概には言えない
-
- 2020年04月27日 02:04
- 生物的欠陥を多様性とかで片付ける世の中にはヘドが出るぜ
-
- 2020年04月27日 05:39
- >>2
多数派で良かったね
-
- 2020年04月27日 02:24
- これは心も障害ですねぇ…
-
- 2020年04月27日 02:32
- 情緒不安定すぎる
-
- 2020年04月27日 03:00
- 骨が偉すぎる
-
- 2020年04月27日 03:38
- 骨が有能でわらう
-
- 2020年04月27日 03:41
- 腹を割るでは?
-
- 2020年04月27日 06:56
- >>7
胸を割るで合ってる
-
- 2020年04月27日 04:46
- やっぱ骨の年の功はつえーわ
-
- 2020年04月27日 05:29
- 珍しくまともなオチがついたな
-
- 2020年04月27日 08:16
- このルフィは話せばわかる分マシな方だろ。離しても分かろうとしない奴もいるし。
-
- 2020年04月27日 08:45
- 避妊はしねぇぞ、ゴムだから
-
- 2020年04月27日 11:15
- 完全に骨頼みだが、まぁよし
-
- 2020年04月27日 11:27
- 自分の中のマイノリティ爆発させたら人間社会なんて成り立たんわ
-
- 2020年04月27日 11:58
- お前らが骨いらねぇとか言うから骨が本気出してきたじゃねぇか…
-
- 2020年04月27日 12:05
- チョッパーの影の薄さ。動物差別か?
-
- 2020年04月27日 12:20
- これ系のssは毎回骨が有能なの笑う
-
- 2020年04月27日 13:13
- >ルヒィ「嘆かわしいよ。お前が航海士で、この船は正しい未来に進めんのかね?」
口調が誰だよもはや
ワンピSSは作者の代弁になったらだめなんだよなぁ
ワンピキャラが言いそうって感じを残しとかないと
-
- 2020年04月27日 13:20
- >>20
そもそもルヒィが性差別について掘り下げることはないだろ
-
- 2020年04月27日 17:54
- >>21
それな
ツッコミが頓珍漢
-
- 2020年04月27日 22:15
- >>20
ワンピキャラにルヒィはいないからセーフ
正しくはルフィだからな
-
- 2020年04月27日 14:21
- 俺もアセクシャルになりたかった
恋の話だの性の話だの見聞きしても最終的に自己嫌悪にばかりいきついて辛い
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