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死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『私の・・・赤ちゃん・・・』 | 不思議.net

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    死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『私の・・・赤ちゃん・・・』



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    745: 本当にあった怖い名無し 2006/04/21(金) 00:33:32 ID:6rbSxWHP0
    【地蔵】

    Y君は関西の某大手製薬企業に勤めている。しかし仕事柄、中々女性と出会えず、
    彼女がいないのが悩みであった。そんな彼に、友人が彼の悩みを聞いて、やはり
    同じような悩みを持つ看護婦さん達との合コンの段取りを付けてくれることになった。
    もちろんY君に異論があるはずがない。休日を選び、待ちあわせ場所はとりあえず
    某海浜公園に決められた。参加者は男性がY君を入れて3人、看護婦さんも3人、
    そして仲介役の友人を入れて7人のはずであった。Y君は当時を振り返って言った。

    「なんか、最初からハプニング続きで、変な予感みたいなものがあったんですけどね・・・」

    女性側はともかく、男性側はそれぞれ面識がなかった。友人が数合わせに知り合い
    からY君のような男性を適当に選ぶという話だったのである。Y君はそのうちの一人とは
    すぐに落ち合う事ができた。彼も年齢はY君と同じくらいで、おとなしそうな青年だった。
    やがて、看護婦さんら女性側3人も時間通りにやってきて、なんとなくその場の雰囲気
    がほぐれてきた。しかし、男性側の最後の一人と仲介役の友人がいつまで待っても
    来ない。焦れてきたY君は友人の家に携帯で連絡を入れてみた。

    「急病って事らしいんです。いや、腹痛かなんかで、病気自体はなんてことないん
    だけれど、とにかく今日は来れない、と。」

    いきなり水をさされる形となってしまった合コンだが、まあ、主役はY君らなので、自分
    たちがいれば問題はないはずだった。しかし男側の最後の一人もなかなか来ない。
    その顔を知ってるのは友人だけであったため、皆で相談してあと10分くらい待って
    来なかったら、人数はそろわないが合コンをはじめてしまおうという事にした。すると、

    「すぐ側のベンチに、いつの間にか若い男がいたんです。うつむいて座っていて・・・」

    ひょっとしたら・・・と思い、Y君は声をかけてみた。もちろん、友人の名前を持ち出して。
    共通項といったらそれくらいしかなかったのである。と、男はスッと立ち上がり、言った。
    「じゃあ、行きましょうか・・・」と。
    「なんか今思い返すとえらく不自然だったんですけど、その時は皆焦れてたし、ああ、
    こいつが3人目なんだなって、妙に簡単に納得しちゃったんですよ・・・」

    引用元: https://hobby7.5ch.net/test/read.cgi/occult/1144818776/

    746: 2006/04/21(金) 00:34:32 ID:6rbSxWHP0
    再び簡単にそれぞれが自己紹介した後で、近くの喫茶店、それから海浜公園巡り。
    そして飲み会へとオーソドックスに合コンは進行したそうだ。公園内の無料利用券
    などもY君は友人から預かっていあたらしく、活用したらしい。看護婦さんたちも皆
    20代くらい。Y君ともう一人の青年もはしゃいで場を盛り上げた。が、3人目の男、
    こいつがどうもよく分からない。決して陰気ではないが反応もなんとなく変で、扱い
    にくい感じで、結局盛り上がった座もしらけてしまい、誰が言い出したわけでもない
    が、今回はお開きにしようという流れになってしまった。そして、いざ皆帰る時になり、

    問題の男が、「僕はXX方面に帰るんですが、同じ方向の人はいませんか?
             よかったら僕が送っていってあげますが。」

    などと言い出した。Y君らは皆電車で海浜公園に来ていたが、その男は自家用車で
    来ていて近くに止めているらしい。そしてY君はたまたま、そのXX市に住んでいた。
    言葉に甘えれば電車代がタダになるし、なんとなくその男が気に食わないという理由
    で断るのもなんだか気が引けた。結局、Y君と、看護婦さんの一人がその男の車に
    便乗させてもらう事となった。こうして、初対面の3人の夜のドライブがはじまった。
    男の車は中古の軽自動車で、Y君と看護婦さんは後部座席に腰を下ろして座った。
    車は走り出したが、男の運転は、なかなかの安全運転であった。

    「海浜公園からXX市まで、普通に車を飛ばせば、だいたい1時間かからないんです。
    それに、いったん郊外の道路に入れば、途中はほぼ一本道のはずなんですけど」

    車はやがて、Y君の記憶どおりに郊外に入った。窓の外を夜の風景が流れていく。
    片側2車線の道だ。その道の両側は黒い木々で覆われていて、ときおりぼおっとした
    光が近づいてくると思ったら、それは小さなガソリンスタンドや自動販売機であった。
    まだそれほど深夜ではないはずなのに走っている車は自分たちの軽以外ほとんど
    なかった。ふわふわした信号の光が現れては消えていった。30分ほど走ったろうか。
    車内でY君と看護婦さんは、たわいない雑談をしていた。3人目の男―運転手の彼は
    まったく口を開かなかった。ときどきY君が話を振っても短く受け答えをするだけだった。

    「とっつきにくい奴だな・・・」

    747: 2006/04/21(金) 00:35:31 ID:6rbSxWHP0
    何気なく、Y君は窓の外を見た。そこは林が切り崩された斜面になっていて、どういう
    わけか、たくさんの石の地蔵が並んでいた。小さいけれども数は100や200ではない、
    車のライトの光に浮かび上がったそれは、とにかくえんえんと続いているのである。
    しかも、光のかげんだろうか、その地蔵たちはひどく異様な格好をしていた。

    「それが・・・一つもまともな物がないんです。どういうことかと言うと・・・」

     頭部が半分欠けているもの― 
     口のあたりに大きな亀裂があり、ゲラゲラと笑っているように見えるもの―
     斧を打ち込まれたみたいに、顔が真っ二つに割れているもの―
     目のところだけえぐられているもの―

    ほんの一瞬だけ照らされるだけなのに、不思議にY君の目には地蔵たちが一つ残らず
    無残な姿をしているのが見て取れるのだった。隣を向くと看護婦さんも、どうやら外の
    光景に気が付いていたらしい。気分が悪そうな表情をしている。Y君も嫌な気分がした。

    「なんであんないやらしい地蔵を置いておくんだろうか・・・それもあんなに」

    窓の外はいつのまにか暗い林に戻っていた。人家もないようだ。明かりが見あたらない。
    近くに大きな新興住宅地があるはずなのだが― そのときだった。

    「このあたりはね、出るそうですよ。」

    めずらしく、運転手の男が自分から口を聞き、ポツリと言った。

    「・・・?出るって・・・何が?」
    「出るんだそうです。」
    「だから・・・何が?」
    「・・・・・・・」

    Y君が尋ねても、運転手は何も言わない。黙って前を向いて運転しているだけだ。
    なんだかそのシルエットになった後姿も、さっきの地蔵そっくりに見えて気味が悪かった。

    748: 2006/04/21(金) 00:36:33 ID:6rbSxWHP0
    (くそ・・・なんなんだこいつ・・・) Y君がそう思っていた時、隣の看護婦さんが言った。

    「あのお・・・あのガソリンスタンド、さっきも通りませんでしたか?」
    「えっ?」
    彼女はいったい何を尋ねているのだろう?

    「ほら、今度は自動販売機。これって、さっきも通り過ぎましたよね?」
    たしかに、車の後ろに自動販売機らしい明かりが飛んでいく。つまり看護婦さんは、
    この車がさっきからずっと同じ所を走っているのではないか・・・と言いたいらしいのだ。

    「そんなことはないですよ。」

    答えたのはY君ではなく、運転手の男だった。

    「気のせいですよ。この道路は一本道ですからね。曲がってもいないのに同じところは
    走れませんよ。郊外の道なんてみんな似ていますからね。単調ですし。気のせいですよ。」

    運転手は初めてと言っていいくらいペラペラと話した。そして、ヒヒヒ、と低く笑った。

    「・・・・・・・」
    「・・・・・・・」

    その笑い声を聞くと、Y君も看護婦さんも何も言えなくなってしまった。

    「何か、かけましょうか。」

    運転手の男は手を伸ばしてなにやらゴソゴソやると、テープを取り出した。そして、
    それをカーステレオに押し込んだ。・・・ところが、音楽は流れてこないのである。
    2、3分たっても何も。圧迫感のようなものに耐えかねて、Y君はカサカサに乾き
    はじめた唇をまた開いた。

    「何も、聞こえないんだけど。」

    749: 2006/04/21(金) 00:37:36 ID:6rbSxWHP0
    「・・・・・・・」
    「ちゃんと、入ってるの、それ?」

    「・・・・・・・・・・」
    「ねえ」

    「聞こえないでしょ?なんにも」
    「ああ」

    「深夜にね、家の中でテープをまわしておいたんですよ。」
    「は?」

    「自分は外出してね。家の中の音を拾うように、テープをまわしておいたんです。」
    「・・・なんで、そんなことしたわけ?」

    「だって、留守の間に、何かが会話しているのが、録音できるかもしれないでしょう?」
    「・・・・・・何かって・・・・・なんなんだよ?」
    「・・・・・・・・・・」

    Y君は、相手が答えなくてよかった、とはじめて思った。と、いうよりも、それ以上その
    男と会話をしてはいけないと思った。背中に、気味の悪い汗がにじんでいた。
    ぞっとするものがせまい車内にみなぎってきた。

    とたん、隣の看護婦さんが悲鳴をあげた。「ッ!!!」
    窓の外にはまた、地蔵たちが並んでいたのだ。頭が割れ、目がえぐれ、ギザギザの口で
    ゲラゲラと笑い続けている、あの異様な石の地蔵たちが・・・

    「止めろ!」 運転手は何も言わない。

    「車を止めろ!!」

    Y君はもし運転手が言う事を聞かなかったら、力ずくでも車を止めるつもりだった。

    750: 2006/04/21(金) 00:38:36 ID:6rbSxWHP0
    だが、以外にも、車はあっさりと静かに止まった。運転手は何も言わないままだ。
    Y君と看護婦さんは、転がるようにして軽自動車から降りた。車はすぐに再発進して
    赤いテールランプが二人の前から遠ざかって行った。

    Y君はぼんやりと辺りを見回した。看護婦さんもそうだった。二人は顔を見合わせた。
    街灯の光しかなかったが、お互いが蒼白になっているのが分かった。足がガクガクした。

    そこには石の地蔵などはなかった。それどころか、近くには海の音が聞こえていた。
    そこは、あの海浜公園のすぐ側だった。。

    「・・・どうやってぐるりと戻ってきたのか全然分からないんです。だって、今しがたまで
    郊外の道路を走っていたはずなんですから・・・」

    それだけではなかった。問題の3人目の男について、

    「翌日、友人に連絡を取ったら、予定していた3人目は1時間、時間を間違えて
    待ち合わせ場所に来てしまっていたらしくて、そのまま待ちぼうけてその日は
    帰ってしまったって聞かされたんです。」

    それでは、一緒に合コンに参加し、Y君たちを乗せたあの男はいったい誰なのか?

    後日、Y君は自家用車であの時とほとんど同じコースをたどる機会があったのだが、
    道路のどこにも、あのえんえんと続くいやらしい石の地蔵などはなかったらしい。

    あのドライブは現実のものだったのだろうか。現実だとしたら、自分たちはいったい
    どこを走り、そしてどこに連れていかれるところだったのだろうか・・・

    754: 本当にあった怖い名無し 2006/04/21(金) 03:30:50 ID:YyAbmodSO
    初見だったから結構楽しめたぉ♪( ^ω^)
    GJ!&乙

    757: 1/3 2006/04/21(金) 04:28:25 ID:jONw0oF30
    【ナースコール】

     よく、死ぬ直前に視界が暗くなるって言いますね。ドラマとかでもたまにそういうシチュエーションがあります。
     あれ、正直ガチです。体験しました。
     自分、肝炎なんですね。疲れやすくって「おかしーなー」とか思ってたら、そのうち起き上がることも出来なくなって、救急車で病院に行った時にはもういつ死んでもおかしくない状態。血液検査で総ビリルビンが10を越えてるって言ったら分かる人には分かるかな。
     そのときは、昼間なのになぜか視界が薄暗かった。夜なんて真っ暗。部屋にいても蛍光灯の明かりですら薄明かりって感じ。しかも青い。青いんだよね、視界が。これを読んでる人で、視界が暗くて青みがかって見える人がいたら病院に行ったほうがいいよ、マジで。
     まあそんなわけで即入院になりました。
     後で聞いたけど、ドクターも絶対死ぬと思ったって、俺のこと。まだ生きてるけどね。人間そう簡単には死なないもんだなー、たいしたもんだ。
     

    758: 本当にあった怖い名無し 2006/04/21(金) 04:33:46 ID:jONw0oF30
     病院に運び込まれて最初の日は、なんていうのかな、とりあえずの病室に入れられるのね。
     つまり、一般病棟じゃなくって、救急車で来た患者をとりあえず入れておくみたいな。その後に内科・外科~みたいに振り分けられるんだけど。
     その病室は二人部屋だったが、俺一人だった。まぁラッキーと思ったよ。なんか、点滴で利尿剤入れられてさ、腹水取るためなんだけど、これがまた強力な奴でね。
     10分おき位におぴっこがしたくなるわけ。それだけならいいけど、大のほうも強力でさ、もうピ~!って感じで、自分では気付かないうちに漏れてるみたいな、マジそんな凶悪な薬な訳。
     だから一人のほうが気が楽だもんね。隣に人がいたらおもらし出来ないからw
     だけど、さすがにまずいことになったなーとは俺も思った。
     そのときは俺、自分がそんなに悪い状態だとは思って無かったけれど、なんか周りの雰囲気がね、「あれ?おれってそんなにわるいの?」って類推させるのに十分っていうかさ、お袋と妹が付き添ってくれてたんだけど、なんかドクターと別室で話をしてるしwww 
     後で聞いたらプライバシーの問題で病状の話をするのは専用の部屋でっていうのが規則だったらしいんだけど、そのときはあせったよ。別室で話をするのは駄目だろw
     と、まあその入院初めての夜、その病室は一般病室じゃないもんだから、廊下側の壁に大きな窓がついている。まあ、異常を外からすぐ発見できるようにだろうね。
     中からはナースステーションが見える。病院っていうのはいろんな人間が歩き回ってるもんだ。ドクター、ナース、患者、業者っぽい人、いろいろ。
     そんな人たちが行き交っているのを窓からなんとなく眺めていた。

    759: 本当にあった怖い名無し 2006/04/21(金) 04:36:19 ID:jONw0oF30
    看護師さん(ナース)が入ってくる。俺は動けないから、しびんの処理とか、大がしたいときにナースコールを押すと来てくれてトイレまで連れて行ってくれる。
     トイレは部屋の中にあるんだけど、情けないことにそこまで自分でいけないんだ、俺。そこまで動けないほど悪かったんだね。
     利尿剤のせいで小も大も頻繁に出る(出過ぎる)んだけど、何回もナースコールするのも悪い気がしてね、できるだけ我慢したりしてさ。そのうちうとうとしてきた。
     もちろん熟睡なんてできない。凶悪な利尿剤を点滴で打たれてるから眠れやしない。
     暗い視界の中で窓の外の廊下を見ていた。患者が歩いてる。でも、やたらと歩いてる。なんか人数が多くないか?
     ここは救急患者が運び込まれるフロアのはずなのに、何で歩けるほど元気な患者がこんなにいっぱいいるんだ?
     患者なのか? そうだ、病院パジャマを着てるもんな、患者の筈だ。
     でも、、、おかしい、なにかおかしい。
     
     人は行き交っている。でも、
     
     患 者 は 全 員 一 方 向 に し か 流 れ て い な い !
     
     左から右へ! 後から後から患者は通り過ぎるが、右から左へ帰る患者はいない!
     マジでちびりました。暗い視界の中を通り過ぎる病院パジャマの患者・・・
     
     ナースコールを押して看護師さんに来てもらってトイレに連れて行ってもらいました。
     その時に、
    「このフロア、救急車で運ばれた人だけがいるんですよねえ、そういう人って普通歩き回ったりできないと思うんですけど、何であんなに大勢患者さんが廊下を歩いているんですか?」
    ってきいたら、このフロアには、ナースの助け無しで歩ける患者さんは居ないって言われました。
     
     暗い視界が、さらに暗くなりました。。。
     暗くて青い視界で見た夢でしょうかね。あんまり恐くなくてごめんちゃいm( __ __ )m 。

    760: 本当にあった怖い名無し 2006/04/21(金) 05:10:14 ID:LAZxPM0p0
    >>757
    乙。
    その人達、やっぱり、生きている人ではないんだろうなぁ。
    皆して、どこに向かって歩いていたんだろ。

    769: 本当にあった怖い名無し 2006/04/21(金) 15:25:23 ID:Vgs8h/qi0
    長期入院していた患者さんが亡くなって
    仲の良かった患者さんが最後のお別れに霊安室へ・・・ってのが真相だろ?


    899: 1/4 2006/04/22(土) 18:38:25 ID:4ZSQFnDT0
    【カヌー】

    T県を流れるK川の周辺は、毎年夏になると、バーベキューやキャンプを
    楽しむ家族連れや若者たちで、まるで大きな街中にいるような大にぎわいとなる。
    A大学のあるアウトドア系サークルも、夏のキャンプ合宿にこの地を選び、
    2日前から生活をしていた。食事担当のAさんは、水を汲みにいったときに、
    隣のバンガローにいるグループからある噂を聞いた。

    2、3年前から、ときどき深夜になると、誰もいないはずの川に一艘のカヌーが
    音も無く漕ぎ出すというのだ。しかも、そのカヌーには誰も乗っていないという・・・。

    今回の合宿メニューには、カヌーでの川下りも含まれている。この手の話は
    夜の宴会の恰好のネタだった。Aさんも、さっそくその日の夜の宴会のときに、
    みんなにこの話をした。

    「その誰も乗ってないカヌーは、音もたてずに下流に向かってのろのろと進んで
     いくらしいよ・・・。」
    「なんだか不気味だなあ。」

    みんなビールを飲んだためか、顔がやや赤らんでいる。昼間の暑さがまだ残る
    なか、川の水が岩にあたってはねる音や、どこかで花火を楽しんでいるざわめき
    が聞こえてくる。明日は、いよいよみんなで交替しながらカヌーで川を下る日だ。

    そして次の日。川下りは予定通り始まった。
    Aさんはカヌーから降り、次の順番の人間にヘルメットやライフジャケットを手渡した。

    (なかなかいいコースに当たったな。けっこうスリリングな早瀬もあったし、ま、
     10回くらいは沈するぐらいのところじゃないと楽しめないよな。)

    濡れたTシャツを脱ぎ、仲間が渡してくれたタオルで体をふきながらAさんは思った。

    900: 2/4 2006/04/22(土) 18:39:27 ID:4ZSQFnDT0
    「沈」というのは、カヌーがぐるりと上下逆さになってしまうことである。
    カヌーの場合、ボート型のものと違い、転覆しても沈んでしまうことはない。
    仮にこういう状態になってしまった場合は、こぎ手は、水中で船体から抜け出す。
    上級者だとパドルをうまく使い、抜け出さずにカヌーを元の姿勢に戻すこともできる。

    さらに下流に下っていく仲間を見送っていると、
    ふと川岸でキャンプ地の管理人の人が何かにお花を供えているのが見えた。
    なにか、それが妙に気になって、Aさんは声をかけた。

    「あの、昨日カヌーの変な話を聞いたんですけど・・・噂って本当なんですか?」
    「噂って・・・?ああ、そうか。いや、夜のカヌーの話ならただの噂でしょう。私は
     見たこともありません。」
    「でも、何かあってのことじゃ・・・それに、その花は・・・?」

    Aさんの言葉に、まだ若そうな管理人は今供えた花に目をやると、ついで下流の
    ほうを見つめるように顔をあげ、つらそうな表情でポツリと言った。

    「いや、これは私の友人のためのものなんです。」
    そして、5年前の事故の話をはじめたのだった。

    当時、K川のその一帯は、夏休みに入るまでの期間は、禁猟区で釣り人もおらず、
    カヌーの練習場専門となっていた。そのときも東京のある大学が合宿で来ていた。
    それは雨が多い夏で、1週間も降り続いた雨がちょうどあがった日のことである。
    雨で思うような練習ができないうさを晴らすように、大学の部員たちは練習に没頭
    していた。のんびりとした川下りではなく、あえて荒い瀬を含む1kmほどのコースを
    選んでいた。スタート地点は、本流がU字型にゆったりと蛇行する。そのあいだを
    直線的につなぐ、およそ50mほどの白く泡立つ急流があった。かなりの瀬であった
    のだが、部員たちは巧みなパドルさばきで次々とそこを下っていく。最後に、また
    一艘のカヌーが流れに漕ぎ出した。かなりのスピードで、岩をよけ、滝のように
    落ち込む流れもうまくいなしながら、進んでいく。と、その時、「キャーッ!」という
    数人の女性の叫び声があがった。そのカヌーがひっくり返ったのだ。しかし、
    それは悲鳴ではなく、笑い声もまじった余裕のある声だった。

    902: 3/4 2006/04/22(土) 18:40:27 ID:4ZSQFnDT0
    なぜかというと、それはベテランの地元インストラクターOさんのカヌーだったからだ。
    Oさんのキャリアからいって、こうした状況など珍しくもないし、安全のための装備も
    おこたりない。いりくんだ大岩と木々で瀬の上から彼の姿は見えなかったが、すぐに
    脱出して川沿いにのんびりと下りてくるはずだった。

    そのため、むしろOさんのことよりも、流れていくカヌーとパドルの方が気になった。
    操縦者を失ったカヌーは、ときどき岩にぶち当たって方向を変えながら流されていく。
    さらに下流の上陸ポイントには、先行した部員たちがいるはずだが、そこまでの間で
    何かに引っかかってしまうと、探し出して回収するのが面倒だ。車でサポートする側
    にまわっていた、もう一人のインストラクターであるSさんは、そう判断すると、残った
    マネージャーたちを車に乗せ、上陸ポイントに先回りすることにした。10分後、Sさん
    が部員たちを集めて事情を話していたちょうどその時、転覆したままのカヌーが、
    対岸の水がグルグルと淀んでいるところで、「ゴッ!」という鈍い音と共に突然止まった。

    「もう、本当にOさんも迷惑かけてくれるよな。」
    「まあまあ、Oだって、おまえらの手前、今頃バツの悪い思いをしてるよ。」

    それぞれ軽口をたたきながら、Sさんと3人の部員がカヌーをつかまえようと水の中へ
    入っていった。川の水はひんやりと冷たく、カヌーの側まできた4人は、転覆している
    カヌーをひっくり返して起こそうと手をかけた。

    「あれ、やけに重いなあ。」

    いつもなら簡単にひっくり返るはずのカヌーが、妙に重かった。そこで号令をかけ、
    一気に全員でひっくり返すことにした。「いいか、いくぞ・・・いっせーの!!!」
    4人は、反動をつけて思い切りカヌーをひっくり返した。

    「・・・うわあああああああ!!!!」

    そこには――人間の、胴の、断面があった。上半身は、ない。

    903: 4/4 2006/04/22(土) 18:41:29 ID:4ZSQFnDT0
    断面といっても、強引に引きちぎられたような無残なもので、下半身だけが、
    カヌーの小さな操縦席におさまっている。残された胴には、わずかに臓器が
    へばりついていたが、水で洗われたせいか、そのほとんどを失い、血の一滴もない。

    チャプン、チャプン、と、カヌーごと揺れながら、それは水に濡れ、夏の陽に光っていた。
    器のようにくぼんだその肌色の腹腔の内側に、血の気のない血管が網の目のように
    走っているのが見てとれ、かえってそれが、非現実的な人体模型の内部のようだった。

    カヌーが転覆した瞬間、水中の岩に頭が激突し、Oさんは意識を失い、そのまま
    急流に押し流され、次々と岩が・・・頭をもがれ、腕をもがれ、肩を削られ、胴を
    えぐりとられて・・・しまったのだろうか・・・。

    誰もが、その受け入れがたい現実に呆然としていると、まっすぐに起こされた
    カヌーが、再び水に乗って流れ出した。しかし、もう誰も動く事ができなかった。
    放心状態で、ただ流れていく無人の、いや、胴体の下半身だけが乗っている
    カヌーを見つめていた。いつしか、カヌーは視界のはるか下流に消えていった。

    「その後、あらためて警察による捜索がなされたんだが、結局、そのカヌーも彼の
     下半身も、ついに見つからなかったんだよ・・・。」

    そこまで語ると、そのSという管理人は、立ちつくすAさんに
    背を向け、上流の方へゆっくりと歩み去って行った。

    953: 本当にあった怖い名無し 2006/04/23(日) 02:44:40 ID:MocgOLZb0
    【窓】

    自分の経験した中で3番目くらいに怖かった話し。

    春休みだったから夜遅くまで2chやる毎日だった。
    春休みも半ばに差し掛かったある日、夜中の2時くらいに
    家(アパート)の前を歩く音がした。
    こんな夜中に誰だ?とか思ったけど外を見ようとは思わなかった。
    そこで気が付いた。足音がおかしい。
    通りすがるなら足音が小さくなったり大きくなったりするはずなのに
    ずっと同じ音で、家の前からはなれない。
    なんか足踏みしてるみたいだ。
    基地外でもいるんかな~とおもってたら
    同じアパートの上に住んでる友達からメールがはいった。(そいつもねらー)
     A(友):外で変な音しない?
     私:足音っぽよね。っつか足踏み
     A:なんだろ・・・おばけ?www
     私:きっとおばけだwwwwオカ板で相談する?www
    とか話してた。
    で、突然足踏みの音が消えた。
    と思ったら窓を叩く音がする。
    私の家か!?と思ったけど、どうやら隣の家の窓を叩いてるっぽい。
     A:おい、お前ん家の窓叩いてるんじゃね?
     私:いや隣っぽい。怖っ
    しばらくして(5分くらい)音が止んだ。
    消えたんか~とほっとしてたら私の部屋の窓を叩き始めた。
    つづく

    954: 本当にあった怖い名無し 2006/04/23(日) 02:45:11 ID:MocgOLZb0
    もう・・・すっげ怖い。
    バンバンバンバンバンバンバンバン!!って感じ。
     私:ちょっ私んとこの窓叩いてる!!(((゚д゚;)))
     A:は?!やばくね?!
     私:え、これどうすればいいの?!
    しかもずっと叩いてる。
     A:俺、上から注意しようか?
     私:マジでおばけだったらどうすんの?
     A:おばけは・・・やだなorz
     私:おいぃぃぃ!男なら「俺が助けてやる」くらい言え!!
     A:無理ぽ('A`)
     私:それでもVIPPERか!クウォリティー低いなオイ!!
    この時点で10分以上窓叩かれてた。
     A:よし、今からお前ん家いくわ!
     私:mjk!
    で、Aを部屋に入れた。
    まだ音は鳴ってる。
    二人してガクブル。
    すると音が止んだ。
    いなくなったな~とか安心してたら、
    また何処かの家の窓を叩いてる。
     A「これ・・・俺の家の窓叩いてるんじゃ・・・」

    その日はAは家に泊めました。
    それ以来窓は叩かれてないけ、
    なんだったのか今だ気になる。

    956: 本当にあった怖い名無し 2006/04/23(日) 02:47:37 ID:+NjCU/350
    >>954
    情景想像すると薄ら寒いものがあるな、理解できないものは不気味だ

    957: 本当にあった怖い名無し 2006/04/23(日) 02:58:35 ID:VN3A5oAs0
    【お祖父ちゃん】

    今から5年くらい前かな…。
    私の家は廊下(っていうか縁側?)に小さい机と椅子が置いてるんですけど
    普段めったにやらないくせに、そこに教科書広げて勉強を始めたんです。
    時間は確か夜の9時とか10時くらいだったと思う。
    晴れてて良い感じの夜だったし、カーテンは全開にしてました。

    それでしばらく勉強してたら、少し遠くの方から変な声が聞こえて来たんです。
    女の人?がずーっと叫んでて…何言ってるか分かんないくらいに叫びっぱなし。
    はじめは「誰か襲われてるんじゃ…」って心配になりました。
    …それにしては長すぎて不自然すぎだし、「助けて」とも「やめて」言わない。本当に意味不明。
    私はたまに変な声が聞こえたり変な事が起こったりはするんですが、あんなに長時間続いたのは初めてでした。
    だいたいは怖さのあまり自分に無理やり言い聞かせたりするので
    その時は「誰かが演劇の練習をしてるんだよね!」って思い込もうとしてました。
    でも全然やまないし、もう精神的に限界…。
    すぐ近くにはお母さんがいたんですが、おかしいくらいに無反応なんです。
    二階のお兄ちゃんも、こんな声が聞こえてるはずなら不審がって顔を出すはずなのに出さない…。
    (父と姉はすでに就寝してました)
    皆には聞こえないのかと思うと更にガクブルしました。
    実際「何も聞こえないよ」とか言われるのが怖くて、結局お母さんには聞けなかったです…。

    つづく

    958: 本当にあった怖い名無し 2006/04/23(日) 03:00:21 ID:VN3A5oAs0
    つづき

    1時間くらいか…数十分だったかもしれないけど、しばらくしてその叫び声は止みました。
    内心かなりホッとしました。
    でもその声が収まってくると同時に、今度は突き当たりのお祖父ちゃんの部屋から呻き声が聞こえ始めたんです。
    まぁ、ただうなされてただけかもしれないんですけどね。
    でも女の人の叫び声で精神的に参ってたので、かなりビビりました。
    とにかく一気に自分の部屋にかけこんで布団かぶって速攻で寝ました。
    怖すぎてあんまり考えなくなかったから「そういうこともあるよ!」と思うようにしてすぐに記憶を追放。
    次の日お祖父ちゃんは別に普通だった気がします。


    それからまたしばらく経った後、お祖父ちゃんが変な行動をとるようになりました。
    脳の毛細血管に血が詰まる病気で、痴呆のような症状が現れたんです。
    私が知ったのはけっこう後でしたが…お祖父ちゃんは「庭に女がいる」とか、
    「○○(姉の名前)を待ってるんだ」とか「皆で○○(私の名前)の話をしてる」とか言ってたそうで……。
    私は女の人の叫び声を聞いたことをすっかり忘れていたのですが、その話をお母さんから聞いた時に思い出して青くなりました。
    お父さんとお母さんは念のために霊媒師を呼んで家を見てもらったそうですが、特に異常はなかったらしいです。
    病状が進行すると私たち孫の前でも庭を指差して、「ほら!待ってるだろ!!」と大声で叫ぶようになりました。

    お祖父ちゃんは既に2年前に亡くなっています。
    私は怖いと言うよりも、気丈なお祖父ちゃんが弱ってしまった事が凄く悲しかったです。
    なので自分で書いておきながら何ですが、あの時の叫び声をお祖父ちゃんに結びつけたくはないんですけどね…。
    未だに気になってた事なので一応書きました。

    39: 本当にあった怖い名無し 2006/05/29(月) 02:01:25 ID:V+bhyE6VO
    【4つ上の姉】

    これは僕が10年以上も前に一人暮らしをしていたときに体験した出来事です。
    8月のむし暑い夜のことでした。この日、珍しくまだ夜更けに目が覚めてしまいました。
    気付けば背中は汗びっしょりで気持ち悪るかったので風呂にはいることにしました。
    風呂をぬるま湯程度にして、雑誌を読みながら入浴しました。15分ぐらいでしょうか、
    少し上せてきたので出ることにしました。
    そして、浴槽から立ち上がろうとしたとき、何かが足に絡み付いていることに気が付きました。
    見てみるとなんと、長くて黒い女の髪の毛が絡み付いていたのです。しかもおびただしい数の。
    僕はびっくりして、つい声にだしてしまいました。
    怖くなり、出ようと風呂場の戸に手を掛けた瞬間、戸の向こうに少女らしき顔がへばりつきました。
    僕は恐怖のあまり、声も出せませんでした。再び浴槽につかり、顔をふせて停止しました。
    気が付けば朝になっており、髪の毛や少女もいなくなっていました。この事を母にはなすと、こう言いました。
    …実はあなたには4つ上のお姉さんがいたの。でもあなたが産まれた年の夏に海で溺死したの。
    いままで隠しててごめんなさい。
    ほんとにあの少女が姉かどうかわかりませんが、この体験をした日は丁度、姉の命日だったらしいです。

    45: 本当にあった怖い名無し 2006/05/29(月) 02:35:24 ID:m3PuGO2s0
    【私の・・・赤ちゃん・・・】

    私は一人海岸の波打ち際で膝を抱え、穏やかな海を眺めていた。
    海岸には親子連れやカップルの姿がチラホラと居るだけ。
    時間は・・・正午を少し過ぎた位だろうか、太陽が一番高い所で輝いている。

    キャッキャと赤ん坊の笑い声が聞こえる。
    振り向くと、1歳位の赤ん坊と母親らしき女性が私の近くで遊んでいる。
    特に気にも留めずに、視線を海に戻す。
    ハッと気付くと、地平線の向こうから大きな波が迫っている!
    私は逃げる間も無く大波に飲み込まれた。

    必死にもがいて海面に顔を出すと、10メートル位先の海上に人間の頭らしき物体がプカプカと浮かんでいる。
    さっきの赤ん坊かも知れない・・・と、犬かき(私は泳ぎが得意じゃない)で泳いで助けに行った。
    あと1メートルで赤ん坊に手が届く!

    その瞬間大波に飲み込まれ、私は意識を失った。
    あと少しで手が届きそうだったのに・・・OTZ

    気が付くと海岸の波打ち際に流れ着いていた。
    私は赤ん坊を助けられなかった切なさから涙を流していると、目の前にはあの赤ん坊の母親らしき女性が佇んでいる。

    「ごめんなさい・・・赤ちゃん・・・助けられなかった・・・。」
    と声をかけると、虚ろな目の母親がうわ言のように呟いている。
    「いいのよ・・・いいのよ・・・貴方のせいじゃないから・・・いいのよ・・・いいのよ・・・。」
    その台詞とは裏腹に、冷たいような・・・責めているような口調だった。
    ふいに母親が何処かに向かって歩き出した。
    ショックで自殺とかしたら嫌だなぁと思い、後を付いて行く事にした。

    砂浜の向こうに研究所(?)のような真っ白の建物が見える。
    母親はその建物に向かってふらふらと歩いて行く。

    46: 本当にあった怖い名無し 2006/05/29(月) 02:36:08 ID:m3PuGO2s0
    研究所(?)に着くと、受付に居た女性が「乳幼児の検索は○番~○○番(聞き取れず)のパソコンをお使い下さい」と言った。
    母親らしき女性は力無く頷くと、指定されたパソコンの前に座った。
    パソコンを起動すると、検索エンジンのような画面が出てきた。
    母親らしき女性が赤ん坊の誕生日と思しき番号を打ち込む。

    検索ボタンを押す。

    パソコンの画面には打ち込まれた日に生まれた子供の名前がリスト状に並んでいる。
    母親が一番上の名前をクリックする。

    画面がフルスクリーンに切り替わった。
    そこにはベビーベットに寝かされている赤ん坊が映し出されている。
    赤ん坊はすやすやと気持ち良さそうに眠っている。

    (赤ん坊には一人一台監視カメラが付いているの?そんな事初めて知ったよ・・・)

    母親らしき女性はガックリと肩を落とすと、フルスクリーンの画面を閉じた。
    リストに戻ると下に向かってスクロールバーを動かした。

    47: 本当にあった怖い名無し 2006/05/29(月) 02:38:28 ID:m3PuGO2s0
    一人の赤ん坊の名前が・・・名前の背景が灰色・・・!
    他の赤ん坊の名前とは明らかに表示が違う。
    膝がガクガク震える。

    まさか・・・まさか・・・まさか・・・!

    そこから先はスローモーションの世界。
    母親がゆっくりとその名前をクリックする。
    フルスクリーンの画面が表示される。

    真っ暗だ、何も見えない。

    目を凝らすと、気泡のようなモノがプクプクと映っている。
    深海?光も届かないような真っ暗な海の底か?!

    スクロールバーが下に伸びている。
    母親らしき女性が思いっきりスクロールバーを下まで動かした。


    暗い暗い海の底に海草が揺らめいている。
    海底の岩陰に・・・赤ん坊のような影がうつ伏せに倒れている。


    母親が「私の・・・赤ちゃん・・・」と涙を流しながら呟いた。
    私は絶叫してその場に崩れ落ちた・・・。



    そこで目が覚めた。
    文才無いからあんまり怖さが伝わらないと思うけど、洒落にならない程怖かった夢。
    読み辛くてすまん(´・ω・`)

    49: 本当にあった怖い名無し 2006/05/29(月) 02:45:13 ID:lNbtwMpZ0
    >>47
    乙。
    切な怖かったーよ。

    148: 優奈 ◆300xolyFtE 2006/05/30(火) 12:55:54 ID:MLngFBcA0
    【Mちゃん】

    これは小学校の頃の話。

    夏休みに町内会で青少年の家に泊まりに行った。
    着いてから卓球したりボールで遊んだりしていたけど
    室内の遊びに飽きたメンバー4~5人で
    そのあたりの探索に行こうということになった。

    周りは森林に囲まれていて、街で育った私達には全てが興味の対象だった。
    1時間もするとメンバーは自然と二手に分かれて
    私とMちゃんの二人で山道から外れて
    誰も行ったことがないところを探そうということになった。
    (今思うと子供だから通れたのであろう)
    草木を分け入って奥へ奥へ入っていくと
    ちょっと開けたところに出た。

    150: 優奈 ◆300xolyFtE 2006/05/30(火) 12:57:55 ID:MLngFBcA0
    開けた、と言ってもちょっと歩きやすくなったくらいで
    とても人の来るところじゃないが、
    変わった形の岩のようなものがごろごろしてて
    不思議な空間だった。

    Mちゃんが先のほうで池を見つけたと手招きした。
    池のほうへ近づこうと岩の上を歩いていくとすごい頭痛と吐き気がした。
    ふとその場から斜め後ろを振り返ると
    小さなお墓のようなものとちいさなお地蔵さん(形が崩れてよくわからないが)
    のようなものがびっしりとあった・・・

    そのときMちゃんが池のほうを向いて泣きだした。

    151: 優奈 ◆300xolyFtE 2006/05/30(火) 12:58:58 ID:MLngFBcA0
    Mちゃんがなぜ泣き出したのかはいまだにわからない。

    私は泣き止まないMちゃんと引き返すことにした。
    そこで初めて気がついたが
    「立ち入り禁止」
    「入るな」「でていけ」「去れ」
    などと書いた看板が、折れて落ちていた。

    怖くなって急ぎ足で帰ったが
    Mちゃんは池で何を見たんだろう、とたまに思い出します・・・


    駄文失礼(;^ω^)







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