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死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?『八房と名づけた犬』 | 不思議.net

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    死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?『八房と名づけた犬』



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    563: 本当にあった怖い名無し 2006/12/13(水) 17:54:21 ID:uCUkiewU0
    【沼】

    子供の頃の話

    うちの近所に沼があった。
    小さくて浅かったが、泥水で底は見えなかった。

    ある日、一人でその沼に行ってみた。
    もちろん親からは危ないから行くなといわれていたが
    少し離れたところから眺めるぐらいなら
    危ないことなどないだろう、と子供心にそう思っていた。

    沼に着くと、淵から70センチほど離れたところにしゃがみ込んだ。
    生き物が好きだったので、何か動くものはないかと
    少しわくわくしながら探るように沼を見ていた。

    しかし、たまに泡が上がってくる以外何の変化もなかったので
    泡の出ているところに小石を投げてみることにした。
    一つ投げてみるとコポッ、と小さい泡が出た。
    もう一つ投げるとコポコポッと泡が出る。
    面白くなり小石を投げ続けるとその度に泡が上がってくる。

    引用元: https://hobby7.5ch.net/test/read.cgi/occult/1165471180/

    564: 本当にあった怖い名無し 2006/12/13(水) 17:54:55 ID:uCUkiewU0
    投げ込んだ小石は十を超えたが、泡は一向に止まず
    手近にあった小石は尽きてしまった。
    半ばむきになっていた私はこれで最後にしようと
    側にあった片手では持てない位の
    大き目の石を思い切り投げ込こんだ。

    ドッポンッ! ボコボコボコボコボコボコボコボコ・・・

    やった、これで全部泡を出し切れる!
    妙な達成感を感じ満足して次々と立ち上がってくる泡を見ていた。

    するとボコン、と一際大きな泡が上がった。
    直径は20センチはあったと思う。
    不思議なことにその泡はなかなか消えず、私のいる淵の方へすーっと漂ってきた。

    あれ、おかしいな、これ泡じゃないのかな?
    もしかして亀!?、と喜んだのも束の間

    565: 本当にあった怖い名無し 2006/12/13(水) 17:55:29 ID:uCUkiewU0
    突然、その泡の様なものはグルンと反転し
    大きく「口」を開けて叫んだ。

    「おんぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ」

    その叫びは動けずに固まっている私の身体をビリビリと振動させるようだったが
    それは私自身の震えだったかも知れない。

    一瞬置いて、私は力の入らない足を無理して動かし
    脱兎のごとく沼に背を向け家へと逃げだした。
    途中、右足を挫いたがその痛みに気付いたのは家に着いてしばらく経ってからだった。

    566: 本当にあった怖い名無し 2006/12/13(水) 17:56:20 ID:uCUkiewU0
    数日して沼での出来事を伏せたまま、親にあの沼で誰か死んだかと尋ねた。
    死んだという答えを期待していたが、そんな話は聞いたことがないという。
    ただ、あの沼は昔から何度も埋め立てようとされてきたが
    どうしても水が上がってきてしまうのだとは聞かされていたという。
    今、沼があれだけ小さく浅くなったのも幾度も埋め立てを行った結果だが
    それでもまだ水は残っていると。

    あれが何だったのか今でも分からない。
    だが、たまにこんなことを考えてしまい眠れなくなることがある。

    埋めても埋めても埋まらない、そんな沼をそれでもどうしても埋めたいというとき
    昔の人は何をしたのだろうか。

    そして、それでもまだ沼が埋まらないとき
    されたものは何を思うだろうか、と。

    576: 通りすがりの名無し 2006/12/13(水) 18:31:56 ID:pf1GsXTF0
    【天井裏から見つけた物】

    そろそろ年末、旅行シーズンなので自分が体験した旅行での怖い話を一つ。
    かなり長いので読みたくない人はスルーして下さい。

    1/9
    中学の時の修学旅行で京都へ行った。
    夕食、風呂も終わって旅館で寝るまでの自由時間を楽しんでた時だった。
    俺は右隣の部屋に良い連中がいるので遊びに行った。
    俺達は定番のトランプやらウノやら一通り遊んで、飽きはじめた頃、誰かが
    怖い話をしようぜ。なんて事を言った。
    部屋の明かりを消して中央に10人ほど集まり、1人目の話が始まった。
    2人、3人・・・4人と話は進んで行き、次はA男の番だった。
    A男『安い旅館や修学旅行で使われる部屋ってでるんだよな!』
    A男『御祓いの為にお札が絵やツボの裏、押し入れの中に貼ってあるんだってよ』
    A男『探してみようぜっ!』
    怖い話を期待してたのでシラケつつ、部屋中の捜索が始まった。
    実際にあったらあったで面白いし、何よりありそうな感じがした。

    577: 通りすがりの名無し 2006/12/13(水) 18:34:06 ID:pf1GsXTF0
    2/9
    絵やツボの裏側、押入れの中はもちろんテレビの下などあちこち探したけど、
    結局何一つ出てこなかった。そのうち、どこかの部屋で始まっていたマクラ
    投げが伝染してきて、この部屋でもマクラ投げ大会が始まった。
    だんだんエキサイトしてきて、布団を投げ始めたりプロレスごっこになったり、
    修学旅行の夜というのを満喫していた。
    A男『おっ?』
    少し遊び疲れた頃、A男が天井にある点検口を見つけた。点検口ってわかる?
    天井裏に入るための入口で、普通の家だと洗面所あたりの天井についてるやつ。
    そこの旅館はなぜか部屋の端っこの天井についていた。
    A男は悪いやつじゃなかったが、ちょっと度が過ぎてしまうタイプだった。
    A男『おぃ、あんなか入って見ようぜ!隣の部屋まで行けるんじゃね?』
    暗所、閉所恐怖症の俺は断固拒否した。他の連中も疲れただの汚れるだので拒否してた。
    A男『なんだょ、じゃ俺が入ってみっから馬になってくんね?』
    3人で2段の馬を作りA男が点検口を開ける。スムーズには開いたが、パラパラと
    埃が落ちてくる。たぶん長い間使われることが無かったんだろう。開いたその先
    には真っ暗な空間が広がっている。
    A男『なんだよ、くれーなー』
    A男が中に頭を突っ込んでしゃべってる。中が明るいとでも思ったのだろうか。
    A男『あ・・・・』
    何かを見つけたのだろうか、A男が声を漏らした。

    578: 通りすがりの名無し 2006/12/13(水) 18:36:18 ID:pf1GsXTF0
    3/9
    A男『おぃなんかあったぞ!』
    と言いながら、A男は両手を穴の中にあげたまましゃがんで頭だけを暗闇の中から出した。
    穴が小さいため、手に持っているものと頭を同時に出せなかったんだろう。
    手をゆっくりと暗闇の中から明るいこちらの世界へ戻す。
    手に持っているものが見えたとき、その部屋の中にいる人達の動きが一瞬止まった。
    A男『うゎぁぁ!なんだこれ!』
    天井裏は暗くて、A男にはそれが何なのかまったく分からなかったんだろう。
    分かっていれば、それを取ろうなどとは考えもしなかっただろうに。

    579: 通りすがりの名無し 2006/12/13(水) 18:39:26 ID:pf1GsXTF0
    4/9
    A男が天井裏から見つけた物は、赤い柄のついた和紙でできた折り人形、御札、
    それと小さな赤い本だった。
    長い年月置かれていたからなのか、人形の表面はほこりで黒く汚れ、御札はかろうじて
    文字が読める程度にまで古びていた。小さな赤い本は、ポケット辞書ぐらいのサイズで
    赤黒くなった表紙にはなにやら文字が書いてあった。
    A男は驚いた拍子なのか、わざとなのか周りにいた人達にそれらを投げつけた。
    もちろん誰も受け取ろうとはせず、本はバサっと畳の上に落ちた。
    人形は和紙で作られていたせいか、ヒラヒラと舞い落ちて、部屋の隅のほうへ落ちて行った。
    片方の手と足を畳に、もう片方の手で壁をささえ、偶然なのかナナメに立った。
    御札もヒラヒラと舞い落ちて人形のあとを追うように畳に落ちた。
    心なしか、人形はA男を睨みつけているように見えた。

    580: 通りすがりの名無し 2006/12/13(水) 18:40:55 ID:pf1GsXTF0
    5/9
    A男は馬から飛び降りて、再び人形を手に持ち、また俺たちに投げてきた。
    たぶん自分でもやばいと思ったんだろう。その気持ちを誤魔化すかのように
    静かになったその部屋で、半笑いで人形や本を投げつけてきた。
    A男以外、誰も言葉を交わさない。引きつった顔で人形と本から逃げまくる俺達。
    B男『それ、やべーから元に戻せって!』
    他『うん、うん』
    ついにB男が口を開いて、それらを元の位置に戻すように提案した。
    A男もすぐに元に戻すことに賛成した。
    A男は人形と御札と本を拾い、軽く埃を払ってごめんと呟いて天井裏の元の位置に戻した。
    テンションも下がり、就寝時間も近かったためみんな各自の部屋に戻っていった。
    俺は隣の部屋、A男はさっきまで遊んでいたあの人形のあった部屋だ。

    581: 通りすがりの名無し 2006/12/13(水) 18:42:48 ID:pf1GsXTF0
    6/9
    すぐに消灯時間は過ぎ、先生達が見回って部屋の電気を消させた。
    部屋の入口のドアは少し開けられていて廊下の明かりが差し込む。
    たぶん、しゃべったりしてる生徒を見つけやすいようにしたんだろう。
    先生達が廊下をパタッパタッと行ったり来たりする足音が聞こえる。
    廊下の明かりと先生達が見守ってくれているという安心感からか、先ほどの人形の出来事を
    忘れてすんなり眠りにつけそうだ。
    パタッ・・・パタッ・・・パタッ・・・パタッ・・・パタッ。
    先生の足音を聞いているうちにウトウトし始めて俺は深い眠りについた。
    寝始めてどれくらい時間がたったのだろうか。『ドンッ!』と地響きのような音でハッと目が覚めた。
    夢かと思ってドキドキしながら2回目の音が聞こえるのを息を殺して待っていた。
    おそらく同室の連中もそうだったに違いない。
    すぐに『ドンッ!ドンッ!』と1回目と同じくらい大きな音が鳴り響いた。それと動じに叫び声が聞こえる。

    582: 通りすがりの名無し 2006/12/13(水) 18:44:10 ID:pf1GsXTF0
    7/9
    ドンッという音と叫び声は、どうやら隣の部屋からのようだ。
    廊下からS先生の『どうしたっ!』っという声とA男の叫び声のような物が聞こえてくる。
    俺たちはあわてて部屋を出て、隣の部屋に駆け込んだ。
    部屋の中はすごい光景だった。
    A男が目をちばらせ壁に向かって手足を振り回してた。
    まるで壁から出てくる何かに必死で抵抗しているように見えた。
    A男『やめろー!くるな!くるな!』
    S先生『おいっA!しっかりしろ!』
    A男『手が!手が!手が!壁から手がーーーーーーーっ!』
    すぐに他の先生達が駆けつけ、A男を取り押さえた。
    A男は押さえつけられながらも叫びながら必死で何かに抵抗していた。
    見ている俺らも怖くなるぐらい暴れ叫んでいた。
    S先生『おいっ!救急車を呼べっ!』
    誰が救急車を呼んだのか知らないが、すぐに救急隊員がタンカを持って入ってきた。
    タンカに載せられて縛られてもA男は暴れ続け失禁までしていた。
    そのまま救急車で運ばれていってしまった。

    583: 通りすがりの名無し 2006/12/13(水) 18:46:03 ID:pf1GsXTF0
    8/9
    S先生『さーもう全員寝るんだ!あいつは悪い夢でも見たんだろう』
    と、部屋から生徒を追い出し各自部屋に戻って寝るように言った。
    もちろん、あんなのを見てしまったからには寝られるわけが無い。
    俺たちは部屋に戻って、皆が落ち着きを取り戻した頃にS先生を呼び出した。
    そして、A男が屋根裏から人形などを見つけて投げたりして遊んでしまったことを伝えた。
    S先生『そんな事は関係ない。あいつは夢遊病か何かなんだろう。お前たちも気にしないで寝ろ。』
    S先生『一応、旅館の人にその天井裏の人形の話はしといてやるから。』
    と言い、すぐに部屋を出て行ってしまった。
    しかたなく俺も布団に入った。怖くて壁や天井は見れなくて、ガタガタ震えながら布団をかぶって朝を待った。

    585: 通りすがりの名無し 2006/12/13(水) 18:51:07 ID:pf1GsXTF0
    9/9
    翌朝、もちろんA男の姿はない。
    朝食後、部屋を出る準備をしている時に俺のクラスの生徒は全員集まるように指示された。
    集まる場所はA男のいた部屋だった。担任はすでにいて部屋に入ると端から順番に正座をさせられた。
    昨日の事を起こられるのかな。と俺は思っていたんだが、どうやら違ったようだ。
    生徒が部屋に入った後、ぞろぞろと旅館の従業員さん達が入ってきた。そしてそれに続いて、
    白装束を来た神主さんらしき人が3人入ってきた。
    そして全員手を合わせて目をつぶるように言われ、言われたとおりにお経のような物を唱えた。
    御祓いのような儀式は2時間ぐらい続いた。
    その後、何事も無く修学旅行も終わったんだが、A男が修学旅行に復帰することはなかった。
    学校が始まってもA男は戻ってこない。担任の話では、別の学校に転校したとの事。
    噂では精神異常者となり精神病院に入院してしまったとか。
    A男の自宅も引っ越してしまい。A男の消息はまったく分からなくなってしまった。
    その後、考えてみると不思議なことがあった。
    ・だれが救急車を呼んだのか分からなかった。(先生が生徒に聞いたが誰も呼んでない)
    ・救急車が来るのが異常に早かった。
    ・救急隊員の顔が見えなかった。(なぜか黒くて見えなかった)
    ・誰も救急車に連れ添っていかなかった。

    あの部屋で何があったのか、なぜ人形と御札と本があったのかはみなさんの想像に任せる。
    あの救急隊員は人間だったのか。

    もう20年前にあった実話。読んでくれた人、長々とありがとう。

    630: 本当にあった怖い名無し 2006/12/13(水) 23:31:25 ID:HOzaZ3B5O
    >>576-585
    良かったよ^^読むと危険系っぽい話だったからゾクゾクしましたわ

    677: 本当にあった怖い名無し 2006/12/14(木) 13:18:00 ID:J5SBgyey0
    【八房と名づけた犬】

    「この犬は普通の犬じゃありません。それでもいいんですか?」

    それが私が後に八房と名づける犬を引き取ると口にしたときの団体の担当者の言葉だった。
    詳しく話をきいてみるとこういうことらしい。
    八房は一度ある非営利の動物愛護団体にひきとられたあと、足をへしおられた。
    それが偶然であったか故意であったかはさておき、病院にもつれていかれずに曲がってくっつくまで放置されたのは間違いないという。
    動物愛護団体がひきとった筈の犬がなぜそんなことにと問うと。
    担当者は泣きそうな顔をして、好きだからやってる所ばかりじゃないんですよねと前置きをしておしえてくれた。
    それまでも話にはきいていたが、大衆の同情をひきそうな動物ばかりをひきとって寄付金を狙う団体も少なくなく、彼を引き取った団体も実態はそういうものだったらしい。
    だが八房はその目的、集金のためには不適格だったらしく的確にするためにそんな目に合わされた。
    いつもは我々に抗議をしにくる立場の団体の人が萎縮した姿だったのはこれがはじめてだ。
    (ちなみにこのときの私の職は保健所の職員である。)
    どれだけそれが重大な事と相手が痛感していることか理解して私は追求したりせず話を先に進めた。
    どうして、その団体の人が来ないのか。何故別の団体がもってきたのかと聞くと該当の団体が既に解散していると教えられた。
    団体はなくなっても人は残るだろう?とまで問う気はおこらなかった。

    「近くの施設で処分していただこうとしていたのですが。 この犬ここに来たがってまして」

    どういう事かと問うと、抗議用のリストのたばねたファイルをひらいているときまってそのリストを凝視したのだという。
    施設につれていくことが決定した時も、ここ以外のところに連絡をとろうとすると盛んに吠え立てたという。
    静かにしているときはきまってやけに電話の音が遠いとかノイズがやたらとするのだそうだ。

    「多分あなたが目的だったんですね」

    678: 本当にあった怖い名無し 2006/12/14(木) 13:18:31 ID:J5SBgyey0
    気遣わしげにこちらをうかがう担当者の前で私は重苦しくうなりながら鼻から息を抜いた。
    その時あらためて八房の顔をみると、あることにきづいた。
    私は引き取られていく前八房の世話係だった。なつかれていたし、憎からずおもっていた。
    しかし上司から一匹ひきとれば次から次。それで生活が崩壊したものも沢山いると教えられていた為自分でひきとることはなかった。
    結果、酷い場所にひきとられ苦しんだ八房は私の行為を裏切りと考えるようになったのだろう。
    彼女につれてこられていこうまったく私からそらされない視線には憎悪が宿っているように感じられた。

    「どちらにしても。とてもではないけれどうちでは他の引き取り先もみつけられないんです。かわいそうだけど処分するしかありません。 だから引き取っていただけるならこんなに嬉しいことはないんですけど。」

    そんなことを言う担当者に私は彼女の抱く懸念ではなく何故引き取り先もみつけられないのか問うた。
    彼女はおずおずと封筒を差出し目をそらす、私は中身を見て言葉を失った。
    カメラが向けられることをいやがっているからその顔は威嚇と怒りにゆがんでいたが、そんなものはかわいらしい。
    どうみても犬やら猫やら動物の顔としか思えない模様めいたものがいくつも浮かんでいたのである。
    「カメラをいやがるだけだったらいいんですけど。撮る度こんなではとても支援者のかたにはみせれないんです。」
    そういわれているあいだ中わたしは八房をながめた、相変わらず八房は私をにらみつけている。
    ケージの中から向けられる射抜くような視線、ケージからだされたら首にでもくいつかれそうだった。
    しばらく無言でいたことを担当者はひきとる気が失せたとおもったのか、封筒にいれられた金を出し

    「供養はてあつくお願いしいます」
    と声をひそめた。

    679: 本当にあった怖い名無し 2006/12/14(木) 13:19:13 ID:J5SBgyey0
    「餌代としてもらっておきますよ。これから物入りになりそうなので。 そういうことならいいでしょう?」

    そういって私がふところにそれをしまうと彼女は驚いて顔をあげた。
    にらみあいのあいだに私は彼の名前をすでに用意していた。

    「よくも悪くもこんなに霊験あらたかな犬なんてほかにいないでしょ? な、八房」

    考えた名をよんでみるとはじめて音で意図を示された、ぐるるという唸り声。
    返事をするということは気に入らなかったわけじゃなかろうと。

    「でも… 危ないですよ。 解散した団体にも不可解なことがいくつも」

    心変わりをうながそうとする担当者を手で制し。
    「これが一番なんです、私にとっては。」
    そういいながらどうやって示したものか考え、思いつきでジャーキーを取りだし試しにケージについた穴に近づけた。
    指にかみつかんばかり(というか最初からそのつもりだろう)に勢いよくだがくらいついてはくれた。

    「ね? 普通の犬じゃこうはいかない。警戒して食わないところです。 私ならうまくやってけます。」

    すでに八房との生活のプランは頭の中にあった。
    自信をもっていうと担当者は八房とわたしをみくらべたあと、しばし話をしてから去っていった。

    681: 本当にあった怖い名無し 2006/12/14(木) 13:21:33 ID:J5SBgyey0
    こうして私は八房の犬となった。

    彼は生きている間にかずかずの不幸を私にもってきてくれた。
    保健所の中にやってくる犬達の中で情を通わせた犬がいると感づいて吠え立てる。
    引き取れと命じるのだ。
    基本的にわたしは八房の命令に忠実だった。
    だが、家計のためにとやむなく見捨てた時は医者にも原因不明だという高熱に一週間もやられたものだ。
    人間が動物に都合をおしつける世の中で、八房だけが動物の都合を人間におしつけられる立場だった。
    とはいえそれではこっち餓死するし、そうなると犬達の面倒は到底できない。
    さしもの八房も人間の言語まではわからずディスカッションは混迷を極めたが辛うじて私の生存ラインの出費の範囲内で納得してもらえるようになった。
    だがそんな幸せな生活も長くはつづなかった。
    彼はたかだか三年私のもとで生きて、亡くなってしまった。
    八房の魂がまだ肉の内にとらわれている内になんとか八房との関係修繕をしたかった。

    今私は自宅に飼っている犬を人質として辛うじて八房の祟りを免れているに過ぎない。
    八房のためにたてた供養塔を撮影してそれは確信に変わった。引き取る前にみせられたものより格段に犬の顔は増えている。

    844: 本当にあった怖い名無し 2006/12/15(金) 21:54:15 ID:3WwQAVlx0
    【閉じ込められた女】

    これは後輩が体験した話です

    八王子にある今は取り壊された病院なのですが
    そこに肝試しに行った話しです。

    夜23時過ぎに行った後輩たちは、柵を乗り越え
    敷地内に入っていきました。
    するとDQN達が廃車になった救急車の周りで騒いでます。
    なんだろうと近づいてみると、いじめられっ子の女を救急車に
    閉じ込めているのです。
    そのDQN達は彼女を閉じ込めたまま院内を散策しに行きました。

    後輩達は可哀想な事をするなと思いながらも助けることなく
    院内に散策に向かいました。

    くまなく散策し終えた後輩達は表の柵付近まで近づくと
    さっきのDQN達が青い顔して呆然としているのです・・。

    なんだろうと近くに行ってみると、さっき閉じ込めた女の子の髪の毛が
    真っ白になってガタガタ震えています。

    人間は極度のストレスを感じると髪が真っ白になると聞いたことが
    ありましたが、初めて見ましたと後輩から聞きました。

    853: 通りすがりの名無し 2006/12/15(金) 23:40:07 ID:ltofHqqJ0
    【夢遊病】

    3/1
    子供の頃から虫や動物が好きで、近所の草むらや山に入って虫取りをよくしてた。
    当然、持って帰ってきても飼える能力はなくすぐに死んでしまう虫がほとんどだった。
    ただ取るのが楽しくて、飼う事やかわいがる事は好きじゃなかったんだと思う。
    死んだ虫達は、土に埋めてあげたり、草むらに返したりしたが、ごめんなさい
    という気持ちは持ってなかった。

    小学校3年生の時、突然に夢遊病が始まった。
    当時団地の4階に住んでいたんだが、気付くと玄関で寝ていたり、窓のサンに立っていたり
    ベランダの柵を乗り越えようとしているとこをオヤジに助けられた事もあった。
    もちろん記憶はまったく無い。無いが寝ようと布団に入ると必ず同じような事を体験した。

    854: 通りすがりの名無し 2006/12/15(金) 23:41:04 ID:ltofHqqJ0
    2/3
    布団に入って天井を見てる。なぜか天井がものすごく遠く高い。ふだん見てる天井とはぜんぜん違うんだ。
    まわりのタンスや机までもすごい高さだ。まるで魚眼レンズでもつけて見てるような感じだった。
    キョロ キョロ見回してると、空から大きなシャボン玉が落ちてきて、
    それを落とさないように必死で受け止める。シャボン玉というか写真に写るオーブみたいなやつ。
    シャボン玉はいっぱい落ちてきて、もう受け止められない!とあきらめるとそこから記憶が無くなる。
    目が覚めると全然違う場所で寝てる。それが2週間ほど続いた。

    855: 通りすがりの名無し 2006/12/15(金) 23:42:13 ID:ltofHqqJ0
    3/3
    このままではあぶないので、近所の有名な不動尊で見てもらうことになった。
    神主(?)さんらしき人が、御祓いの様なものをしてもらい御札を1枚もらった。
    たしか【蟲封じ】とかいう御札だった。それを部屋の言われた方角に貼り付けた。
    その日から夢遊病は治った。
    だが、自分がものすごく小さくなって、回りが異常に遠く見えるのはたまになる。
    知人の精神科医に話したところ、『不思議の国のアリス症候群』というヤツだな。と言われた。
    あの時の虫達は、まだ俺を許してくれないのだろうか・・・。

    -不思議の国のアリス症候群(Alice in Wonderland Syndrome)-
    自分の体の一部や全体が大きくなったり小さくなったりして感じたり、周囲のものが大きく見えたり
    小さく見えたりする。遠ざかって見えたり近づいて見えたり、時間感覚の異常も感じることがある。

    怖くないなスマソ

    858: 本当にあった怖い名無し 2006/12/16(土) 01:01:17 ID:0mm6V+SiO
    >>853-855
    乙。
    子供の頃虫捕りが好きだったり捕った虫弄んで殺したりした奴なんて山程いるだろうに・・・
    災難だったね。

    954: 本当にあった怖い名無し 2006/12/16(土) 14:52:48 ID:8OAeSJ/H0
    【電話ボックス】

    中学生の半ば頃だったはず。
    私の学校はかなり辺鄙な場所にあり、学校を隔てて片方は都市部、
    もう片方は山林部、のような感じで、極端なほどに景色が分かれていた。
    だから、遊ぶのには困らなかったわけだ。

    都市側にあるゲームセンターに飽きた時、
    私と友人達は山林部で遊ぶ事にした。
    あれは・・・「探偵」だったかな?とにかく、「犯人」役がいて、
    「探索者」がそれを探すと言う感じのゲーム。
    それをしていた時の事だ。私は逃げる「犯人」役で、
    どこか良い場所が無いかと一人で山中を歩いていた。そして、
    小さな広場のような場所に出たとき、意外な物を見つけた。

    電話ボックス。

    それは、廃棄されていた・・・というよりかは、
    乱雑に倒れているのではなく、きちんと立てて置かれていた。
    それだけでもかなり変な事なのだが、そのボックスの到るところに、
    「KEEP OUT」の黄色いシールがベタベタと貼られていたのだ。
    その内部は曇っている上、シールのせいもあり完全に見えない。
    何でこんな物が・・・と考える暇も無く、その内部から物凄い声がした。

    ダーーーーーーーーーーーーーーゼーーーーーーーーーーーーー

    驚いて後ずさりしたら、ボックスのガラスの面の一箇所に30個くらい?
    (多すぎてよく覚えていない、大きさは人の指がちょうど出し入れできるくらい)
    にパリンと穴が開いた。

    その全てから人間の指が出ていた。

    956: 本当にあった怖い名無し 2006/12/16(土) 14:55:16 ID:8OAeSJ/H0
    指の数から、あの中にはたくさんの人間がいたはずだ。
    だが、電話ボックスにあれだけの数が入るはずが無い。
    では、中にいるのは一体何なのか。

    ダーーーーーーーーーーーーーーゼーーーーーーーーーーーーー

    もう一度聞こえた物凄い叫び声。
    だが複数の声ではなく、明らかに「単体」から出される声だった。
    そして、だしぬけに理解してしまった。

    ああ、そうか。分かったぞ。「出せ」って言ってるんだ・・・。

    木々を縫って降り注ぐ太陽の光が、恐らくは雲によって遮られ、
    森の中が少し暗くなったと同時に、私は駆け出していた。
    いくつもの音・・・鳥の鳴き声、木々のざわめき、枝の折れる音、そしてあの叫び声。
    それらを気にして振り返る事など出来るはずが無かった。

    友人と合流した後、体験した事を彼らに説明した。
    あまりにも気味が悪く、余りにも怖すぎたので、
    誰も行こうなどとは言わなかった。
    私の必死の説明が彼らにも伝わったのだろう、
    それから私たちは山林部で遊ぶ事はなくなった。

    「指だらけの怪物」
    ・・・こう言うとシュールで、少し笑えるかもしれないが、
    ただ現実として残っている記憶、出来事を、ここに書いてみた。

    959: 本当にあった怖い名無し 2006/12/16(土) 14:59:11 ID:eqmD/P57O
    >>956
    怖いな…(^。^;)

    957: 本当にあった怖い名無し 2006/12/16(土) 14:56:42 ID:1AG5iH41O
    >>956
    怖いじゃん(^o^)


    69: 本当にあった怖い名無し 2006/12/16(土) 23:52:25 ID:MS04YmUC0
    【ラフティングスポット】

    忘れたくても忘れられない、私にとっては強烈な実体験です。

    あの頃 私は疲れていた。肺に持病をもつ義父が亡くなって喪があけた直後
    母が難病で入院し 徹夜の看病が数ヶ月続いていた。半年前から予約していた
    旅行も諦めていたが、妹達は看病疲れの私に気分転換するようにと送り出してくれた。

    四国の吉野川は 全国でも有数のラフティングスポット。初心者の私には決して
    優しい場所ではないことは予想できたが、そこで起こったことは想像を絶する出来事だった。

    8人乗りのボートは6艘。私は先頭のボートだった。激しい川の流れに翻弄されながらも
    私達は大騒ぎしながら楽しんでいた。出発して2時間ほど過ぎた頃だったか、ガイドが

    「あれ、何だろ?」

    と つぶいた。ふと見ると黒くて丸いボールが浮き沈みしていた。
    ?? 私は何気なく身を乗り出してそれを確認すると・・・

    うつ伏せの男性が流されてる!!!! 

    一瞬で全員凍りついた。言葉も出ない。「彼」は白いポロシャツにベスト
    チノパンに白いスニーカーの中年男性だった。ガイドは他のボートを停止させ
    私達だけが「彼」を追いかけることになった。しかし 川の流れは激しく、
    初心者ばかりの私達はなかなか「彼」に追いつけない。中には震えて泣き出す子
    もいた。私は思わず叫んだ。

    「しっかり漕いで!みんなで漕がなきゃ追いつけないよ。
    今 救助すればまだ間に合うかもしれないじゃない!!」

    77: ラフティング続き 2006/12/17(日) 00:58:55 ID:MgKtFa0v0
    その瞬間、低い声が聞こえてきた。

    「いやだ いやだ このまま流されるのは いやだ
     このまま海の藻屑になるのは いやだ
     帰りたい 家に帰りたい
     ここはいやだ 寒い 冷たい・・・」

    水の中から「彼」を追いかける私達の映像が 頭の中にあざやかに見えた。
    まるで自分自身が流されているかのように。不思議な感覚だった。
    その時 あんなに追いつけなかった「彼」がす~と私のもとに流れてきた。
    「つかまえた~!!」
    私は彼のベストにオールを引っ掛けてガイドを呼んだ。そしてガイドと一緒に
    「彼」を思いっきり引き上げた。が、
    その時 彼のシャツがめくりあがってお腹が見えた!!
    赤 青 紫の死斑がブワァ~とうきあがっていた。
    手はグローブのようにふやけてろうそくのように真っ白で
    腕から皮がベローンとたれさがっていた。
    間に合うどころではない。警察に通報し ボートをつけやすい砂地をさがした。
    「何か臭わないか?」誰かが言った。次の瞬間 猛烈な腐敗臭が襲ってきた!
    おもわず顔を伏せると 足元が赤い??
    えぇ!!!!!!後ろに乗せた「彼」を見ると 目 鼻 口 耳から
    血が流れ出している~~~~~~!!!
    このままじゃ血の海になる!!!みんな 死に物狂いでオールをかきまわして
    必死で漕いだ。砂地にボートをつけるとみんな蜘蛛の子を散らすように逃げた。
    後からきたボートのガイドと一緒に ガイド達は「彼」を砂地へおろした。
    私は横たわった彼の元で どうか成仏できますようにと手をあわせた。

    「やっと帰れる」  その時私の口から出た声は 男の低い声だった。



     

    78: 本当にあった怖い名無し 2006/12/17(日) 01:04:46 ID:Ftp54RVHO
    >>77
    これまた結構怖いな…。f^_^;

    129: 本当にあった怖い名無し 2006/12/17(日) 14:17:12 ID:GsEyHgw/0
    【体育館で会った女生徒】

    オレがまだ中学の頃の話。

    バスケ部だったから、体育館の中で練習をしているとき、他校の生徒らしき集団が見学(?)に来ていた。
    体操着を見るとどこかの学校だと思ったが、どこの学校かは分からなかった。
    その集団の中の一人の女がオレに話しかけてきた。
    なぜか妙になれなれしくて、前に一度会ったことがあるとでもいうような接し方。
    こっちとしては、なんとも言えない気分で。なんで、オレに話しかけてるんだ?という思いがあった。
    そして、部活がおわり学校を出た。なんとなく体育館を振り返ってみると、
    体育館のずっと高い所にある窓(ハシゴを使って登らならなければならない)から、
    さっきの女が直立の姿勢でこちらを見ていた。

    その時の女の表情は無表情で、
    なぜそんな誰も登らないような高い窓から見下ろしているんだろうと思った。
    しかも、俺と目があったにも関わらず、ただ無表情でこちらを見ていた。

    そのときは、不気味さより苛立ちがあったように思う。
    家に帰宅して、夕食を食べて2階にある自分の部屋でくつろいでいたら。
    下の方で母親とお客さんが話している様な声が聞こえてきた。
    結構、長い間話し声が聞こえてきているので、気になって部屋から出て話し声に耳を傾けた。
    なんだか深刻そうな話題のようで、子供心に「これは、ヤバい事の話」だなという感じがわかった。

    そして、階段の下を見下ろすと母親とさっきの女が1対1で会話をしていた。

    130: 本当にあった怖い名無し 2006/12/17(日) 14:18:37 ID:GsEyHgw/0
    母親はいつにもまして、早口で深刻そうな話し方。
    その女は今にも泣きそうな話し方だったのを覚えている。
    その翌日だったとおもうが、うちで飼っていた犬が行方不明になった。
    首輪だけがきれいに残されていた為、きっと誰かが悪戯したのだろう。
    オレはその女がやったような気がしてしょうがなかったが、証拠もないため誰にも言わなかった。

    なぜ、俺がそう思ったのかという理由はその女が前日、
    俺の母親との会話で泣きそうな話し方をしている中に、
    怨念のようなものが含まれていたのを感じたからだ。

    前日の会話で何があったのか俺には分からなかったが、
    その女が学校で俺に直接接触してきた事や、
    母親と何か深刻な話しをしていたことからも分かるように、
    自分達の家族に関わっている事は確かだった。

    俺はそのことが気になっていたが、
    親に直接聞くことはなにかタブーに触れてしまうような気がして怖くて聞けなかった。
    それから、数日後の夏。

    中学生が水死体で発見されるという事件があった。

    131: 本当にあった怖い名無し 2006/12/17(日) 14:19:08 ID:GsEyHgw/0
    その生徒は他校の生徒だったが、
    中学生の頃はこういった類の話はあっという間に広まり、学校内はその話でもちきりだった。
    そして、その生徒の顔写真もうちの学校では、なぜか出まわっていた。

    俺がその写真を見たときは驚いた。
    その女だったからだ。
    自殺…なぜ…なにがあったんだ。

    今現在、なにがあったのかは分からないままです。
    家の中でもその話題はしません。
    でも、なぜ俺が今ごろになって、この話を思い出したのかと言うと。
    最近、その女が夢のなかにでてくるからなんです。

    あの女が体育館の窓から見下ろしている時の情景が、
    ホラー映画の様に不気味な映像になって夢にでてくるんです。

    そして、何よりも不気味なのはその女の顔を見ると、
    のっぺらぼうやマネキンのように何もない白い顔。

    どんな顔だったかは今でも思い出せません。







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    1  不思議な名無しさん :2020年07月30日 00:02 ID:i1BacfKf0*
    八房って南総里見八犬伝の犬の名前じゃなかったっけ?

     
     
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