image credit:GoFundMe
過去2か月にわたり続いているアメリカ西部での森林火災。カリフォルニア州では、甚大な被害に見舞われている。
そんな中、サンディエゴ東部からの火災に襲われたジャマルでは、馬の保護施設が全焼するも、24頭全ての馬が生き延びることができるという奇跡が起こった。
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Valley Fire victim grateful horses survived
馬の保護厩舎が山火事で全焼
カリフォルニア州ジャマルを襲った山火事「Valley Fire(バレー・ファイア)」は、9月5日に広大な敷地の馬の保護厩舎『Hyslop Horse Haven』を全焼した。
この日、厩舎に炎が近付くのを見た施設運営者のパティ―・ヒスロップさんは、24頭の馬をできるだけ多く避難させようと必死になった。
パティ―さんにとって、馬は生きがいといっていいほどの大切な存在なのだ。
20年以上にわたり、パティ―さんはこの敷地で虐待された馬や飼育放棄された馬を保護し、地域の子供たちに乗馬のレッスンを提供してきた。
馬と触れ合ってきた年数と同じぐらい、多発性硬化症を患ってきたパティ―さんは、広い敷地内ではゴルフカートに乗って馬の世話をしている。
長年、馬を救助し保護することによって、大きな癒しを得てきたパティ―さんは、病の辛さを乗り越えられるようになったのは、ひとえに馬のおかげだと強く信じている。
だからこそ、何としてでも全ての馬を無事に避難させたいと思ったが、駆け付けた警察に「今避難しなければあなたが死ぬことになる」と警告された。
馬を見捨てて、自分だけ避難なんてできない。
そう言い切ったパティ―さんだったが、迫りくる炎に耐え切れず、結局全ての馬を救い出す前に、その場から逃げなければならなかった。
馬は全員助かった!
しかし、奇跡が起こった。厩舎や施設は全焼したものの、置き去りにしなければならなかった馬数頭は、命を落とさず、生き延びていたのだ。
この山火事は、私がこれまで経験した中で最も恐ろしい出来事のひとつでした。厩舎に戻って、焼け死んだ馬たちの姿を見るのは、あまりにも辛いと思いました。実際に、敷地内の全てがすっかり燃えていたし、私のゴルフカートもただの金属の破片に変わり果てていました。
でも、馬は生きていたのです。財産のほとんどを失っても、馬たちが無事だったことに大きな安堵と喜びを感じています。馬たちが生き延びたのは、神様のおかげだと思います。
image credit: youtube
このように後のインタビューで喜びを語ったパティ―さん。
しばらくの間、馬たちはThe Lucky 7 Ranchという別の保護施設に預けられることになったという。
馬を救い続けることを人生の使命としているパティ―さんは、インタビューの最後をこのように締めくくっている。
私の施設には、多くの子供たちが乗馬を楽しみにやって来てくれていました。私のように、馬に触れ合って育ちたいと言ってくれる子もいれば、馬のことをもっと知りたいと言ってくれる子もいます。
私にとって、馬を救い保護し続けることは、人生の喜びであり生きがいなのです。これからも、ずっと馬を保護し続けていくつもりです。
現在、クラウドファンディングサイト『GoFundMe』では、パティ―さんの知人が、馬たちのために厩舎再建と維持管理に必要な支援を求めて寄付を呼びかけている。集まった寄付金は、全て馬のために使われるということだ。
written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
うま「全員ではなくて全頭、な?」
2. 匿名処理班
うれしいニュース。西海岸の森林火災に巻き込まれた馬全員が奇跡的に生き伸びる
【吉報】とかでなく「うれしいニュース」なの好き
あと>1が触れてるが馬を全員って書くからてっきり「森林火災に巻き込まれた(野次馬とかユーチューバーみたいな)馬鹿全員」が救助されたのかと思ったわwwww
3. 匿名処理班
※1
厄介おじさん「全員ではなくて全頭、な?」
4. 匿名処理班
どうやって生き残ったのか
5. 匿名処理班
火事で壊れた柵辺りから脱出したのかしらん
嬉しく思うのと同時に、馬も強靭な肉体を持つ大型動物なんだなと改めて実感
6. 匿名処理班
馬だって馬鹿じゃない。
命の危機が迫ればウマく逃げることもできるし、パティ―さんの想いだってわかる。
7. 匿名処理班
動物が焼け死ぬのを想像しただけで胸が痛くなる。
助かったのは良かったけど、実際のところ今の西海岸は地獄でしょ。
空なんて火星みたいになってるじゃん。
8.