海で漂流していた女性が救助される image credit:Rolando Visbal Lux/Facebook
今から2年前に家族の前から突然姿を消した女性が、コロンビアから約2km沖の海域に漂っているところを2人の漁師に発見され、救助された。女性は8時間も海に漂流していたという。
救助時の動画がSNSやメディアで拡散され多くの人の目に留まることとなった。女性はインタビューで、空白の2年間のこと、過去に夫からの虐待を受けたことについて語った。
だが、女性の娘を名乗る人物が「母が行方不明になった原因が、父の虐待だったという事実はない」とメディアに語り、謎が謎を呼んでいる。『Mirror』など海外メディア多数で報じられた。
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Colombian Woman Missing for Two Years Found Alive Floating at Sea
コロンビア沖の海域で漂流していた女性を救助
9月26日の午前6時頃、地元漁師のローランド・ヴィスバルさんと友人のグスタボさんは、釣りをするため船に乗って沖に出ようとしたところで、海面に流木のようなものが浮いているのを発見した。
よく見るとそれは人間だった。、手をあげて助けを求めてきたため、2人は浮き輪のついたロープを投げ、女性にスペイン語と英語で話しかけた。
しかし、女性は仰向けに漂い無反応のままだった。ヴィスバルさんらは、ボートを近づけて女性をボートに引き上げようと救助を試みた。
この時の様子は上の動画に収められているが、女性は無気力で、なんとかボートにひきあげられたものの、仰向け状態で目を閉じており、ペットボトルの水を差し出されても何の反応も見せなかったが、やがて声を出して泣き始めた。
image credit:Rolando Visbal Lux/Facebook
2年前から行方不明の女性、8時間海に漂流
漁師の介助で岸に戻された女性は、ビーチにいた地元の人々らの助けを借りて病院へ搬送された。
低体温症を起こしていたが命に別状がなかったというこの女性は、アンジェリカ・ガイタンさん(46歳)であることが判明し、2018年9月から行方不明になっていたことがわかった。
その後、地元のラジオ局にアンジェリカさんが語ったのは、家族から長年にわたり受けていたという虐待の日々だった。
私の元夫は、過去約20年にわたり私に激しい暴力行為を働いていました。それは1人目の子供を出産後始まり、2人目の子供を妊娠しても続きました。
娘たちがまだ小さかったため、夫から逃げることはできませんでした。警察に通報しても、24時間拘束するだけで夫はまた戻ってきます。すると、再び私に暴力を振るいました。
家に閉じ込められたり、トイレの使用も禁じられました。ある日、顔面を殴られ骨折した時、「このままでは殺される」と思い、家を飛び出しました。
その後、アンジェリカさんはコロンビア北部に位置するアトランティコ県バランキージャという町を放浪し、しばらくはホームレス生活を送っていたそうだ。
町のホームレス救済施設を頼り、半年ほど滞在したこともあったが、そこでもアンジェリカさんはいじめを受けたという。
最終的には、警察から「あなたの夫は我々の管轄地から去ったため、これ以上あなたを保護できない」と施設を追い出される羽目になり、追い詰められてうつ病になったという。
「もう生きていても仕方ない」と思ったアンジェリカさんは、バスでビーチへ出て、海に飛び込んだ。
後の取材で、アンジェリカさんは8時間も海に漂流していたことがわかった。
アンジェリカさんの娘が「父の暴力報道はデマ」と反論
漁師が撮影したアンジェリカさん救出の動画は、後にSNSで拡散した。
同時に、地元メディアがアンジェリカさんのことを大々的に報じたわけだが、本人の言う「元夫からのDV(家庭内暴力)」は真実ではないと名乗る人物が現れた。
それは、首都ボゴタに住むアンジェリカさんの娘と名乗るアレハンドラ・カスティブランコさんで、メディアに対しこのように語っている。
確かに母は2年間行方不明で、まったく消息が掴めなかったのは事実です。ですが、父による暴力が原因で家を去ったという事実はありません。
母は、長い間心臓を患っていて、過去に一度心臓発作を起こしてからは精神状態が不安定になっていました。
現在、アレハンドラさんはきょうだいたちと一緒に、アンジェリカさんが救助された地点から約1000kmほどの距離にある家に連れ戻すために資金を集めているところだという。
アンジェリカさんは、救助後初めて言葉をこのように発したと伝えられている。
私は生まれ変わった。神は私が死ぬことを許さなかった。生きていることを神に感謝します。
果たして、元の家に戻ることはアンジェリカさんにとって幸せなのだろうか。空白の2年間を含め、過去の経緯は未だミステリーを含んでいる。しかし何より、アンジェリカさんの命が助かったのはまさに奇跡といえよう。
written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1.
2. 匿名処理班
いやその警察やら施設やらに聞けば足取りとかわかるわけで
3.
4. 匿名処理班
もしかして似て異なる世界からやってきた…?
5. 匿名処理班
精神疾患による妄想か…はたまた本当の虐待があったのか気になるな
虐待だったら近所からもわかるはずなんだが、この件は気になるね(´・ω・`)
6. 匿名処理班
親方!海から
7.
8. 匿名処理班
この中の登場人物の誰を信じればいいのだろう?
海に飛び込んで死ななかったのは幸いだったが、
もともと心臓にダメージがある人が8時間漂流って
そんなにスタミナあるとは思えないし…。
奇跡なのかもしれないが。
9. 匿名処理班
これって漂流していたガイタンさんか、娘と名乗る女性のどちらかが嘘をついている可能性がある?よね。その辺が明らかにならないのが不気味。
10. 匿名処理班
まさか2年間漂流してたってこと?
11. 匿名処理班
父親に虐待されていたところを海王ポセイドンに助けられ、
2年間、ポセイドンの神殿で暮らしていたとか、どうせそういうオチなんだろうな・・・
12. 匿名処理班
生きてても仕方ないって海へ
でも浮き輪はしっかりつけてる
単に不安定な人なのでは
13. 匿名処理班
浮きになるもの体に巻いてるね
14. 匿名処理班
事実は小説よりも奇なりとはよく言ったもんだ
創作やってるけどこんな展開はなかなか思いつかない
15. 匿名処理班
※10
(ヾノ・ω・`)違う違う、海の漂流は「8時間」って書いてある。
それまではホームレス生活や施設に身を置いていたらしい。
16. 匿名処理班
びっくりした
二年前から漂ってたのかと思ったわ
17. 匿名処理班
子供も親父と一緒に母親の虐待に加担していたか小さすぎてそれがなんなのか理解できていなかったのか、それとも母親の精神疾患から来る妄想なのか事実は分からないけど、彼女が救出された後声明を出したのも引き取る準備をしているのも娘であって、父親の存在が不明なところがなんともいえないな。子供が小さかったので離婚できなかったとあるけど、声明を出した娘は何歳なのか?親父はどこにいったのか?娘たちはどうやって生計をたてているのか?っていうのが気になるところ。
18. 匿名処理班
海上アンジェリカ