fsghすぐに検査を受けられていれば、こんなことにはならなかった――。立憲民主党の羽田雄一郎参院議員が昨年末、新型コロナウイルス感染症で急逝したことを受け、同党の杉尾秀哉氏が14日の参院内閣委員会で、涙で言葉を詰まらせながら検査体制の拡充を訴えた。



・杉尾議員が涙の質問「政策見直しを」 羽田議員の急逝で



 羽田氏と同じ長野選挙区選出の杉尾氏は、「痛恨の極みです。直前までとても元気でした。本当に信じられません。改めて新型コロナの怖さ、問題点を指摘したい」と質問を始めた。

 杉尾氏によると、羽田氏は昨年12月23日に感染者との接触がわかったが、24日、紹介されたPCR検査機関に「きょうは無理だ」と検査を断られたという。同日深夜に発熱し、翌25日に都内の民間医療機関に検査を予約。27日午後、検査に向かう車のなかで容体が急変し、搬送先の病院で死亡した。


・12月27日に急逝した羽田雄一郎氏





 杉尾氏は「車の中での羽田さんの最期の言葉は『俺、肺炎かな』という言葉だったそうです。CT検査で、羽田さんの肺は(肺炎で)真っ白だったとうかがいました」と声を詰まらせ、「すぐに検査を受けられていれば、こんなことにはなりませんでした。あれだけ何度も何度も、検査体制の拡充を訴えてきたが、改善されていないのではないか」とただした。

 厚生労働省の度山徹審議官は「PCR検査機器の設備の補助を、補正予算や予備費を活用して進めてきた」とし、「1日あたりの検査能力は直近で12万件を超える規模に拡大している。行政検査需要に適切に対応し、自費での検査にもいろんな場面で行われるようになってきている」と説明した。

 しかし、杉尾氏は「12万件というが、実際にやっているのは半分だ。危機感が全然足りていない」「羽田さんのように急逝し、後で検査をして陽性だとわかったケースはたくさんある。もう一度、政策を見直してください」と訴えた。


・「すぐに検査を受けられていれば」杉尾秀哉(立憲)1/14 参院・内閣委員会



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