njkj【ブランドを作れない日本】by キンコン西野





・【ブランドを作れない日本】by キンコン西野


この国が「安い国」になってしまった原因って、いろんなところで語られているし、もちろん、一つじゃないと思うのですが……エンタメを通じてサービスを提供している立場から言わせていただくと、やっぱり日本は「ブランドづくりが下手」というのと、それ以前の問題として、「日本人が日本人のブランド作りを許さない」というのが大きいと思っています。

日本人って、商品の付加価値が目に見えるものになっていないと、「こんなに高いのはおかしい!宗教だ〜!」と騒いじゃう感じあるじゃないですか?

たとえば、A社が販売しているカバンと、同じようなカバンを、山田太郎さんが、それよりも高い値段で販売していて、その山田太郎さんのカバンが売れていた時に、外野が「宗教だ〜!」「山田太郎から搾取されてる〜!」と言っちゃう感じ。


・西野亮廣さん



でも、もちろん、まったく同じものが高い値段で売れるわけがなくて、そこには山田太郎さんのストーリーが付加価値として乗っかっていて、それが、「山田太郎さんへの支援」だとか、「山田太郎さんの成果物を持っている俺」に繋がっているわけじゃないですか。

それこそがまさに「ブランド」の正体だと思うのですが……そこを認めない空気感が日本中に漂っていて、その結果、ほぼ原価でしか商品売れない空気になっている。

一方で、顔を知らない外国人のブランドは歓迎していて、「GUCCI」とかに対して「宗教だ〜!」とかは言わない。

そりゃ、日本は安くなるわけで。。

その変なノリをやめない限り、「人口が減り続けている中、薄利多売競争に参加させられる」という地獄絵図が展開されるわけで、これは、コロナとかまったく関係のない問題だと思っています。

で、因果応報ですが、「ストーリー」などの《目に見えない付加価値》を叩いて追い出してしまったら最期、自分が安さ勝負で追い込まれた時に、「目に見えない付加価値」を提供できなくなってしまうので、ここは本当に気をつけた方がいいと思います。