596 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2019/03/11(月) 09:46:53.32 ID:MYIVESxA
311ということで震災に見舞われて生還した従兄の体験談を
以下従兄視点で語るが何かの参考にしてくれれば幸いだ

その日俺(従兄)は仕事で運転中に激しい揺れに見舞われた
ラジオで大津波警報ガンガン流れてたのでとにかく高台を目指した
県道を走っていたら途中で全く身動きのとれない渋滞に巻き込まれた
たまたま橋の上で停車し、川の下流の方を見たら津波が迫ってきた
俺は車を前後にぶつけスペースを作り、その場でUターンした
後ろの車が「何すんだ!」と怒鳴っていたが「津波!逃げろ!」
とだけ言って俺は全速力で逃げた

遠回りだがあのまま青看の通りに進んでいたら絶対に逃げれなかった
今来た道を一旦戻って獣道でも何でもいいから別の山道を目指した
ところがほんの少し時間稼ぎになっただけで結局津波に飲まれた
幸いそばに大木があったので枝を掴んでよじ登った
耳をすませてみるとあちこちで助けを呼ぶ声が聞こえるけど、
みんな「父ちゃーん!」「ママー!」だから誰が誰を呼んでるのか・・・

そうこうしている内に引き波に戻されて上流から女性が流れてきた
ちょうど俺のいる大木を目指すライン取りだ
俺は枝にまたがったまま手を差し伸べた
そしたら女性もしっかり握り返してきて安堵の表情を浮かべた
これで助かると思った次の瞬間、第二波が襲ってきた
水流だけならまだしもガレキもたっぷり混じったやつな
あれで女性は体をあちこち打ち付けてもう助からないと悟ったのか、
「娘を・・・」と言い残して波に消えた

あれから何年も経つけど、「父ちゃーん!」「母ちゃーん!」
の悲痛な叫び声、女性の手の温もりや表情は一生忘れられねえ
あと数秒早ければ女性は絶対に助けられたんだよ!


漫画で描き残す東日本大震災 ストーリー311 (カドカワデジタルコミックス)
ひうら さとる(著), 上田 倫子(著), うめ(著), おかざき 真里(著), 岡本 慶子(著), さちみ りほ(著), 新條 まゆ(著), 末次 由紀(著), ななじ 眺(著), 樋口 橘(著)
KADOKAWA (2016-02-26T00:00:00.000Z)
5つ星のうち4.2
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