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1 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:54:48 ID:hS7D
日曜の朝、都内某所

バイク愛好家たちが集まる小さなサイトのツーリングオフが開かれようとしていた
集合時間10分前、既に来ているメンバーは7人
その輪の中へ、俺は愛車のマグナ50で乗り付けた

「おはよう!マグナキッドです!今日はよろしく!」

元気よく自己紹介する

「…あ、おはようございます」
「マグナキッドさんって高校生なんですよね?若いですね…」

なぜか皆の視線が泳いでいる

「遅くなってスイマセ~ン!」

ZZR1400に乗ったオッサンが大きな声を出しながらやってきた

「幹事のカワサキオヤジです。今日は皆さんよろしくお願いします」

この人が今回のオフの主催者であり、サイトの管理人でもあるカワサキオヤジさんだ

「あ、どうも!マグナキッドっす。よろしく」

俺が挨拶をすると、カワサキオヤジは眉間にシワをよせて、俺とマグナをジロジロと見てきた

「え~っと…マグナキッド君だっけ?君さぁ、今日どこに行くか知ってる?」
「え…?富士山を見ながらそば食うオフっすよね?」
「うん。で、君のバイク…それ原付だよね?」

2 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:54:58 ID:hS7D
何が言いたいのかわからない。愛車を原付呼ばわりされてイラっときた俺は言った

「何が言いたいんスか?」
「高速道路に乗るんだけど…原付じゃ乗れないよね?」
「…大丈夫っスよ!ブン回せば皆さんに迷惑かけないくらいのスピードは出ますし」

爆笑の渦が起こった。そしてカワサキオヤジは苦笑いしながら言った

「原付は高速道路を走っちゃダメなんだよ。それにそのスピードメーター見てごらん」

視線を落とす。そこには60km/hが限界のメーターがあった

「高速道路は80~100km/hくらいで流れてるからね。君の原付じゃついて来れないよ(苦笑」

俺は泣きながら家に帰ると、そのまま枕を濡らして眠ってしまった
目を覚ますと午後10時、パソコンの電源を入れてあのサイトを覗いてみる
そこの掲示板には、今日のツーリングオフを楽しそうに振り返るメンバーたちの書き込みがあった
俺は偽ハンドルネームを使って『カワサキオヤジ臭ぇんだよ!死ね!』と書き込む。

すぐに管理人からのレスがあった
『マグナ君だね。当サイトのルール通り、君をアク禁にします』


3 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:55:42 ID:GRzd
原付は駄目やろ

4 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:55:59 ID:hS7D
『うん。で、君のバイク…それ原付だよね?』
『高速道路に乗るんだけど…原付じゃ乗れないよね?』
『原付は高速道路を走っちゃダメなんだよ。それにそのスピードメーター見てごらん』
『高速道路は80~100km/hくらいで流れてるからね。君の原付じゃついて来れないよ(苦笑』
『マグナ君だね。当サイトのルール通り、君をアク禁にします』

・・・・・・・!!

「うぅ…夢か…」
俺はあれからほぼ毎晩のように、あの日の悪夢にうなされている
時計を見ると、午前0時をちょっと過ぎたころだった
冷たい水で顔を洗うと、ベッドに腰掛けてため息をつく
「俺のマグナ…50ccだけど…本当に遅いのか?」
夢に出てくるZZR1400に乗ったあのオヤジは、いつも俺のマグナ50をバカにしやがる
だがどうしても俺にはマグナ50が遅いバイクだとは思えなかった

ハーレーと並んでも負けない堂々としたスタイル
ホンダが生んだパワフルタフエンジン
ライダーの意志と共鳴する4速ミッション
こんな素晴らしいバイクが、どうして世の中に認められないのか?
本当に高速道路に乗れないくらい遅いのか?
そりゃZZR1400と比べれば、少しは遅いのかもしれないが…

「そうだ!」
頭の中にひとつの提案が浮かんだ


5 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:56:07 ID:hS7D
『マグナが速いってことを証明してやる!』
そう決めた俺は、着替えてヘルメットとキーを持つと
家族が起きないように静かに家を出た
相棒に跨ると、あの場所を目指して走り出す
マグナ50の実力を試す場所、俺とマグナ50の魂が一つの壁に挑戦する場所、高速道路へと…

ウインカーを点滅させ、インターチェンジへと進入していく
もちろん原付は高速道路に乗ってはいけないという法律を知らないわけじゃない
だけどこれは、俺とマグナ50の挑戦なんだ
もう戻ることなんかできない
発券機から券を抜き取ると、スロットルを全開にして走り出す
「行くぜ!マグナ50の実力を証明してやる!」

初めて走る高速道路
だが親父の車で何度も来ているので、どういう場所かは理解している
メーターの針はまもなく60km/hを指そうとしている
しかしトラックや車に次々と追い越されていく
やっぱりマグナ50は遅いのか…いや、違う!まだ実力は発揮されていない
「まだだ!マグナ50はこんなもんじゃない!」


6 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:56:15 ID:hS7D
前傾姿勢になると、前方を走る軽自動車を睨みつける
行ける!追いつける!追い越せる!
ここからは一瞬が勝負の世界だ
右のミラーを見て、後方からの車がないことを確認する
右のウインカーを出す、そして目視
素早く車線を変更すると、3速に落としてエンジンのパワーを開放する
「行っけぇぇぇぇぇ!!!!!!」
再び4速!並んだ!そして抜いた!
マグナ50が軽自動車に勝利した瞬間だった

軽自動車の排気量は660ccある
CBR600RRよりも上だということだ
その軽自動車に勝ったということはつまり
マグナ50は、CBR600RRよりも速いということになる

激しいバトルを終えた俺は
この先2kmにあるサービスエリアの看板を見つける
「少し休もうかマグナ50…」


7 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:56:30 ID:hS7D
夜のサービスエリアは静寂に包まれていて
戦士が休息を取るには最適な場所だった
「俺たち勝ったんだぜ。お前も疲れただろ?ちょっと休もう」
マグナ50を二輪の駐車場に置くと
建物の中へと入り、食堂でうどんを注文する
さっきのバトルで、かなりエネルギーを消費したから栄養補給だ
あとでマグナ50にも給油してやろう
今日は頑張ってくれたから、特別にハイオクを入れてやろうかな
そんなことを考えていると、食堂のおばちゃんから声がかかる
「3番のうどんでお待ちのお客さま~」

熱々のうどんを頬張っていると、誰かが俺の肩を叩いた
振り返ると警察官が二人、俺を見下して立っていた
「あっちに停めてある原付は君のか?」
「…原付というか、マグナ50っスけど…」
「ちょっと来い!」
食べかけのうどんを残し、俺はパトカーのほうへと連行された

午前6時、連絡を受けた親父が警察署まで迎えに来た
そして殴られた


8 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:56:31 ID:dhZ3
マグナキッド伝説

9 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:56:49 ID:hS7D
俺はNS-1に乗っている。原付だけど速いし、峠では最強だと思う。
事実峠ではスクーターをバンバン抜かせるし、どんなコーナーだって俺が一番上手い。
俺はこの峠の主なんだ。

「そろそろ行くか・・・」
バトルスーツに着替え、俺は走り出した。
峠の頂上に辿り着くと、そこにはマグナ50に乗った男がいた。マグナの男はこちらに気づき、近寄ってきた。
「いつもここで走ってるの?」
「ああ。俺はここの主だ。」
「俺のマグナと勝負しないか。CBR600RRよりも速いぜ」

俺はこの発言に何かひっかかるものを感じていた。
「いいだろう。麓のうどん屋がゴールだ。」


10 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:56:57 ID:hS7D
「あの夕日が山に隠れたら、バトルスタートだ」

うなるN1のエンジン。一方、マグナは重低音を奏でていた。
ここには俺たちしかいない。これは命がけのバトルだ。
「負けた方がうどんをおごる。それでどうだ?」
「いいだろう。」


夕日が山に隠れる!
俺とN1は勢いよく飛び出した。20、30、40・・・どんどんスピードが上がっていく
後ろを見るとマグナは小さくなっていた
「いける!」
俺はこの峠を知り尽くしている。だから誰も勝てない。

しかし、それは一瞬の出来事だった。
前から来たおばちゃんトゥデイを避けたはいいが、俺はバランスを失い転倒してしまった。
「・・・」
遠のく意識。おばちゃんトゥデイは見えなくなっていた。


11 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:57:05 ID:hS7D
「おい!大丈夫か!」
男の声で気が付いた。ここは・・・?俺は死んだのか?
「おい!」
マグナの男が俺を介抱してくれていた。俺は気を失っていただけだった。

「N1!」
N1は草むらに突っ込んで止まっていた。フォークは曲がり、カウルは割れていた。
N1は死んでしまった。俺は泣いた。

「N1はお前を守ったんだよ」
マグナの男が言った。
「俺もいままでこいつと色々なことをした。高速を走ったりもしたんだ。こいつは俺の一生の相棒なんだ。」
高速・・・  まさか!
俺は恐る恐る聞いてみた
「お前はまさか・・・ マグナキッドか?」

「そうさ。俺はマグナキッドさ。」
俺は驚愕した。あのネットで話題になったマグナキッドが実在したとは。


13 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:57:38 ID:BcCe
マグナキッドほんとすこ

14 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:57:50 ID:etK7
長い
話が長すぎる


15 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:58:18 ID:EK5W
おはぎのコピべが1番悲しい

19 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:59:48 ID:7NEe
>>15確かに


会社が棚卸しで振り替え休日があったので
会社の若い連中、男女3:3で海にドライブに行った
私は途中で腹が減ると思ったので
人数分×3個のおはぎを、前の晩からこしらえた。
「気のきく人」と思われて好感度アップ間違い無しと確信して
寝不足ながらウキウキ気分で出発。
ひそかに思いを寄せるN男さんもお洒落な服で張り切っている。
10時ごろ、ブサイクな同僚♂(29才喪男)が
「ソフトクリームがたべたい」と言い出したので
私は「お、おはぎならありますけど・・」とやや控えめに
18個の色とりどりのおはぎ(あん・青海苔・きなこ)を紙袋からとり出した。
一瞬「しーん」となって、ブサイクな同僚♂が
「喪女さんが握ったの?うわwwおばあちゃんみたいwww」と言った。
他の女が「ちゃんと洗った手で作ったの?今の季節雑菌は危ないよ、ほら、ここやばくない?」と言った。
爆笑が起こった。18個のおはぎは誰の口にも入らなかった。
私はほぼ半泣き状態で、おはぎをしまった。
人づてに聞いた話だけど、N男さんも「ちょっとあれは食べらんないw」と
言っていたらしい。


29 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:01:41 ID:v3Kk
>>19
これ下心あるからあんま可哀想とは思えんわ


31 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:02:14 ID:EK5W
>>19
ホンマに悲しい
おはぎ好きやから尚更


20 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)22:59:56 ID:etK7
成人式の為に買ってもらったスーツを着て
かっこいいと言われ、何枚も写真を取られ
車で会場まで送ってもらい
「友達と飲むだろうけど、イッキなんてしたらいかんよ?
 遅くなるだろうから気をつけて帰ってらっしゃい」

そう言われた後一人で会場を一周し、中に入ることが出来ず
友達と飲みに行くことになっている手前、そのまま帰ることも出来ず
夜まで時間つぶすためにその足でスロット店へ行き
親からもらったお年玉を使い切るのに2時間も持たず銀行から下ろした8万も消え

どうしようもなくなって、夕方頃に家に帰り
人が多すぎて友達と会えなかったと言う俺に
母さんは、じゃあ夕飯ちゃんとしたもの作らなきゃねと言い

俺は震えて声も出せないほど泣いた


23 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:00:44 ID:QdnQ
電気屋さんの焼きそばのやつが一番髄にくるわ

28 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:01:37 ID:QdnQ
小さいころ新聞に折り込まれた広告を見ると近所に出来た電気屋さんの
開店セールのチラシが入っていた。
そのチラシには「開店記念、ホットプレートで作った焼きそばを無料配布」の文字が!
焼きそばが大好きだった俺は、タダで焼きそばか食べられるのかとワクワクしながら
弟を一緒に電気屋の前まで行ったが電気屋の近くまで来た時に目にした光景は
閑散とした客誰一人としていない店頭で一生懸命呼び込みをしながら焼きそばを
小さなホットプレートで焼きつづける電気店主夫婦・・・
子供の目にもあまりにも寂しい雰囲気だったので「焼きそば下さい」と店の前まで行く
勇気が湧かず弟と一緒に遠巻きに電気屋を見て、そのままそそくさと帰宅した。
それから月日は経ち電気屋は無くなった。


47 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:07:11 ID:xsw1
>>28
悲しい


107 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:19:30 ID:yfDL
>>28
これを見にきた


36 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:03:36 ID:etK7
幼い頃に父が亡くなり、母は再婚もせずに俺を育ててくれた。
学もなく、技術もなかった母は、個人商店の手伝いみたいな仕事で生計を立てていた。
それでも当時住んでいた土地は、まだ人情が残っていたので、何とか母子二人で質素に暮らしていけた。

娯楽をする余裕なんてなく、日曜日は母の手作りの弁当を持って、近所の河原とかに
遊びに行っていた。給料をもらった次の日曜日には、クリームパンとコーラを買ってくれた。

ある日、母が勤め先からプロ野球のチケットを2枚もらってきた。
俺は生まれて初めてのプロ野球観戦に興奮し、母はいつもより少しだけ豪華な弁当を作ってくれた。

野球場に着き、チケットを見せて入ろうとすると、係員に止められた。母がもらったのは招待券ではなく優待券だった。
チケット売り場で一人1000円ずつ払ってチケットを買わなければいけないと言われ、
帰りの電車賃くらいしか持っていなかった俺たちは、外のベンチで弁当を食べて帰った。
電車の中で無言の母に「楽しかったよ」と言ったら、母は「母ちゃん、バカでごめんね」と言って涙を少しこぼした。

俺は母につらい思いをさせた貧乏と無学がとことん嫌になって、一生懸命に勉強した。
新聞奨学生として大学まで進み、いっぱしの社会人になった。結婚もして、母に孫を見せてやることもできた。

そんな母が去年の暮れに亡くなった。死ぬ前に一度だけ目を覚まし、思い出したように「野球、ごめんね」と言った。
俺は「楽しかったよ」と言おうとしたが、最後まで声にならなかった。


38 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:04:41 ID:2rC2
>>36
あかん


40 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:05:17 ID:UTH5
>>36
こういう悲しいのマジでアカンわ・・・


41 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:05:53 ID:xsw1
>>36
やめろ、つらい


43 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:06:19 ID:3fiR
>>36
けた違いの破壊力


45 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:06:39 ID:uzwe
アルバムビリビリにする奴
あれはあかん


46 名前:■忍【LV23,まほうおばば,DC】[] 投稿日:21/08/14(土)23:06:40 ID:FItO
私の母は昔から体が弱くて、それが理由かは知らないが、
母の作る弁当はお世辞にも華やかとは言えない
質素で見映えの悪い物ばかりだった。
友達に見られるのが恥ずかしくて、毎日食堂へ行き、
お弁当はゴミ箱へ捨てていた。
ある朝母が嬉しそうに「今日は〇〇の大好きな海老入れといたよ」と
私に言ってきた。
私は生返事でそのまま高校へ行き、こっそり中身を確認した。
すると確かに海老が入っていたが、殻剥きもめちゃくちゃだし
彩りも悪いしとても食べられなかった。
家に帰ると母は「今日の弁当美味しかった?」としつこく尋ねてきた。
私はその時イライラしていたし、
いつもの母の弁当に対する鬱憤も溜っていたので
「うるさいな!あんな汚い弁当捨てたよ!もう作らなくていいから」と
ついきつく言ってしまった。
母は悲しそうに「気付かなくてごめんね…」と言い
それから弁当を作らなくなった。
それから半年後、母は死んだ。私の知らない病気だった。
母の遺品を整理していたら、日記が出てきた。
中を見ると弁当のことばかり書いていた。
「手の震えが止まらず上手く卵が焼けない」
日記はあの日で終わっていた。


これと


小1の秋に、母親が男作って家を出ていき、俺は親父の飯で育てられた。
当時は親父の下手くそな料理が嫌でたまらなかった。
また、母親が突然いなくなった寂しさもあいまって、俺は飯のたびに癇癪おこして大泣きしていた。
ひどい時には、焦げた卵焼きを親父に向けて投げつけたりなんてこともあった。
翌年、小2の春にあった遠足の弁当もやっぱり親父の手作り。
俺は嫌でたまらず、一口も食べずに、友達にちょっとずつわけてもらったおかずと持っていったお菓子のみで腹を満たした。
弁当の中身は道に捨ててしまった。
家に帰って空の弁当箱を親父に渡すと、親父は俺が全部食べたんだと思い、涙目になりながら俺の頭をぐりぐりと撫で
「全部食ったか、えらいな!ありがとうなあ!」
と、本当に嬉しそうな声と顔で言った。
俺は、本当のことなんてもちろん言えなかった。
でもその後の家庭訪問の時に、担任の先生が俺が遠足で弁当を捨てていたことを親父に言ったわけ。
親父は相当なショックを受けてて、でも先生が帰った後も俺に対して怒鳴ったりはせずにただ項垂れていた。
さすがに罪悪感を覚えた俺は、気まずさもあって、その夜早々に布団にもぐりこんだ。
でもなかなか眠れず、やっぱり親父に謝ろうと思い親父のところに戻ろうとした。
流しのところの電気がついてたので、皿でも洗ってんのかなと思って覗いたら、
親父が読みすぎたせいかボロボロになった料理の本と、遠足の時に持ってった弁当箱を見ながら泣いていた。
で、俺はその時ようやく、自分がとんでもないことをしたんだってことを自覚した。
でも、初めて見る泣いてる親父の姿にびびってしまい、謝ろうにもなかなか踏み出せない。
結局俺は、また布団に戻って、そんで心の中で親父に何回も謝りながら泣いた。
翌朝、弁当のことや今までのことを謝った。
すると親父は、俺の頭をまたグリグリと撫でてくれた。
俺は、それ以来親父の作った飯を残すことは無くなった。
そんな親父が、去年死んだ。
病院で息を引き取る間際、悲しいのと寂しいのとで頭が混乱しつつ、涙と鼻水流しながら
「色々ありがとな、飯もありがとな、卵焼きありがとな、ほうれん草のアレとかすげえ美味かった」
とか何とか言った俺に対し、親父はもう声も出せない状態だったものの、微かに笑いつつ頷いてくれた。
弁当のこととか色々、思い出すたび切なくて申し訳なくて泣きたくなる。


これやろ


51 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:08:18 ID:APnm
こんなん99割嘘松やろw

55 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:09:09 ID:UTH5
>>51
ちゃうねん

これを自分の親に置き換えて考えてしまうところがコピペの威力の高いところなんや・・・


73 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:12:23 ID:qeA1
家族関連はやめて欲しいわ
ワイ自身に起きたらっていう可能性を考えてしまうのが悲しいわ


92 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:15:04 ID:7NEe
古典やね

Saga2は思い出のソフトなんだ……
今でもよく思いだしては切なくなってます。

俺さ、産まれた時から酷い小児喘息だったのよ。
夜中にかーちゃん起こして病院連れてってもらうなんてしょっちゅうだったし、
小学校あがって更に病状が悪くなって。
もちろん体育なんかでれないし、みんなと外で遊ぶ事すらできなかった。


んで、小五になってからほぼ毎日病院行って吸入するくらいまで悪化しちゃって、
そのまま3週間入院する事になって。。。
んでね、そん時4人部屋の病室だったんだけど
二人はおばあちゃんとおじさん、んでもう一人は俺と同い年くらいの女の子だった。

俺、昔からすげぇ人見知りが激しい上に物凄い照れ屋で、なかなかその同室の人達と仲良くなれないで一人で勉強してるかゲームボーイやってるかだったのよ。
そん時家から持ってきたソフトが「Saga2」で、もう一回クリアしたやつだったんだけどヒマだしもっかいやるかな、って毎日やってたワケさ。

んで入院して一週間立った頃、俺がゲームボーイやってる時はなんかその同室の女の子がじーっとこっち見てる事に気づいたんよ。
俺が彼女の方みると慌てて目逸らすんだけどね。
もしかしてやってみたいのかな?と思って、「良かったらコレ借そうか?」って聞いたのよ。

そしたら目ぇ輝かせて「いいの?」っていうもんだから、「もう飽きたからな」とか照れ隠しして借してあげたさ。
でも案の定操作が分からないらしく、画面とずっとにらめっこしてるもんだから俺が操作教えながら一緒にゲーム進めることにしたんよ。
パーティーは人間・男の主人公「リョータ(俺の名前)」で、仲間は人間・女「さやか(彼女の名前)」
あとはエスパーガールとロボットにそれぞれ同室のばあちゃんとおじさんの名前つけたっけ。
それからどんどんそのコと仲良くなって、二人でゲームボーイやるだけじゃなく、色んな話もするようになった。
学校の事、家族の事、好きな音楽の事、近くに迫った夏休みの事…

それからの時間はあっという間だった。すぐに俺が退院する時がやってきた。
看護婦や同室のおじさん、ばあちゃん達が口々に「おめでとう」って言ってくれてる中彼女だけ泣いてた。それ見て俺も泣きそうになったさ。
でもグッと堪えて「オマエ退院するまでコレ借してやるよ。退院したら連絡くれよな」ってそのままゲームボーイとSaga2置いていったのよ。

それから何回もお見舞しに行こうと思った。…
でもいざ行こうかと思うとなんか照れくさくて行けなかった。
連絡がないまま1年半が過ぎて、俺も小学校を卒業する頃になった。

せめて卒業前にもう1度会っておきたいな、と思って意を決してお見舞に行く事にしたんよ
病室に行ったけど彼女はいなかった。病室入口の名前欄にもない。
もうとっくに退院してたのかな…?と思ってとりあえずナースセンターで聞いてみた。
「遠い所にいった」とかうまくはぐらかされたけど、俺も小6だったし、そこまでバカじゃない。
その場の空気や後ろの看護婦が泣き出したのを見ても明らかだった。

俺がショック状態で呆然としてる中、その看護婦が
「ああ、そういえばさやかちゃんから、リョータ君が来たら渡しといて、って言われた物があるのよ」
と言って俺にそれを渡してくれた。
借してあげたゲームボーイとSaga2だった。
俺はそれを受けとって家に帰った。

帰るなりメシも食わないで、暗い自分の部屋でゲームボーイのスイッチを入れた。
懐かしいあのOPの音楽。それと一緒にでてくるロード画面。
一つは彼女と俺が一緒にプレイしたデータ。あの時からほとんど変わってない。
懐かしさと悲しさで胸がいっぱいになった

もう一つのデータはやたらレベルの低いデータだった。
最初から始めてすぐ飽きたんかな?と思ってそのデータをロードしてみた。

パーティー四人の名前がこうなっていた。

「リョータ」

「いろいろ」

「ありがと」

「バイバイ」

…今でもSaga2のOPの曲を聞くと涙が出るよ。
お見舞行ってあげられなくてゴメンな…。




129 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:25:34 ID:p7RJ
「最後の親孝行に」

片桐被告はこの日、車椅子の母を連れて京都市内を観光し、2月1日早朝、同市伏見区桂川河川敷の遊歩道で
「もう生きられへん。此処で終わりやで。」などと言うと、母は
「そうか、あかんか。康晴、一緒やで」と答えた。片桐被告が
「すまんな」と謝ると、母は
「こっちに来い」と呼び、片桐被告が母の額にくっつけると、母は
「康晴はわしの子や。わしがやったる」と言った。
この言葉を聞いて、片桐被告は殺害を決意。母の首を絞めて殺し、
自分も包丁で首を切って自殺を図った。
冒頭陳述の間、片桐被告は背筋を伸ばして上を向いていた。肩を震わせ、
眼鏡を外して右腕で涙をぬぐう場面もあった。
裁判では検察官が片桐被告が献身的な介護の末に失職等を経て追い詰められていく過程を供述。
殺害時の2人のやりとりや、
「母の命を奪ったが、もう一度母の子に生まれたい」という供述も紹介。
目を赤くした東尾裁判官が言葉を詰まらせ、刑務官も涙をこらえるようにまばたきするなど、法廷は静まり返った。


163 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:33:53 ID:WMqp
バイト先に彼氏いない歴25年らしい大人しい子がいた。

局の子にお昼おごらされたり、派遣社員の子から高額なマルチ商法の商品買わされたりしてた。

皆が「アイツはお人好しだから何言っても絶対断らない」と

学生のイジメのようにバカにして嫌な事押し付けたりしていた。

もともとその子を優しくて良い女だと好感を抱いていた上に

この子なら断らないかもと思った俺は彼女を休日に食事に誘ってみた。

生まれて初めて女性からOKをもらい、嬉しくて店を色々調べて下準備し、

当日は思いきりお洒落してピカピカに洗った車で迎えに行き、

頑張って話を盛り上げてご飯を御馳走し、家まで送り届けた。

とても楽しくて何度も誘った。彼女も楽しんでくれていると思った。

段々好きになって今度告白しようと決心して食事に誘った時、

「本当はずっと嫌だった。もう誘わないで欲しい」と言われた。

彼女の顔は気の毒になる位必死だった。きっと決死の思いで言ったのだろう。

「ほら~!麻衣、ちゃんと断れるじゃないですか!今度から嫌な事

頼まれたら、今みたいにビシッと言えよ!俺、ずっと麻衣が

何言っても断れないの、心配したよ!」

と、俺は泣き出しそうなのをこらえて出来るだけ明るく元気に取り繕った。

彼女はとてもホッとしたような顔をして何度も俺にお礼を言った。

俺から好かれている訳じゃない事がわかって、そんなに嬉しかったのかな。

昨日の話です。もう色恋は諦めますた。一生童貞でかまいません。


164 名前:名無しさん@おーぷん[] 投稿日:21/08/14(土)23:34:41 ID:0Lwr
>>163
これほんときつい






転載元:一番悲しいコピペ、これ
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1628949288/



J( '-`)し
リングディントン♪リングディントン♪ ←これに合うAA下さい
10年後の耳をすませば
やる夫は医学部を目指すようです
カップル板のコピペ見て耐性付けておこうぜ
浜田「魔法少女?」
なんとも言えない気分になるコピペ貼ってく
おはぎのコピペ以上に切なくなるコピペあるの?
明里「秒速5センチメートル……覚えてる?」
「は、はじめましてっ!IS04ですっ!REGZAフォンと呼んでください!」
百獣の王のAAつくって遊んでる
ドラえもんAA貼ろうぜ!!
オエーのAA集めてるんだから頂戴オエー
hyde「765プロかぁ……」DAIGO「765プロっすか」
アスカ「ねぇ、あんた765プロの中では誰が好きなの?」
大江アナ「未来ガジェット研究所?」
長友佑都「希望ヶ峰学園?」
城島「ええ感じの田舎やな」れんげ「知らない人がいるのん」
テツ「あれ…? ハイド、お前身長伸びてないか?」
鋼の錬金術師、グラトニーのAAつくったwwwww
職歴なし還暦ニートの俺、失ったものの大きさに涙が止まらない
コナン「なあ、光彦って賢すぎないか?」 灰原「そうかしら?」
「けいおん」著:村上春樹