「あこがれる人は多いけど、働いてみたらサイテーだった仕事はある?」体験談いろいろ
人がうらやむような仕事でも、実際に働いてみると現実は厳しかったりつらかったりと、実感させられるケースは少なくありません。
「あこがれだったけど、実際はサイテーな仕事はありますか?」
この質問に対する、海外掲示板のコメントをご紹介します。
What’s a job that’s romanticized but in reality sucks? : Reddit
●ゲームテスター。
3年ほどEAでゲームのテストプレイをした。
自分が苦手なゲームを想像してみて。サッカーゲームかもしれないし、リアルタイムストラテジーかもしれない。そうしたゲームでも1日8時間プレイしなくてはならないんだ。
遊ぶわけじゃない、テストが目的だ。
リアルタイムストラテジーだとしよう。リソース入手システムをテストするように言われる。やることと言えば、ちゃんとゴールドや材木が手に入れられるかクリックしまくる。マップ上の採掘場や森をクリックして、戦いはない。テスト環境なのでそれはオフにされている。ストーリーも未実装だ。
そんな8時間が毎日、何週間も続く。バグは無数にあるし、直されると、すべてのレベルで直っているか何度も何度も繰り返す。
これがゲームテストである。
●映画の仕事。
もし撮影班(ロケスタッフ)なら最悪である。めちゃくちゃ遅い進行を、長い長い時間をかけてやっている。立ったまま、待ちぼうけなど日常茶飯事。
みんなより早く到着して、みんなより後に帰る。これが小規模な独立製作会社なら、支払いを受けるために請求書の山。ああ、それから映画が完成したら、急に失業者になる。
●弁護士。
歴史的で、人生が変わるような、先例を設定した案件:0件
怒鳴り、自己中で、口汚く、お互いにやり込め合いたいだけの案件:842件
人生の自由時間や社交生活がすべて吸い取られるほどの書類のページ数:84万832ページ
↑映画では、魂を消耗させる書類の量はほとんど見せない。
●スパイがそれだと強く疑っている。
みんなが思っているほどのハイテク装置は半分もなく、思いがけなく起こるセクシーシーンもないであろう。
↑元CIA職員が言っていたのは、ジェームズ・ボンドで最も信じられないのは、一切の経費精算書を提出しなくていいこと。
↑入国時に生体認証があるせいで、潜入捜査は生涯で2回もあれば幸運なほう。
●考古学者、特に野外の考古学。
99%は全く何も見つけられない。それからかなりの肉体労働で(時々へとへとになる)、支払いは最低、福祉もなく、安定もほとんどないのに常に移動しなければならない。
●獣医。
理想:子犬や子猫と働ける。
現実:3か月の子猫が自分が面倒を見ている間に亡くなる。あまりに多い血の塊や、放置も見てきた。支払えないと言う家族の元に、進行性のガンを持つ動物を返したこともある。誰にも話されることのない、種類の違う疲弊や痛みがある。
●建築家。おしゃれな建物をデザインすると思っているだろうが、倉庫、ウォルマート、箱型アパート、それらも全て建築で、だいたいはそれをすることになる。
●ライブスポーツテレビで働いていたときは、みんながすごいと思っていたようだ。
一緒に働いていた70%はみじめなイヤなやつでエゴが大きすぎた。さらに、そんな彼らでさえスポーツ選手たちに比べたらかわいいものだった。
●ほとんどの環境問題の仕事。
支払いは低く、だいたいひどく醜い場所(埋立地だとか環境汚染のあるところ)で働くことになる。少ないリソースを使って、半分の時間で終えることを期待される。そして誰も環境を守ろうなどとは思っていない。単に規則の基準にぎりぎり沿っていたいだけ。
●シェフ&コック。
給料は悪く、ひどい仕事環境。暑い環境で、管理者やオーナーは誇大妄想者や無能が多い。長時間労働で、週末、休日は全て働かなければいけない。唯一会うのは同僚だけで、アルコールや薬に依存する人も多い。ほとんどの人は情熱を持ってこの世界に入るが、雇用者がそれを利用する。
●セラピスト。
あまりに多くの応募者が、テレビで見た通りだと勘違いしている。裕福なホワイトカラーで自分のオフィスを持ち、暖かくてスローペースな環境で、心地の良いソファに座って「今日はあなたの気持ちについて話しましょう」と言うみたいな。
それは自営の診察室を持っているときだけ。
賃金は年間4万ドル以下で、クローゼットのようなオフィスが与えられ、初日に100人くらいのクライアントを背負わされる。そして最初のクライアントは5つくらいの診断に12種類の処方箋が付いていて、こう言ってくる。「なんてこった。ここへ来てからもう7人目だよ。誰も自分のことなんか気にしていないんだ」
それで、多くの人が10万ドルくらい借金を抱える。
●南極で9シーズンを、院生とフルタイムの研究者の両方で働いた。
この話を誰にしても、興奮して「すごーーく、すばらしいに違いない!」とか「ぜひやりたい!」と言ってくる。
地球科学の院生はこうした野外採集に異常にワクワクする。……公平に言うと、それがどういうものか理解した上でやりたがる。15年前の自分もそうだった。
しかし……そこにはやはり「しかし」がある。目新しさやあこがれ、クールさは2日で薄れる。そして残りの2〜3か月は全面的に過酷となる。常に寒く、飢えて、汚れている……そして疲労している。常に凍傷に悩み、靴下を何枚履こうがつま先は温まらない。
自分のように科学(氷コアの古気候学)に100%をささげていたら価値はあるが、もしあなたが21歳で、単に未知の世界を探検したいと夢見ているだけなら、大陸に来ても巨大な現実に打ちのめされる。
今まで何人もの若い子が、すべてを辞めて南極の生の素晴らしさを体験するためにやって来た。そして3〜6か月の孤独と、心が麻痺するきつい内容の契約をしたことを実感する。
特にマクマード基地には、大勢の若者が南極大陸に来るためだけに「何でもする」と契約をしてしまう。そして数日後には、ドームルームの掃除や雑用のために、南極大陸から身動きできないことを知る。
12時間シフトで汚い建物から建物へと移動する。研究者たちがフル装備で野外へ展開しているのを、彼らは眺めていることしかできず、臭いディーゼルタウンのマクマード基地から出られない。
そんな生活に飽き飽きし、野外に出る研究者に嫉妬する。もちろんマクマード海峡やロイヤルソサエティレンジやマウントディスカバリーの景色は美しいが、その目新しさはすぐに消える。
自分は次の配置を待ちながらマクマードに18日間滞在したことがあるが、気が狂いそうになった。マクマード基地にバーが1つではなく2つあるのにも理由がある……そして全てのトイレのゴミ箱が避妊具でいっぱいなのも。みんな孤独で鬱になる。
自分は仕事は好きだし、野外活動や科学にはそれがつきものだが、南極の氷の上のテントで6か月暮らし、シャワーもなし、つねにべとべとの日焼け止めで覆われ、寒くて疲弊しているのは本当に本当にキツく、魅力的でもなければ、情熱的でもない。何千枚のすばらしい写真も撮ったが、誰かに話すときにはたいそうなことは言わない。
↑これはなかなか興味深いスローな映画になると思う。
●ここの投稿を見ると異常に落ち込んでくる。いい仕事はないの?
↑ここでの教訓は、仕事は生活を支えるためのものだってこと。もし落ち込むなら、自分自身を全部つぎ込むなということ。
仕事はあこがれだけで選ばず、よく調べることが大事なのでしょうね。