srtre5443男性が同駅の歩道に倒れていたのは7月25日午前9時過ぎ。






・JR恵比寿駅で心肺停止の男性を救った駅員 甲子園を沸かせた春夏連覇の4番打者だった



【東京】2010年に興南高校野球部の4番打者で甲子園春夏連覇を達成し、現在はJR東日本職員として東京・恵比寿駅に勤務する眞榮平(まえひら)大輝さん(29)が、心肺停止の男性(77)の救助に携わったとして、8月末に東京消防庁から感謝状が贈られた。

眞榮平さんは「搬送後にリハビリを行うまでに回復されたと聞き、ホッとしている。野球を通し、今、何をすべきかを教わったおかげ」と語った。








 男性が同駅の歩道に倒れていたのは7月25日午前9時過ぎ。連絡を受けた眞榮平さんが駆け付けて119番通報した。「コロナ禍でなかなかつながらず、焦った」と言うが、警察官や警備員、応援に駆け付けた駅員と連携し、自動体外式除細動器(AED)と心臓マッサージを施した。的確な処置から救急搬送につなぎ、男性は一命を取り留めた。

 興南高卒業後、プロ入りを目指し、明治大を経て社会人野球のJR東日本でプレーしたが、3年間で選手生活を終えた。「正直まだ野球への未練はあった」と悩む中、背中を押したのが恩師の我喜屋優監督の言葉だった。「日本トップの大企業。社会人として学んでこい」

 1日の乗降客数は約20万人(21年度)。日々さまざまな対応を求められるが、野球部で培った「準備の大切さ」を胸に、駅に立つ。「興南高での3年間があるから今がある。社会人でも後輩たちに恥ずかしくない存在でいたい」と語った。